びわ

 先日、「びわ」をいただきました。長崎から、重い思いで持ってきていただきました。日本一の生産量を誇る長崎県のびわで、有名な「茂木びわ」です。「びわ」はバラ科の植物で中国から伝わってきました。きれいなオレンジ色で、卵型の形が楽器の「びわ」に似ていることから名づけられました。最近の食べ物は甘みが強いので、食べ始めたときその甘さに少し物足りなさを感じますが、食べているうちに、その甘さの優しさを感じるようになります。びわは、野生種がわが国の山野にも自生していたのですが、本格的に栽培が始まったのは今から170 年ほど前、長崎で茂木びわが生まれてからだそうです。茂木びわは江戸時代末期の天保・弘化年間、長崎に女中奉公に来ていた三浦シオが長崎の出島から唐びわの種を持ち帰り、畑(現在の長崎市北浦町)に播いたのが始まりといわれています。今は値段が高い果物ですが、意外と普通に庭にびわの木があります。
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 そのびわが、家の庭に植えられているのは、びわの葉や種子が漢方薬の素材として利用されていたからでしょう。果実の90%位は水分ですが、その甘みの主成分は果糖とショ糖で、酸味の部分はリンゴ酸とクエン酸です。栄養面からみるとビタミンA、カルシウムや食物繊維が豊富に含まれる健康食品です。びわに多く含まれるβ-カロチンは、食べるとビタミンAに変化し免疫力を高めます。目や皮膚を健康に保ちたい人、生活習慣病を予防したい人におすすめです。カリウムは調理すると失われやすいため、そのまま食べるびわはカリウム摂取に最適です。カリウムはナトリウムの排泄を促し、血圧を正常に保ちます。また、ペクチンやセルロースなどの食物繊維は6番目の栄養素とも言われコレステロールの上昇を抑え、腸内の有害物質の排泄、善玉菌と呼ばれるビフィズスの増加促進により生活習慣病の予防に効果があります。皮をむいてしばらく置くと褐変するのはポリフェノールの仕業ですが、これは果物の味に深みを与える成分で抗酸化作用があり、いろいろな生活習慣病の予防に効果があります。漢方ではびわの果実は口の渇きを癒し、吐き気を止め、五臓をうるおすとされています。また、びわは種が大きく食べるところが少ないとよく言われますが、バナナ、スイカ、メロンより果実の廃棄割合の少ない果物です。咳がひどい時は、びわの汁に葉と氷砂糖を入れて煮詰めたものを飲用すると良いと言われていますし、葉を利用したびわ茶は、利尿効果、疲労回復、食欲増進効果があると言われています。仏教医学としてインドからわが国に伝えられたびわの葉療法として、おそらく生のびわの葉で体の痛い所をなでたり、患部に貼ったりしました。体温によってびわの葉が温められ、葉効成分が少しずつ皮膚から浸透していき関節の痛みや腫れがとれたのです。また、びわの葉二十枚ほどを、幅二、二cmに刻み、あみの袋に入れ、水のときからお風呂に入れておくと「びわの葉風呂」が楽しめます。皮膚病などの皮膚のトラプルや日焼け(特に、焼きすぎて小さな火ぶくれができたとき)によく効きます。また、びわの葉の効用の陰に隠れてあまり利用されていませんでしたが、その利用価値が見直されつつあるのが、「びわの実」です。この実に、びわ葉百枚以上のビタミンB17(アミグダリン)が含まれているのです。これは細胞を活性化させ、ガンにも効くと言われています。びわの種は丸ごと粉末にして小さじ1杯食するのも良く、元気のもとと言われ、また花粉症などのアレルギーに即効性があり、さらに、免疫力を高める効果もあるそうです。これらは、祖母のころは生活の知恵として活用していたようです。

びわ” への2件のコメント

  1. 先日、今日のブログの「びわ」を頂く機会がありました。今日紹介して頂いたような内容を知って食したわけではないのでその効果も半減、4分の1減してしまったかもしれません。なにせ皮や種を捨ててその実だけを食べたのですからなんとももったいない食べ方をしたもんだとブログを読みながら後悔しているところです。びわが楽器の「琵琶」から取られているとは知りませんでしたが、「びわ」という音から即「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり、・・・」と琵琶をジャジャンと奏でながら「平家物語」を語る琵琶法師を思い浮かべながらじわりじわりと口内にひろがる甘さを堪能したものです。それにしても枇杷の効用、すごいですね。

  2. びわは子どもの頃から大好きな果物です。びわの実に袋をつける手伝いをさせられていたのを思い出します。びわの難点は種が大きいため実の厚みがあまりないことです。種からそぎ落とすように食べるのも大変ですし、水分が多いため周りを汚さないように食べるのも結構大変です。ひとつを味わうために結構な労力が必要ですが、あの美味しさを味わえばその労力も報われます。効用も多くて本当に不思議な果物だと思います。

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