園見学研修を終えて

 今回のドイツ研修では、いろいろなところの見学で、様々な課題について考え、参考になることが多くありました。それぞれの園では、たくさんのことを学びましたが、一箇所ずつポイントを整理してみようと思います。
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   園の外観のあれこれ
12日の月曜日の午前中キンダーガルテン見学では、「学びの部屋」という就学のための保育の取り組みがポイントでした。これは、今、ミュンヘン全体での取り組みであり、日本でも就学前教育をどのように位置付けるかという課題のヒントになるものでした。特に「文字」「数」「科学」についてのコーナーとしての設置が参考になることが多かったような気がします。午後の見学先であるコープでは、0歳児から6歳児までの保育をどのように展開するかが、日本における子ども園の取り組みに参考なることが多くありました。これは、ミュンヘン市全体での取り組みですが、この施設では、どのような年齢の子をいっしょにしたグループがよいのか、コアタイムをどのように持っているかなどはとても興味深いものがありました。13日の午前の見学先であるキンダーガルテンでは、小学校の先生が週1回いっしょに保育に当たり、幼少連携をどのように進めているかが参考になりました。また、キンダーガルテンでは、地区ごとに保育の品質を保証するために、コンサルをする人が配置されていて、見学にも立ち会っていました。ここで、「日本での保育者の重要な資質は、笑顔とか優しさですが、ドイツでは、何が重要と考えますか?」という質問に「子どもを子どもとして受け入れられること」と答えたのが印象的でした。午後のコープの見学では、グループは、乳児と幼児に分け、学びの部屋では、5領域(書きかた、読みかた、数、音楽、立体)での実践が重点項目でした。ここで聞いた話では、初めて預けられる子どもが園になれるための「慣らし保育」が1~2ヶ月あるという話を聞いて、日本の保育園では、ほぼ1週間程度しか取らないことに対して、これから長い間預けられる子どもにとってはどうなのだろうと考えてしまいました。また、「園の保育で欠かせないものは何ですか?」という質問に対して「保護者の理解、尊重、バックアップ」ということだと答えました。14日の午前中の見学先のキンダーガルテンでは、今ドイツ全体、ヨーロッパ全体の課題である多国籍の子への対応が課題でした。多国籍の子が全体の園児の8割以上いるために異文化理解のための保育者が配置されており、ある時間、別室で、ドイツ語についての保育が展開されていました。午後もキンダーガルテンを見学しました。ここでは、人形などを使った食育指導、世界をテーマにしたプロジェクト保育の取り組みを聞きました。そして、今日の午前中は、ミュンヘンの隣の市のハール市で、キンダークリッペ(0~3歳児までの保育施設)を見学しました。しかし、正確に言うと、コープでした。数年前まで乳児だけのキンダークリッペだったのが、幼児も入れて子ども園への移行の様にコープへの移行した園での改修やマネジメントの工夫の話を聞きました。午後は、学童クラブという放課後児童施設であるホルトの見学です。この施設は、市から委託されて、NPOとして株式会社が設立した施設です。ざっとこんな研修の日々でしたが、どこに行っても感心するのは、見学者を歓迎する心です。飲み物だけでなく、食べ物も用意されており、きれいにテーブルに並べられているのを見るだけで、心が豊かになる気がします。忙しい中でも、ちょっとした心遣いが必要ですね。
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園見学研修を終えて” への8件のコメント

  1. 私が印象に残ったのが異文化交流とまなびの部屋の数のおもちゃの多さでした。異文化交流は多国籍の子どもの多さが日本では無いなと思いました。学びの部屋では自分の園は文系に偏っていたことへ気づきました。早く園に帰り話し合いたいです。まだまだしゃべり尽くせないほど自分にとってみのり多い研修になりました。

  2. 日本にいながらドイツ研修に参加できたかのような錯覚を覚える連日のブログの内容、ありがとうございます!
    写真を見るだけでも、明らかな日本との違いがわかります。
    まず、圧迫感のなさが第一ですね~。
    受け入れる姿勢があちこちに見られます。
    「子どもを子どもとして受け入れること」
    この言葉は、本当に核をついているなと感じました。
    子どもを保育するにあたって、根本的な部分だと思います。
    日本の保育に欠けている部分は意外とここなのでは、と思いました。
    まわりを色んな国に囲まれているドイツだからこそ、受け入れる姿勢が自然と身についているのかもしれませんね。
    日本は島国で、どうしても、受け入れるより前に、攻撃に備える方が先に立ってしまっているのでしょうか?
    もっともっと、人を受け入れることから始めないと、保育の本質にはせまれないような気がします。

  3. ドイツ研修、有意義に終わられた様子が伺えます。
    幼保小連携は今後取り組んで行かねばならない課題の一つだと強く感じています。13日の午前のキンダーガルテンでの取り組みは大変参考になります。日本の公立小学校の人事も含めて、発信していきたいですね。
    また、見守る保育に対して理解のない保護者に対して、どうしても保護者を軽視する傾向が私自身ありました。13日の午後のコープでの「保護者の理解、尊重、バックアップ」が保育で欠かせないものという回答は、少々思い上がった自分に対する戒めになりました。
    ありがとうございました。

  4. 「子どもを子どもとして受け入れられること」という言葉はとても考えさせられる言葉でした。当たり前のことなのですが、自分ができているかどうか自信がありません。個を個として見る、ありのままを受け入れる。全てのことに当てはまる大切なことだと思います。子どもたちのためにも自分のためにも、このことを忘れてはいけないと再確認させてもらいました。

  5. 今回の研修に参加してみて、印象に残っていることの一つは、あるキンダガルテンの保育モットーで言われた、「子ども達はお客さん、子ども達一人一人が、それぞれの道を歩いていく途中、園(幼稚園)ができることを手助けして、それぞれの道を見定めていけるよう手助けする。」と言われた事が印象的でした。そして、自分はせっかちな方なので、これからは、自分の心に余裕を持っていかなければと思います。

  6. 今回のドイツ研修で世界の広さを感じました。今まで自分の中にあったスケールが小さいものであることに気がつきました。自分のおかれている環境とまた違う環境で、子ども達に良い保育を提供しているところがあること。これが一番自分の感じたことです。ですが、自分の進んでいる道が間違っていないことへの再確認も出来たと思ってます。それは、子ども達にどう育ってもらいたいのか?それを育てるときはどう育てていくことが望ましいのかです。私は子ども達の自己解決能力を育てようと保育しています。今自分が歩みだしている保育に近いものを感じて、早く保育園に帰って職員と話し合いたいです。とても勉強になりました。あと、ドイツの写真集を買ったので子ども達にも「こんなところに行ったんだよー」って話してあげたいです。

  7. 今回のドイツミュンヘン研修も素晴らしい内容ですね。私たち日本の保育教育を考えるヒントが満載されています。連日のドイツからのブログとても興味深く拝読させて頂きました。ありがとうございます。拝読しながら、考えました。日本の保育教育はその大勢が大人主導、子どもはついて来い、というものです。子どもの内なるものを引き出そうとする姿勢が乏しい。小中高と上に行けば行くほどその傾向が顕著です。欧米の教育は未来を約束してもらうための「インベストメント」という意味合いが強い。今回のドイツからの報告によってもそのことをよく実感できました。また「環境」」が人を創りあげる、という精神といいますか、考えが園舎内外諸施設設備から伺えます。「環境」が人間を変えます。どういう人間に育てあげたいのか、そして期待される人間像を実現するためにどんな(人的、物的、空間的)環境が必要なのか、このことをしっかりと考えなければならないのに日本の「教育再生会議」は授業時間数の10%増、みたいなことを報告しています。私たちの内外さまざまな課題を考えた時、教えられることがとても多いドイツからの報告ブログでした。

  8. 「保護者の理解、尊重、バックアップ」は、難しい問題です。次回の職員会議で少し話してみようと思いました。
    現状の保育士が理解するまでに多少時間がかかると思います。やはり子どもだけではなく、親への理解を深めていくことが、その人自身をより育てていくことになるのでしょう。園長の器量が左右しますね。

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