父親保育

 昨日のブログで少し触れていますが、今月の23日土曜日は園で「父親保育」の日です。この日は、園を父親に明け渡し、園長代理をはじめ必要な仕事を父親だけで分担し、丸々1日保育をしてもらいます。朝晩から、遅番まで、各時間内は子どもの人数によって国基準の保育士配置でシフトを組んでもらいます。それを園長代理が組みます。そして、各クラス担任が、日案を立て、それにしたがって、いつもの園の保育を体験してもらいます。もちろん、わが子のいるクラスの担任にはなりません。主に、小さいクラスの父親は、大きいクラス担任になります。「わが子も、こんなになるんだ。」と希望が持てますし、大きいクラスにわが子がいる父親は、「わが子も、こんな時代があったんだ。」と懐かしく思い出し、わが子を改めて見直すことが出来ます。その計画を、お互いに忙しいので、メールでやり取りをします。そのメールを見ていると、なかなかおもしろい発見があります。まず、園長代理の仕事です。さすが、普段会社で仕事をしているノウハウを使い、シフトの組み方もエクセルを使って、きちんとそれぞれの時間内における配置を合理的に決めていきます。ただ、ちゃんとこんな注意書きもついています。「状況に応じて変更を行いますのでご協力をお願いします。」「当日何か(人手が足りない、○○が欲しいなど)ありましたら、お知らせください。」「当日の状況により勤務体系を変更することがあります。」子どもによってフレキシブルな面も持っています。保育者としての仕事のほかには、これらの園長代理の仕事のほか、「主任代理」「用務代理」も用意されています。昨年も、用務代理の父親は、トイレ掃除を一生懸命にやってくれました。総勢27名の父親が定員100名の園の子どもたちを保育します。各クラスの担任による日案にも、保育士では思いつかないような計画を見ることが出来ます。今年の0歳児の担任から、こんな提案がありました。「0歳児クラスのお子さんのお母さんの写真を、撮っていただき、A4サイズくらいに印刷して、そのお母さんのA4の写真を、0歳児組のお子さんのベッドの真上の天井にそのお母さんの写真を貼りたいのです。0歳児組のお友達が、「ねんね」する際に、自分のお母さんが真上にいれば、おちつくかなぁ。。と思いまして。。。」こんな思い付きに対して、園の職員はこんな心配をします。「「中々、興味深い事を考えますね!果たして、どうなるか…。母親を思い出して泣くのか、それとも、見守られて安らかに眠るのか。ただ、今の0歳児の子ども達は、抱っこで寝かしつけて、寝たところでベッドに入っています。ですので、ベッドに入った時には既に夢の中、なんですね。」こんな会話も保護者とのやり取りとは思えませんね。1歳児のクラスの計画は、「お絵かきピンで、ボーリング大会!」というものです。「画用紙に好きな絵を描き、その画用紙をペットボトルに貼り付け、ボーリングのピンを作る。そして、机を並べ変えて、レーンを作る。そして、子どもを誘導して、ボールの投げ方(押し方)を指導する。そのときに、途中で落ちないよう補助しながらボーリング大会をする。」というものです。ちょっと1歳児では早いかなと思いますが、父親たちがやると、何とかなってしまうものです。2歳児の計画は「くるくる紙プロペラ」というものです。「貼り合わせた2枚の紙プロペラを2階から落としたり、下から眺めたりする。」これは、園内のブリッチと呼ばれている2階の通路から、作った紙プロペラを落とし、子どもたちが下で受け止めるというものですが、やはり、施設をダイナミックに使い、子どもたちは大喜びです。職員では、なかなか発想しない使い方です。3,4,5歳児クラスは、園で普段やっている保育形態のひとつの「選択性の保育」です。やる内容を、年齢で分けるのではなく、子どもたちがやりたいことを選びます。この保育を、父親たちも経験します。子どもたちは、自分で選択したものは真剣に取り組みます。今回は、次の3つの選択肢を用意しています。「バルーン風船、ストロー飛行機、パッチンカエル」の3通りです。ねらいにはこう書かれてあります。「簡単な工作を通じて、工作の楽しさや、工作の工夫による成果の改善結果を共有する。」「新入り保育士(お父さん達)とのコミュニケーションを通じて、人との関わり方、意思伝達方法などを考えさせる。」子どもにとっても、父親にとっても、園にとってもとても貴重な体験ができる「父親保育の日」です。