ハルジオン

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 今の季節、あらゆる空き地や野原、土手などどこでも見られる花に「ハルジオン」があります。申し訳ありませんが、私はあまりこの花は好きではありません。それは、あまりにもそこかしこで見られるように、その繁殖力のたくましさというより、私から見るとずうずうしさを感じてしまうからです。この花は、その花の形から見てわかりますが、キク科の植物で、大正時代に日本に入ってきた北アメリカ原産の越年草です。私は、自然はその場所に自然とあるのがいいと思っています。そこの場所での風土、気候、土から生まれて自然は、とても自然だからです。ですから、帰化植物といわれているものは、少し抵抗があります。しかし、それは、本当は、花には申し訳ないことかもしれません。他の帰化植物と同様に、ある意味では、その花こそ犠牲者かもしれません。というのも、この花は、発芽率がよく繁殖力が強いので、野生化して厄介な雑草扱いされていますが、もともとは、観賞用として輸入したものが、野生化したものです。人間のエゴで勝手に持ってこられたのに、その後は迷惑がられるのも気の毒です。この花は白いですが、つぼみの時にピンク色をしています。そして、つぼみのころはうつむいており、次第に頭を持ち上げてくるのが特徴で、葉は茎を包み込むように付いています。茎の中にはずいがなく、管状になって穴があいています。この花は、4~6月に花を咲かせますが、もう少し遅く、6月~10月頃に花を咲かせ、この花によく似た花に「ヒメジョオン」があります。この花も、キク科で、明治時代に渡来したアメリカ原産の越年草です。茎はずいで詰まっていて、葉は薄く両面に毛があります。そして、つぼみのときから頭花は直立します。名前のハルジオン(春紫苑)は春咲く紫苑(シオン)から来ており、よくブログに登場した牧野富太郎博士の命名によります。紫苑とは、平安時代以前に中国から渡来し、源氏物語等にも登場する古くから愛でられたキク科の花で、秋に薄紫色の花をいっぱい付け、2m近くになる大柄な花ですが、ハルジオンは小さいながらも花がこの紫苑に似ているので、「春咲く紫苑」 ということで、「ハルジオン」という名がついたといわれています。一方、「ヒメジョオン」は、「姫女苑」と書くので、本当は、「ジオン」と「ジョオン」を分けることが正しいようです。しかし、「春女苑」と書いて、「ハルジョン」という場合も、植物図鑑によっては、ハルシオン、ハルジョオンと書いたりしていますが同じものです。これらの花は、キク科というだけあって、独特の素敵な甘い香りがします。そして、びっくりすることは、キク科の花は春菊が野菜として栽培されているように大半が食用になり、ヒメジオンもハルジオンも和え物等で食べられるそうです。しかも、よく食べる春菊と比べても、野生のキク科の花の中ではハルジオンが美味しいと言う記述が多いそうです。でも、実際に食べた経験はありませんし、食べた人を聞いたこともありません。あまりにも多くの場所、そして、道端などに咲くとそれだけであまりおいしくない気がしてしまいます。その花の美しさを含めて、そのものの正当な評価をするために、表面的に見える姿、刷り込み、その回りの環境に左右されずにきちんと見ないといけませんね。このブログで書き進めていくだけでも、そのものの姿を改めて見つめることができ、その印象は、次第に見直されてくるものですね。

ハルジオン” への2件のコメント

  1. 今までよく知らなかったことやあまり評価をしていなかったものなどをこのブログで教えてもらい、深く知るきっかけをもらったり改めて見直すきっかけをもらったりしています。よく知らないという理由から興味をもてないというのはもったいないことだと感じることが多くあります。こうしてブログからきっかけをもらったり、もっと謙虚になっていろんなものに触れることで、たくさんの刺激を受け続けたいと思っています。

  2. 今日のブログの「ハルジオン」。この植物も明治以降日本に渡来し帰化していったのですね。掲載の写真を拝見しては、確かに見たことがある花だ、と妙に親近感を感じてしまいます。帰化植物、というとすぐに「西洋タンポポ」を思い出します。同様に繁殖力がものすごいですね。秋の花粉症の元凶、セイダカアワダチソウも北米産でした。帰化種の勢いに固有種が押されて存続が危うくなる種もあるとか。ダーウィニズムの「適者生存」論がアタマ中をよぎりました。植物も私たちも押したり引いたりしながらあるべき方向へ進み行くのでしょう。「流れとよどみ」あるいは「ZEIN UND ZEIT」・・・ハルジオン、シメジョンのお話しが私の中ではなんだか哲学的命題に変ってきます。

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