早寝

今日、園に東京都からこんなパンフレットが送られてきました。「3歳児 子どもの生活リズム」というものです。「子どもの生活リズムの3本柱「睡眠」「食事」「遊び」を大切に」というもので、「ああ、あれか!」と誰もが思い当たるほど、大々的に国では、このキャンペーンをはっています。それは、あるデータによるものです。
 午後10時以降に就寝する就学前の幼児は、29%(平成17年、民間調査結果)、朝食を食べないことがある小学生が15%、中学生が22%(平成17年、文部科学省委嘱調査結果)、毎日朝食とる子どもは、ペーパーテストの得点が高い傾向である(国立教育政策研究所調査結果)というものです。そこで、「子どもの望ましい基本的生活習慣」づくりを、解りやすい「早寝早起き」や「朝食」から地域ぐるみで取り組むことにより、「地域と家庭の教育力」を向上させることを意図しています。「子どもの生活リズムの向上」を切り口に、「社会の環境の整備」と「家庭のあり方」について国民全体の議論を促すことも意図しているといわれています。そこで、「早寝早起き朝ごはん」という言い易いリズムの標語を打ち出しているのです。これには、一昨日のブログではありませんが、地球がじわじわ破壊されていっているのと同じように、最近の子どもたちが、じわじわ壊れようとしている危機感からです。深刻化する少年非行(刑法犯少年の検挙件数は134,852件(16年中))増え、同時に子どもの基本的生活習慣の乱れとして、1、午後10時以降に就寝する幼児(6歳以下)の割合が、10年前と比べ大幅に増加)(平成2年:31%→平成12年:50%)(平成12年度 幼児健康度調査結果より)2、朝食を食べないことがある小中学生の割合が5年前と比べて増加<平成7年度:小学生13%、中学生19%→平成12年度:小学生16%、中学生20%>(平成12年度 児童生徒の食生活等実態調査結果より)
今年の1月にJR東日本などとのタイアップ企画として、電車内の中吊り広告や駅ポスターにそのキャンペーンが掲出されていました。しかし、その中吊りを見たときに、隣の広告が目に留まりました。それは、最近増えている「エキナカ」のポスターです。そこには、「朝はゆっくり起きて、朝ごはんは食べずに、エキナカでほっと一息」というような内容でした。なんだか、変な気持ちでした。この変な気持ちは、ほかでも感じます。今、新宿の園の開園準備をしているのですが、そのとき国の補助を受けて建設する場合の条件に、保育時間を13時間(7時30分から20時30分)にすることがあります。その園の保護者説明会のときに、保護者から「親として子どもに対して気をつけることは何かありますか?」と聞かれて、「早寝早起き朝ごはんですね。」と答えたところ、「何時に寝れば早寝になるのですか?」と聞かれました。考えてしまいました。園から帰るのが20時30分とすると、何時に寝ることができるのでしょうか。国では、子どもたちの将来のために「早寝早起き朝ごはん」を提唱していながら、保育時間をどんどん延ばしています。仕事もどんどんきつくなっています。ただ、キャンペーンを張るだけでなく、子どもたちが「早寝早起き朝ごはん」が保障されるような環境を作ったり、それがかなう様な社会を作ってほしいものです。遅寝の弊害が叫ばれれば叫ばれるほど、遅くまで園に預けなければならない親たちは板ばさみになっているのです。

早寝” への7件のコメント

  1. まさにその通りだ!っと言わざるを得ない今回のブログでした。「早寝早起き朝ごはん」を提唱しながら子育て家庭の就労の在り方は見直されてない社会の風潮を感じます。それに、夜遅くまでファミレスにいたりテレビを見たりと悪いモデルを何も感じずに見せる親。子どもと一緒の時間に寝なくても、せめて子どもが寝るまで静かに過ごすなど考えて欲しいと思います。もっと子もの育ちを真剣に考えた社会を作っていかないといけないと思いました。

  2. 今このブログに書き込んでいる私は遅寝になってしまいました・・・
    我が家の子どもは、大抵9時前後には寝ます。朝も遅くまで寝ていることはほとんどありません。もし寝ていた場合は、体の具合が悪いときですね。最近の傾向で比較的登園時間の遅い子どもは、ぼ?っとしていることが多いのでとても心配になります。
    子どもの生活リズムは、親の都合や社会の都合で作られるものではないと思います。

  3. コンビニや大型店の出店に伴い、田舎でも益々夜型化しています。こういう時代に逆らって早寝早起きを励行するのは、なかなか容易なことではありません。当園でも11年前から午後昼寝を午前昼寝に変えたり、取り組みを入れたりしながら、早寝早起き・朝ごはんを提唱しています。アンケート調査も毎年しますが、何時に起きたらいいのか分からない親は勿論、保育士までいるのが現実です。こんな中で、毎年毎年親を啓発するのはエネルギーを使いますが、園の心掛け次第で、変えられると思っています。
    もっとも、田舎は都会ほど遅くまで預からなくて済むから、出来るのかもしれませんが・・・・。子どもを守らなくては!

  4. 今日のブログ内容もいろいろと考えさせられます。「早寝」・・・夕方になるとお店がほとんど閉まる田舎に住んでいても「早寝」の難しさはどちらのご家庭にもあるようです。「育児講座」で「早寝早起き朝ごはん」とか「パソコン、ケイタイは幼児には無用」とか「ゲームやテレビ・ビデオはほどほどに」と世の親御さんたちは教えられます。しかし、実際は・・・。全国の子どもたちが「早寝早起朝ごはん」をしっかりと実行に移すには、親元を離れてみんな寄宿舎生活をしたほうがずっと良いだろう、と思ってしまいます。いずれにせよ、何回何度「早寝早起朝ごはん」と連呼しても「家庭」の中まで介入できないこのご時世では実際のところどうなっているかわかりません。アンケートで朝ごはん食べましたか?の問いに「食べました」と答え、その朝食の中身が「パン1枚」ということはよくあります。また「早寝を!」と言っても「何時だったら早寝になるんですか?」と問い返されます。いっそのこと、午後9時になったらテレビもビデオもみれなくなり、ゲームもできなくなれば、この問題はすぐに解決です。スローガンだけ声高々に連呼するのではなく、実現するための「手立て」を具体的に示していかないと「いの

  5. 国にとって子どもたちが早く寝ることが大切だと考えるなら、社会の仕組みに手をつけないと難しいでしょうね。遅くまで楽しむことができるものが多すぎます。「早寝早起朝ごはん」のスローガンが叫ばれるたびにつらい思いをしている保護者がいるんだろうと思うと、複雑な気持ちになってしまいます。バランスのよくない仕組みになっているように思います。

  6. 「早寝早起き朝ごはん」が提唱される一方で保育時間の延長、遅くまでの就労時間という現実がありますね。早寝早起き朝ごはんの提唱ばかりではなく、それができるような社会、環境を作ることの方が大切になってくるのですね。確かに、提唱されることはわかるけど、現実は…という保護者の方の気持ちを考えると、正しいとされることを語るのも本当にいいことなのだろうかと思ってしまいます。私はこの一年ほどですが、以前に比べるとかなり早く寝るようになりました。睡眠時間も長くなっています。半ば寝ることが義務のように感じていて、起きている時間ばかりを大切にしていました。寝ることも人生の一部という感覚があまりなかったのかもしれません。ここ最近はそんな意識が薄れています。寝ている時間も大切な時間ですね。

  7. “家に帰った後の子どもとの時間を大切にしています”という保護者が、子どもと夜の12時を回るまで一緒に話しをしているといった事例もあるかと思います。何が大切で何をしなくてはいけないかということを決める時には、やはり優先順位を付けるしかないのだと感じます。開園時間と早寝の提唱にも、そんな考え方が必要な気もします。保護者のニーズに応えようとする反面、同時に早寝をしにくくしてしまっている社会の現状に、「親たちは板ばさみになっている」現実があるのは仕方がないことなのか、それとも、この社会自体を、開園時間の短い保育園を保障しようとしていくのかなど、子どもを取り巻く問題は、本当に様々なところにあることを感じました。

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