昨日の6月5日は環境の日です。これは、1972年6月5日からストックホルムで開催された「国連人間環境会議」を記念して定められたものです。国連では、日本の提案を受けて6月5日を「世界環境デー」と定めており、日本では「環境基本法」(平成5年)が「環境の日」を定めています。今ドイツで行われているサミットでも、また、最近の世界の課題は環境についての課題が中心を占めています。この考え方は、発展途上国においては難しい問題があり、中国、アメリカなどもいろいろな問題が絡んでいて難しいですね。しかし、人間が壊してきた自然は、結局は人間にその仕打ちをします。もう一度、次世代のために、良い環境を取り戻す努力をしていかなければならないでしょう。
最近、水俣に行ったときに「バイオマス(Biomass)」についての取り組みを紹介している施設を見学しました。バイオマスとは生態学で、特定の時点においてある空間に存在する生物の量を、物質の量として表現したものです。通常、質量あるいはエネルギー量で数値化します。なんだか難しく聞こえますが、私たち日本人は、バイオマスを日常的に活用して暮らしてきたのです。たとえば、木を炭にして燃料にしたり、落ち葉や人や家畜の糞尿を肥料として使ったり、さまざまなバイオマスを大切に効率的に利用して無駄のない生活を営んできました。そういう意味では、日本は先進国だったのです。しかし、近代化の中で、大量生産、大量消費、大量廃棄物型の社会、石炭や石油などの化石資源に依存して得られるようになったエネルギーと製品によって、一見豊かな、便利な社会を手に入れました。その見返りとして、大量の廃棄物、環境汚染、地球温暖化など、自然界の浄化能力を超えた問題が起きてきました。化石資源の利用は有限です。再生が難しく、また廃棄も難しいものです。そこで、「バイオマス」に大きな期待がかかっているのです。その中で、最近いろいろな問題をはらんでいますが注目されているのは、バイオマスを用いた燃料であるバイオ燃料(biofuel)またはエコ燃料(ecofuel)と呼ばれているものです。トウモロコシなどの植物から作る燃料「バイオエタノール」を自動車燃料として利用する計画に、政府・民間が本腰を入れ始めています。植物由来のバイオエタノールは、燃やしても二酸化炭素の総量が増えないため、京都議定書で義務づけられた二酸化炭素などの排出量抑制に役立つからです。ただ、価格がガソリンより割高になるとか、原料としてのとうもろこしとかサトウキビが高騰してきているとか課題も残っています。燃料だけでなく、環境負荷の低い自動車として、ハイブリッドカーなどありますが、最近新幹線にもハイテク車両が登場しています。
ハイテクというと、もちろん最速であるということが一番の関心事でしたが、最近は「快適性の向上」があげられ、それ以上の関心事が「環境性能の向上」ということで、環境への適合、省エネルギー化の推進があります。「N700系」は、東海道・山陽新幹線直通用車両として最速を目指す(速達化)ことに加え、それとは一般的にはトレードオフの関係にある車内快適性、環境適合性、省エネルギー化をも最新の技術を採用することにより両立化を図った、トータルバランスの極めて優れた車両なようです。まず、車両間に全周ホロを採用するとともに、床下機器の低騒音化などにより、車外騒音の低減を図ります。そして、通常のブレーキ力は全て電力回生ブレーキで賄う方式を採用することにより、大幅な省エネルギー化を実現します。知恵は、採算、効率に使うよりも、地球のために使ってほしいものです。
いろんな技術のおかげで環境改善の可能性が見えてきているのはすごいことだと思います。それに対して、私たちは、というより私自身は、これ以上環境が悪くならないようにできることを何でもいいから始めなければと考えさせられました。あまり大きなことをやろうとせずに、気になるところ、小さなことからやっていこうと思います。技術に期待しながら個人でできることをやっていく、これもバランスかなと思っています。
今日は不調だ、と言う時の「不調」」とはカラダを構成する各要素の調和がとれていない、つまりバランスが崩れていることを表します。不調が悪化すると病気になります。人間が取り巻く環境に対して人類史の中でもっとも影響を与えてきたのが産業革命以来今日至るまでの間の時間です。その影響の結果は私たちが見聞き知ったとおりです。化石燃料が「温暖化」の原因と言われています。またその枯渇も懸念されています。一方で原子力や太陽光、そして今日のブログの「バイオマス」が注目を浴びてきています。ポスト石油を目指していろいろな燃料が実験されています。良いことだとは思いますが、何にするにせよ「バランス」を大切にしてほしいと思いました。