太陽の動き

 今日は、春分の日です。もともと、春分日とか秋分日などは太陽の動きに関係しますので、天文学的な言葉です。簡単に言うと、太陽が真東から昇り真西に沈むため夜と昼の長さが同じ日とされ、春分の日は、二十四節気のひとつで、太陽黄経が0度(春分点)の日のことをいいますが、これを「春分の日・秋分の日」と呼んで、日本では、祝日として決められています。なんで、昼と夜が同じ時間の日が祝日なのでしょうか。よく考えると、不思議な気がします。なにを祝う日なのでしょうか。また、祝日と決められているのに、いつかがはっきりしません。というのは、祝日としての春分の日や秋分の日は、本当に昼夜が同じ日ではなく、国立天文台が作成する暦象年表という小冊子に基づき、閣議で決定され、これが官報によって公報されることによって正式に決まるのです。官報に載る時期は2月の最初で、ここに翌年の春分の日・秋分の日が記載されます。ということは、祝日である春分の日は、前年でないとわからないのです。そして、その日は、「自然をたたえ、生物をいつくしむ」国民の祝日とされています。しかし、この日は、昔から生活に密着した行事と関係しています。この春分の日にしても、前後三日間、計七日間のことを「彼岸」と呼び、初日を「彼岸の入り」、中の日を「彼岸の中日」、最終日を「彼岸明け」と呼びます。お彼岸は、正しくは「彼岸会」といい、先祖の供養をし、お墓参りをする行事です。それは、春分・秋分の日は昼夜の長さが同じになるから、仏教の説く「中道」の教えにかなうとか、太陽が真西に沈む時期なので、西方極楽浄土におられる阿弥陀仏を礼拝するのに ふさわしいとかいわれています。また、「暑さ寒さも彼岸まで」というように、季節の変わり目にあたり昔から農耕の区切りとして祭りが行われていた時期であり、 それが仏教と結びついて現在の年中行事として定着したのであろうともいわれています。明治初期には、春分の日が「春季皇霊祭」という国家の祭日になりました。それが、第二次大戦後に今の国民の祝日となったのです。また、この日は世界でも特別な日とされることが多いようです。たとえば、イースターとも呼ばれる復活祭はキリスト教の典礼暦における最も重要な祝い日で、十字架にかけられて死んだイエス・キリストが三日目によみがえったことを記念する日ですが、基本的に「春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」に祝われるため、春分の日と同様に、年によって日付が変わる移動祝日なのです。
 このほかにも、太陽に関する日は意味があるとして考えられてきました。先日訪れた吉野ヶ里の環壕集落の構造は、夏至の日の出の位置と冬至の日の入りの位置とを結んだ線が軸になっている、という説があります。祠祭儀礼の場とされる「北内郭」は上空から眺めると、左右対称のホームベース型をしているのですが、この左右対称軸を北東に延長すると夏至の日の出の位置に一致するのです。古代遺跡の中には、このように太陽や天体の運行と関係するものが少なくありません。例えば、南イングランドのソールズベリー平原にあるストーンヘンジは、夏至の日の出を観測できるよう、巨石の一部が配置されていると言われています。また、アイ ルランドのボイン渓谷にあるニューグレンジ古墳の場合は、1年に一度、冬至の日にだけ、奥の墓室に太陽の光が差し込むように作られています。ちなみに、どちらも世界遺産に登録されている遺跡です。太陽、星、月など天体の動きは神秘的であると同時に、生活に、ある基準として取り入れられてきたのでしょう。

太陽の動き” への2件のコメント

  1. 彼岸の中日の今日、家族で墓参りに行ってきました。お盆の時期に比べて人出は少ないですが、北国にあっても春の兆しをそこかしこに感じられる墓参でした。時より寄せる冷気が厳粛な雰囲気を醸し出します。父や祖父母先祖代々の墓所に手を合わせては今後とも見守りをお願いしたところです。さて、日の出が大分早くなりました。そして春分秋分の日は朝日が奥の座敷まで届きます。我が家は父の建てた家ですが、今日のブログの古代遺跡のような工夫配慮を施して建てられたとは聞いていませんので、おそらく偶然のことでしょう。それでも一年のこの時期だけ朝日が家の奥まで差し込みます。そうした現象を知ることができたのも朝早く目覚めるおかげです。早起きは三文の得といいますが、早く目が醒めると朝にいろいろなことができていいですね。これから夏至までの間、日の出が日一日と早くなっていきます。なんだか得したような気分になり嬉しいです。

  2. 春分の日・秋分の日が休みになるのに、なぜ夏至や冬至は休みにならないんだろうといつも思ってしまいます。それはいいとして、昔は太陽の動きが生活と深くつながっていたのを感じます。そうしたつながりによって自然にたいして敬意をはらう気持ちが大切にされていたんではないかと思います。自然に対して関心を持つこと、つながりを持つことは大切ですね。
    名前の後ろの数字ですが、0をつけ続けるのもめんどくさいと思ってなくしました。まだまだこれからですが、想像以上にすっきりしたことにびっくりしています。いろいろとありがとうございます。

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