盛岡

今、NHKの朝の連続テレビ小説で「どんど晴れ」を放送しています。このテレビドラマの舞台は盛岡ですが、この言葉は、盛岡地方の民話の最後に使う「どんどはれ」(めでたしめでたしの意味)から取ったことはよく知られています。NHKのタイトルの由来には、こう書かれています。「民話の世界では、人間本来の感情をむき出しにし、ぶつかり合うことで「どんと晴れ」が訪れます。このドラマは、豊かな伝統と雄大な自然を舞台に、民話のエピソードを象徴的に絡めながら、困難とぶつかり合いながらも、周りを明るく照らすような頑張りによって、物語は「どんど晴れ」を迎えるのです!」最後には、「めでたし めでたし」になるというのです。この舞台である盛岡に今日来ました。駅に着く少し手前で、新幹線から岩手山が頭を雲の上に出して迎えてくれました。
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今回の訪問は、午後からの講演のためですが、出発するときに職員から、「盛岡に行ったら、冷麺ですか?」と言われました。若い人からすると、盛岡の麺というと冷麺のようですが、有名なのは、「わんこ蕎麦」です。あの小さいおわんに次から次へよそり、それをどんどん食べ、食べ終わったおわんを積み重ねていくというものです。わたしは、それには挑戦しませんでしたが、その店に連れて行ってもらいました。隣の席では、おわんが積み重ねられていました。一人70杯以上食べているようです。
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ところで、「どんどはれ」は、昔話の終わりに使う言葉ですが、昔話は、話し始めるときと、話が終わる最後に、決まったせりふを言うことが良くあります。私の出身は東京ですので、普通に「むかしむかし あるところに」で始まり、「めでたしめでたし」で終わりました。最近、園では、お話の最後は、「これで おしまい!」と言っています。これらの言葉は、あるリズムがあり、そのリズムが物語りの導入をより効果的にし、終わってからのリズムは、その物語の結末に対するほっとした気持ちの余韻となります。とてもリズムが大切であるということは、子どもが自分で本を読んで、その字面をなぞるだけでは味わえません。いわゆる、口承といわれるような、寝るときに話して聞かせるときとか、語りべが語るのを聞くときとか、絵本の読み聞かせとか、声を出して話して聞かせる場合に効果的になるものです。ですから、最近は、余り使わなくなりました。今の子どもたちは、たぶん知らないでしょうね。また、この言葉は、地域によってずいぶんと違いがあります。この盛岡の「どんど晴れ」に似たものでも、「どーんとはれ」「どんとっぱれ」「どっとはらい」「とってんぱらりのぷう」「そればっかり」「どっとわれえ」などがあります。青森あたりでは、「とっちばれ」を使うところもあるそうです。そして、始まりは、盛岡では、「むかしっこあったけずー…」を使うことがあります。これが、広島では、「まっか」とか「まっかひとむかし」「まっこと昔」と始まります。高知では、「むかしまっこうさるまっこう」と使う地方があるかと思えば、岡山などでは、ずいぶんたくさんの言い方があるようです。「昔こっぷり」「昔こっぷりどじょうの目」「昔こっぷりどじょうの目くそ」「昔こっぷりどじょうの目玉」「昔こっぷりさんしょの芽」「昔こっぷりとびのくそ」「それ昔こっぷり」「せえで昔こっぷりじゃ」「こりゃまあ、これだき」「これもこれも一昔」こうなると、昔話を語るおばあさんのキャラクターによって使う言葉が違う気がします。英語にもいくつか決まった言い方があるようです。「むかしむかし」は、「once upon a time」とか「long time ago」と言い、「めでたしめでたし」は、「ended happily」とか「and they lived happily ever after」などというようです。

盛岡” への4件のコメント

  1. 今日のブログに掲載されていた写真、懐かしさを感じてしまいます。殊に2枚目の写真は、あっ、あそこだ!とわかるのでお腹の空腹感が懐旧の念に代わります。もっとも「懐かしさ」といっても何十年もの時を経た、というわけではなく、ほんの数ヶ月しか経っていないわけですからその思いはやや大げさの感がありますね。ただ言えるのは、この2ヶ月余の日々の凝縮度?濃度?過剰充実度?が「岩手山」の写真に「懐かしさ」を抱かせるのでしょう。「むがぁ~す、むがぁ~す、あったずもな。」で始まるの岩手遠野地方の昔話のおしまいが今日のブログで紹介されたNHK朝の連ドラのタイトル「どんどはれ」ですね。柳田國男の『遠野物語』が思い出されます。盛岡やその近郊に住む弟妹家族のことも思いやられる写真でした。

  2. 以前このブログで「浜田廣介」というタイトルで書かれたものがあったのを思い出して読み返してみました。その内容や今回の内容から昔話の一言一言に意味や思いがたくさん詰まっているのを教えてもらいました。昔から受け継がれてきている昔話はやはり大切にしたいと思いました。

  3. はじめまして。
    ここに投稿すべきか迷いましたが、このページの内容に大変興味を持ちました。
    URLは、10/4日に特集しようとしている、弊サイトの内容です。
    是非、リンク及び引用をお願いしたくご連絡いたしました。
    お手数ですが、ご確認いただければ何よりです。
    修正・訂正点がございましたら、ご連絡いただければと思います。
      山ガハ 拝

  4. 山ガハ様
     昔話の検証にはいろいろな切り口があります。
    その中で、始まり方や終わり方は昔話が口承であった事からその地域によって独特なものがあります。
    その多くは、かなりリズムを重んじたものになっています。
    私のブログは掘り下げが浅いものですが、
    もしお役に立つことがありましたら、
    是非お使いください。
    また、その特集の紹介もしてください。

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