今日は、園で卒園式を行いました。子どもたちは、将来何になりたいかを毎年発表します。その夢がかなう人もいるでしょうし、途中で夢が変わる人もいるでしょうし、夢がかなわない人もいるでしょう。また、親にも、子どもにどうなって欲しいかという夢もあるでしょう。また、逆にどうなるか心配もするでしょう。この性格では、世の中でやっていけるのか、きちんと職業に就けるだろうかと心配は次々に現れます。
ある雑誌に、有名人が小さかったころのことを自分で語っているのが掲載されていたことがありました。まず、お笑いコンビ「爆笑問題」のボケ役として最近活躍している「太田光」氏がこう語っています。「人見知りで、正月に親戚が大勢集まるときは、存在を消して一切話さないような子どもでした。そういう場所で民謡なんか歌い始めちゃう従兄弟を見ると、引いてましたね。必要のないところでふざけたり目立つのは嫌いで。小学校の入学式も嫌でした。だって、知らない場所で何されるかわからないじゃないですか。」いま、あんなにおしゃべりで、余計なことも、口を挟もうとしている太田氏を見ると想像できない反面、少し思い当たるようなところもあるかなと思います。と言うことは、性格は両面あって、それがどうよく生かされるかで、成功するかどうかのような気がします。それを自覚するのは、誰かの一言であったり、ある出来事がきっかけになります。「国語の授業で、新しいお話を勉強するとき、先生に、“読むのがうまい太田君に読んでもらおう”と言われて初めて“ 俺は読むのがうまいんだ”と自覚して、それから調子にのって朗読するようになりました。」また、「4年学芸会で裁判劇をやりましたが、自分の検事役が気に入らなくて、裁判官の隣でいちいち裁判官の真似をするというボケ役を提案したんです。それがバカ受けしたときはうれしかったですね。」何がきっかけになるかわかりません。また、ハードル競技で、初の銅メダルを獲得した「為末大」氏は、子どものころの事をこう語っています。「“思慮に欠ける”と、よく通信簿に書かれていました。喜怒哀楽が激しくて、何も考えず思ったまま行動するんですよ。」やはり、小さいころの性格は、両面あって、それが生かされるようになるか、欠点になるかがありますね。また、運動神経にしても「足が速いのを褒められてうれしかったけれど、運動神経がないので球技はまったくできなかったんです。野球もサッカーもまるでダメでした。」また、「集中力が持続しないんです。だから授業中も落ち着きがなく、勉強もしなかったですね。当時通っていた学習塾も嫌で嫌で教室から逃げ出し、ついには宿題のプリントを破って捨てたことも。コツコツ練習すれば成果が出ることを教えてくれたのは陸上でしたが、それ以外はまったくダメでした。でも、するべき時に勉強しなかったおかげか今ごろ好奇心がわいてきていて、今はすごく勉強したい気持ちでいっぱいです。」好きなこと、得意なことが見つかると、嫌いだった勉強もしたくなるようです。ソロ歌手として活躍している「野宮真貴」さんは、こう言っています。「幼いころ、私が会話するのは家族と、幼稚園と近所に一人ずついたお友達だけでした。人見知りで内向的。」意外と、大人になって活躍する人は、あまり人とも話せなかった人が多いようです。「コツコツ努力するのが苦手で、勉強が特別できるわけでもない。家でバービー人形のお洋服を作って一人遊びするような目立たない存在でした。」そんなことが、意外に今ファッションリーダーとして活躍することになったのかもしれません。小さいころの性格が将来生かせるかは、親や周りの人の理解と、それを伸ばすか、打ち消されてしまうかが重要かもしれません。
紹介されている有名人の話は私のイメージと違っていたのでちょっと驚きです。何が将来に生かされるか分からないですね。子どもが持っているいろんな面を大人が大事に受容し援助してあげれば、子どもはいろんな可能性を広げていくのかも知れません。可能性を広げるというよりも、向いていることに少しずつ照準を定めていくといった感じでしょうか。大人が子どもの夢を奪うことのないようにしないといけません。
今日のブログを読んでいると、つくづく「教育」とは「(才能を)引き出すこと」だということがわかります。それは先生の発する一言二言だけに止まりません。やはりなんと言っても才能を開花させるのは「環境」であることに思い当たります。野宮真貴さんが「家でバービー人形のお洋服を作って一人遊びする」というのも親御さんが用意された環境だと思いますし、為末さんの「コツコツ練習すれば成果が出ることを教えてくれたのは陸上」もある意味で所与の環境であったのでしょう。全てのものに今日のブログの「両面」があると思います。そのどちらがでるかはやはり「環境」のなせるわざでしょう。子どもたちにとって才能を引き出してくれる人に出会うかどうかは、やはり如何なる「人的環境」のもとにおかれているか、によるような気がします。子どもの才能を引き出せるような人的環境になりたいと思う今日この頃です。