先日訪れた奈良の石造物ではありませんが、とても不思議なものがあります。また、石舞台のような古墳などには、ボリューム感のある建造物もあります。そして、建物には美しいものも多くあります。そんな建造物の美しさを感じるものに「橋梁」があります。橋(はし、橋梁、きょうりょう)は、人や物が、谷、川、海、窪地や道路、線路などの交通路上の交差物を乗り越えるための構造物です。同じように、道路、窪地、線路などを跨ぐ橋は陸橋と呼ばれます。橋はある空間を越えるものであるということは、その構造に工夫があります。この工夫された構造に美しさを感じます。昨日、遠足が終わって夕方まで少し時間があったので、妻と多摩川を歩いてみました。よく多摩川土手を歩くのですが、土手にはさまざまな草花が咲いたり、川には水鳥が遊んでいたり、空は広く広がっているので気持ちが晴れ晴れとしてきます。土手を歩いていくと、いくつもの橋を見ていくことになります。昨日歩いたのは、浅川が多摩川に合流する付近です。この合流点を少し下流に行ったところに架かっている橋が「府中四ッ谷橋」です。
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この橋は、1994年に架けられたばかりの橋長446mの大きな白い吊り橋で、現在の鎌倉街道で、多摩川の北岸から野猿街道に通じるようになっています。斜張橋の形が美しい橋です。斜張橋とは1本以上の主塔からケーブルによって桁を吊り下げた構造で、広島県しまなみ海道の「新尾道大橋」や大阪市「天保山大橋」、名古屋市「名港中央大橋」、横浜市「横浜ベイブリッジ」、神戸市「東神戸大橋」などが有名です。吊橋の一種ですが、違うところは、「吊橋」は塔の間にまず渡したメインケーブルがあり、そこから垂らしたハンガーロープで桁を吊っていることである。それに比べてつってある「斜張橋」は、塔から斜めに張ったケーブルを橋桁に直接つなぎ支える構造のものです。古くは西洋の中世の城の城門の巻き上げ式の跳ね橋が斜張橋と言えます。しまなみ海道の本四連絡橋のうち「新尾道大橋」のほか「生口橋」「多々羅大橋」は斜張橋、「因島大橋」「大島大橋」「来島海峡大橋」らは吊橋です。その多々羅大橋は当初、吊り橋で計画されましたが、途中で斜張橋に変更され、世界最長の斜張橋となっています。生口橋は世界第10位です。吊り橋では明石海峡大橋が世界最長です。
ほかに、長崎に行ったときの美しい橋を二つ見せてもらいました。ひとつは、鋼アーチ型の橋で、「西海橋」です。
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1955年に完成し、昨年船を運転させてもらった日本三大急流で有名な伊ノ浦(針尾)瀬戸に架かる大きなアーチを描いた橋です。建設当時は東洋一、世界第三位のアーチ橋でした。佐世保市とお隣の西彼杵半島をつないでいます。もうひとつは、それに並んでかけられている「新西海橋」です。
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この橋は、鋼中路ブレースドリブアーチ橋で、2006年に完成したばかりです。西海パールラインの橋として使用されています。アーチの中間を道路が通る中路橋としてユニークな姿をしていて、桁下は、歩道があり、両岸の西海橋公園を結んでいます。歩道部を歩いてみると、隣の西海橋が綺麗に見え、歩道の中間地点に展望室があり、そこの床に覗き窓が4箇所あります。そこからは眼下の渦潮や通る船を覗いて見ることができます。高所恐怖症の人には少し怖いようですが、私はとても興味深く覗き込んでみました。
 人間の知恵は、「機能」を「美」に変えることができるのですね。

” への2件のコメント

  1. 今日のブログに掲載された「府中四ツ谷大橋」の写真、見事ですね。空の青と橋の白、そして手前の川原に広がる緑のコントラストが目に鮮やかです。「橋」は巨大公共事業の一つとしてその機能性が重視されますが、同時にその美しさも欠かせません。かつて横浜に住んでいた時、高台から見下ろせる「横浜ベイブリッジ」には何度癒されたことか。夜になると橋のライトアップやライト点滅があり幻想的空間を創出していました。数年前、明石大橋間近のレストランで食事をしたことがありました。大橋の巨大さと美しさに息をのんだものです。今日紹介されていた「西海橋」はまだ見たことはありませんが、写真でみてもその素晴らしさがわかります。ところで切手の図案に「橋」はよく用いられます。小学生の頃発行された切手の中に「関門橋」開通記念切手がありました。切手を集め始めた頃のものなので30数年経った今日なお覚えています。今日久々で眺めてみました。

  2. 今回のブログを読んでいて、岩国市の錦帯橋が頭に浮かんできました。「印象に残っている橋は?」と聞かれたら、多分「錦帯橋」と答えると思います。昔写真で見たときその不思議な構造に目を奪われ、何度も何度も見ていたのを覚えています。崩れてしまいそうなのに崩れない絶妙なバランスが美しく見えました。「機能」が「美」になったいい例じゃないかと思います。懐かしく思い、久しぶりに錦帯橋の写真を見ました。架け替えられて少し感じは変わっていましたが、不思議さはそのままでした。

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