先日はドイツから幼児教育者をお招きして研修会を開催したので、しばらくは、新聞などで「ドイツ」という文字を見つけると思わず読んでしまいます。今日の毎日新聞には、こんな記事が掲載されていました。「ドイツ:風力や太陽光、30年には電力消費量の45%に」というものです。ドイツは、環境の国ということで有名です。ある人にも聞かれました。「ドイツは、環境についての教育などは盛んですか?」私が答えたのは、もちろん環境についての取り組みにはとても熱心ですが、訪問してみて気がつくのは、「どこが環境に熱心なのだろうか。」と思うほど、すでに自然になっているように見えます。もちろん、幼稚園などの建物の屋根は緑化されているところも多いですし、園庭にはビオトープがあるところもあります。また、山の上には風力発電もよく見かけます。今日の新聞記事もこの風力発電についてです。「ドイツ環境省は5日、風力や太陽光など再生可能なエネルギーを利用した電力消費量の割合を、2030年に全消費量の少なくとも45%とする新目標を発表した。再生可能エネルギーの利用が予想以上に進んでいるためで、「2020年に20%」としていたこれまでの目標を上方修正した。」とあります。日本が、京都議定書の提案国であるのに対して、ドイツは今年3月、欧州連合(EU)議長国として、温室効果ガス削減に向けた意欲的な目標設定に加盟国首脳の同意を取り付けた国として、率先して再生可能エネルギーの消費割合向上についての目標達成に貢献するために打ち出したものです。45%とはすごいと思ったのですが、すでに昨年、全消費量の12%に達しているそうです。この数字は、10年の目標だそうですが、早くも年内には達成されるので、10年には15%に、20年に27%、30年に45%と設定したのです。日本の風力発電は、2004年3月までに、735基以上の設備ができ、発電量は、2003年度には約67万キロ・ワットにまで増えました。
しかし、世界1位のドイツは約1461万キロ・ワット、2位のアメリカは約635万キロ・ワット(いずれも03年末の数字)です。確かにドイツはダントツに多いですね。この風力発電ではありませんが、風の力を利用することは昔からありました。昔ながらの風車は、特に18~19世紀のころまで活躍していました。粉をひいたり、水をくみ上げたりするため、水車とともに利用されていました。しかし、蒸気機関が発明され、工場の機械や乗り物に利用されるようになると、風車はへっていきます。同様に日本でも、大正時代から昭和の初めにかけて、農業に使う水をくみ上げるのに風車が使われ、風力発電も試みられましたが、広まりませんでした。その代わりに、大量に使われるようになったのが、石炭や石油などの化石燃料です。確かに、風力発電には、短所もあります。風力発電でたくさんの電気を作るためには、多くの設備と広い土地が必要で、費用がかかります。また、風が弱くなると、安定した電力を作ることが難しくなります。さらに、風車を建てる山や海岸の自然に影響を与え、騒音を出すという問題もあります。また、ブレードに鳥が巻き込まれて死傷する場合があるという報告もあります。しかし、世界全体では電力需要量の約5倍に相当する電力が風力によって発電可能とされています。日本でも軽視できない量が開発可能であると推定されています。それは同時に、2010年には京都議定書で定められた温室効果ガス排出削減量の三分の一を風力発電だけで達成できると言われています。なにをするにも、日本は2周遅れですね。
日本が2周遅れというのは幼児教育に限ったことではないんですね。しかも大切な環境に対しての取り組みもかなり遅れているということに対して、自分自身ももっと危機感を感じなければいけません。子どものことを考えれば環境に対しても無関心ではいられません。そして環境を考えたり環境に働きかけることが子どものことにつながっていく、そういうものではないかと思うようになりました。責任ある大人の態度を子どもたちに示していきたいと思います。
何をするにも2周遅れの日本。無駄遣いだけは世界一かもしれませんね。せっかく「もったいない」という言葉の発祥国であるのに、それこそ本当に「もったいない」ですね。高度成長期がもたらしたものは、極端な合理主義とモノへの過信でしょうか。なにごとも、栄枯盛衰です。自然がいつまでも私たちを守ってくれているという過信はそろそろ捨て去らないといけませんね。
環境保全も、目の前のことだけを考えると、コスト面や土地の問題などなど、マイナス面ばかりが目につきますが、10年先、20年先を考えると、後になって慌てるか、前もって行動しておくかの違い程度だと思います。
園庭ビオトープ化と屋上緑化&畑化をこっそり計画している毎日です。
私が以前いた所の近くに「風力発電」のための「風車」がありました。海が近く、その割には山が多い地域なので「風力発電」に適していると考えられ建設されたのでしょう。聞いたところによると諸々の事情で稼働する率がどんどん減ってきている、ということでした。今現在はどうなっていることやら。それにしても今までは小高い丘のような山が連なっているだけの風景に突如として現れたブレード「風車」。新しい時代を感じると共にどれだけの効果があるのだろうか、という疑いも頭をもたげます。先日東京電力の方とお話をする機会がありました。「太陽」「風」「潮」共に「商業ベース」には乗らない、と断言していたのが印象的でした。直近の「お金」が優先される現実にこの国の「投資」とは如何なる意味を持つのか、考えさせられました。「先を見通す力」がない、というのは生活や文化が薄っぺらなものになっていくのですね。そうした風土の国における「風力」発電の持つ意味とは???今頃あの風車たちはどうしていることやら、と再び思いやれる今日この頃です。