日経新聞社が日経リサーチと共同開発した多角的企業評価システム「PRISM(プリズム)」による優良企業ランキングベスト300が、今日の日経新聞に掲載されていました。この評価システムのプリズムとは、四つの因子で企業を評価します。もちろん、大きく影響する因子として「収益・成長力」です。その次に重視されるのは、「柔軟性・社会性」です。これは、社会貢献、リスク管理、環境経営、法令順守、顧客対応、海外IRなど22も指標があるそうです。三つ目の因子が、「若さ」です。具体的には、部長最年少昇格年齢、非正社員の制度、中途採用者比率などです。最後の因子が、「開発・研究」で、売上高研究開発費比率、研究開発従業員比率、特許出願状況などです。今回のランキングで浮き彫りになったのはグローバルな競争力を高めようとしている企業ほど高い評価を得ている事実だそうです。そして、グローバルで勝てるような競争力をつけるには、事業再編戦略が必要です。よく、保育、教育界で聞かれることは、「変えない」ことに価値があるように言われることがあります。民営化などするときに、「変えないこと」が条件になることがあります。それは、子どもの情緒が安定しないからだと言うことがありますが、日々成長している子どもにとって、変えない事、一所にじっとしているほど苦痛なことはないはずです。今回1位になったのは「コマツ」ですが、この会社は、私の園が2001年度にグッドデザイン賞を受賞したときに、いっしょに大賞候補に選ばれていました。「新領域部門」での大賞候補は5社で、最後に受賞したのは、「ナイキ」でしたが、最後まで、私の園もナイキとか、小松製作所と競ったのです。同様に、私がもうひとつグッドデザイン賞を受賞した2005年度に、グランプリを受賞した注射針を開発した「テルモ」も今回順位を46位から20位に上げています。これら上位の会社は、なるほどと思いますね。ちなみに2位は「キャノン」、3位は「トヨタ」でした。これら上位を占める企業は、グローバル感覚を磨く環境に自らを置いています。今回の評価だけではなく、今回2位のキャノン、3位のトヨタは、米誌フォーチュンが、昨年、世界の大企業幹部の意識調査をもとに選んだ「世界でもっとも尊敬される企業」の上位50社にも入っているそうです。日経によると、「企業の評価基準は変わっていく。今年1月、世界経済フォーラムの年次総会で、あるランキングが発表された。“世界で最も持続力のある企業100社”。重視するのは地球温暖化への対応をはじめ、収益性などの伝統的な物差しとは一線を画す社会的な指標。プリズム上位10社中、選ばれたのはトヨタだけだ。温暖化防止を目指す規制に見られるとおり、環境問題への対応の遅れは経営リスクでもある。ルールが変わればプレーヤーも変わる。新たなルールが得意な企業は浮き、適用できない企業は沈む運命にある。」
保育の新たなルールとは、何でしょうか。もちろん「保育の質」です。いままでのルールであった「制度」に守られていた時代は終わろうとしています。それは、何も企業的になるということではありません。企業的競争原理の中で質を高めていくことでもありません。評価の高い企業は、ただ競争に勝とうとしたわけでもなく、やはり最後は、「世界で尊敬される企業」でなければならないのです。私たちも、保育の質を高め、よりグローバルな観点から再編を考え、「尊敬される園」になっていかなければならないのです。
「尊敬される園」を私もめざしたいと思います。子どもたちが自分のやりたいことを十分できて、他との関係がスムーズにいき、全体いのちのほとばしりが実感できる集まり。生命の保持は無論のこと、情緒の安定が保障された上での教育環境。子どもたちがもともと持つ能力を引き出すことが教育です。何か試練を与えてそれを克服することを「教育」と勘違いしないような環境づくりが大切です。「先生」は『論語』にある「後生、畏るべし」の精神で日々研鑽を積み、子どもの能力を引き出し、もって己の能力向上に資する。地域からは「いっしょにやりましょう」と声をかけられたり逆にこちらから声をかけていく、そうした関係が創りあげられる。親も子も心から「来て良かった」と思ってもらう園を創っていきたいと思います。こうした点がやがて面となり拡大していけば国自体が「優良」として評価されると思います。環境が人をつくります。その環境は人によってつくられます。その人は天地人によって創られます。こうしたことを意識できる園づくりをしたいと今日のブログを読んで思いました。
「競争するところから何が生まれるか」ということについて、最近いろんな場面で考えさせられています。一息ついて、落ち着いて考えると、良くするためには争う以外の方法が見つかるもんだと感じるようになりました。実行するのは難しいですが。「グローバルな観点から」「再編する」と2つのテーマをもらいました。どちらもあまり意識していなかったことです。グローバルな観点と再編、実行に移すとなるとどのようになるか。ちょっと考えてみようと思います。
今回のブログも目覚める思いです。
保育の新しいルールが「保育の質」、ガツンときますね。
いつの時代も普遍的なものが子どもが真ん中で、それをここでは保育の質というカタチにして大事なものを守るために変えるところはどんどん変わっていくということが大事だということでしょうか?
拝読していると本当の意味での働き甲斐や生き甲斐がそこにある気がしました。
そのために既存ではなく別のモノサシが必要なんですね。
改めて尊敬されるような立派な事業をやりたいと思いました。
私にしかできないことをやるためにも子どものためにも子どものためならばどんどん変わろうとする園と一緒に志高く、まずは一歩、一歩と変わっていきたいと思いました。
ありがとうございます。