ドイツの保育

 今日、日本に帰ってきました。日本ではネットがストレスなく充分にやれるので、いろいろなことがゆっくり考えられます。ドイツでの研修を終えて、国としての取り組みと課題、州としての取り組みと課題、園ごとの取り組みとそれぞれのレベルは違いますが私たち日本では、それらをどう参考にして、取り入れ、独自のスタイルを作っていくかが今後の課題でしょう。それは、決して、保育園、幼稚園としてだけではなく、国としての保育、教育のあり方、子育てのあり方、人としての行き方も見直す時期かもしれません。ここまで発展し、人の意識が代わり、国という概念が変わってきた中で、もう元には戻れないのです。また、ただ闇雲に前に進んでいた時代から、人として成熟し、国家として成熟した社会を作ることこそ、今後日本人が世界に何かしらの貢献ができていくのだと思います。など、難しいことを考えてしまうのも、新ためて、海外からもう一度日本という国を眺めてみたからでしょう。
 今後どのような保育の形がいいのか、ドイツでの幼稚園、保育園での平均的な取り組みから考えてみます。(これは、私の園で今行っている保育の形に非常に近いものがあります)まず、今後は、ますます0歳児から6歳児までの園が増えていくでしょう。お迎えは、家庭によって、14時以降自由です。(それも、コアタイムを持つ幼児に対してで、乳児はもう少し早くてもいいと思います)園児はさまざまな異年齢で、グループを作ります。(グループによって異年齢の幅が違います)そして、各グループの部屋には、様々な活動ができる「ゾーン」が作られています。
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このグループごとの部屋の間は、ある時間自由に出入りできます。子どもたちは朝登園すると、各ゾーンで好きに過ごします。登園時間は7時半から8時半までの間にします。その時間内に家庭から持参した朝食(朝の捕食)を希望者だけ取ります。ある時間に、子ども同士の話をするために、食べない子も椅子に座るところもあります。8時半になると、自分が属しているグループの部屋に戻り、お集まりをします。そこでは、出欠席を取るほか、子どもたちは自分で今日は何をして遊びたいか、何をしたいかを考え、保育者からは、今日はどんな遊びが用意されているかなどの提案を行うミーティングをします。そして、昼まで自由遊びが始まります。それと同時に対象の子をピックアップして、プログラム保育が行われます。この内容は、週案によって定められており、いつ、何を、どんな構成で行われるか、保護者にもわかりやすく掲示されています。たとえば、色別の表示方法です。
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紫は2歳児、緑は2~3歳児、青は3~4歳児、黄色は4~5歳児、赤は5~6歳児です。内容によって、年齢別に行ったり、様々な異年齢で行ったりします。火曜日の2コマ目は2~6歳児の異年齢で行います。月曜日の1コマ目は3~6歳児、火曜日の2コマ目は3~5歳児、月曜日の3コマ目は、5~6歳児といった具合です。対象でない年齢の子は、ゾーンで遊んでいます。各年齢で行う内容は、ホール(日本ほど広くなく、ひとつの部屋程度の広さです)などで、運動遊び(用具を使ったり、外遊びも含みます)、音楽、創作遊びなどです。特に、最近は、学びの部屋が用意されており、文字、数、科学などの体験をします。そして、昼食、お昼ね(4~6歳児は、静かな活動)、午後のおやつを食べ、それぞれのゾーンで自由遊びをしながら降園を待ちます。園児が減るにしたがって、合同になっていき、過ごす部屋数が減ってきます。大体平均的にこのような取り組みが行われています。

ドイツ最終日

 いよいよ今日でドイツでの研修が終わります。昨年訪れたときは、着いたときから雪が積もっており、ホテルの周りも真っ白でした。それも当然で、ミュンヘンの緯度は、日本でいえば樺太あたりと同じですから、気温はマイナスになることが多いからです。しかし、ブログでも書いたとおり、今年はミュンヘンでも異常な暖冬で、雪どころか、近くの公園では、クロッカスが咲き始め、一面黄色や紫で覆われ始めていました。
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 毎年に比べて1ヶ月あまり早いそうです。あまり色のない冬の公園に色が着き始めた姿は、花壇に色とりどりの花を植えたのと違って、あまり派手ではありませんが、冬から春がもうすぐ訪れるであろう喜びが感じられ、とてもきれいです。今まで、研修で歩いていた日々は、天気はすぐれず、陽が出たかと思うと雨が降ったり、1日どんよりした天気が続きましたが、今日は最終日ということでの恵みかと思われるほど、とても気持ちよい、雲ひとつない快晴でした。そんな快晴の中、午前中は夏の宮殿と呼ばれているニンフェンブルク城に行きました。ここは、1664年、フェルディナント・マリア侯が妃アーデルハイトのために造営した別荘が歴史の始まりだそうですが、バスが近づくにつれ、白鳥が浮かぶ運河の後ろに、次第に現れてくる優雅な姿は、左右対称のバロックの城です。
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中央入口から入ってまず目を奪われるのが、圧倒されるほど美しい天井画が描かれているロココ様式の大広間です。公開されている各部屋も、天井画や、美女36人の肖像画や、古伊万里の陶器などが飾られていました。また、その城の後ろに広がる大きな庭園と森も、葉や花のない季節でも充分に荘厳さが伝わってきます。
 その後、町に戻って昼食です。毎度のことながら、大きな伝統的なビアホールでの食事です。私はそれほど呑みませんでしたが、何人かは、1リットルのビールとプリッツェルというパンを食べます。こちらでは、ビールは親同伴であれば14歳から飲んでもよいというように、昼間からみんなビールを飲みます。値段も、水やコーラよりもやすいくらいですので、ついみんなビールを飲みます。
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 午後は、美術館(ピナコテーク)めぐりです。通りを挟んで向かい合っているアルテ(古い)とノイエ(新しい)のふたつのピナコテークか、この二つに隣接しているモダン・ピナコテークを選びます。アルテ・ピナコテークには15~18世紀のヨーロッパ絵画が展示されています。宗教画が多く、レンブラント絵画の所蔵は世界一だそうです。ノイエ・ピナコテークには19世紀~20世紀初めの作品が中心に展示されています。教科書に登場するようなルノワール、モネ、ゴーギャンなどの印象派の絵が中心です。特に、ゴッホのひまわりは有名です。モダン・ピナコテークは、20世紀から現代までのアート作品を展示する美術館で、2002年にオープンしたばかりです。クレー、マティス、ピカソ、ウォーホルなどの絵画だけでなく、ポルシェのクーペ・フェルディナンドの型からシャープの液晶テレビまで、優れた工業デザインや、トーネット社製のイスなど家具のコレクションもあります。私は、どこも行ったことはあるのですが、今回は、アルテ・ピナコテークを見ました。
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 何度見ても、名画には圧倒されますね。昼から、夜までの研修の毎日の中で、ほっと一息ついた1日でした。明日は、帰国の途につきます。かなりハードな、研修づくめのドイツでしたが、もう一度来たいと思う参加者が多いのは、うれしいことです。

園見学研修を終えて

 今回のドイツ研修では、いろいろなところの見学で、様々な課題について考え、参考になることが多くありました。それぞれの園では、たくさんのことを学びましたが、一箇所ずつポイントを整理してみようと思います。
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   園の外観のあれこれ
12日の月曜日の午前中キンダーガルテン見学では、「学びの部屋」という就学のための保育の取り組みがポイントでした。これは、今、ミュンヘン全体での取り組みであり、日本でも就学前教育をどのように位置付けるかという課題のヒントになるものでした。特に「文字」「数」「科学」についてのコーナーとしての設置が参考になることが多かったような気がします。午後の見学先であるコープでは、0歳児から6歳児までの保育をどのように展開するかが、日本における子ども園の取り組みに参考なることが多くありました。これは、ミュンヘン市全体での取り組みですが、この施設では、どのような年齢の子をいっしょにしたグループがよいのか、コアタイムをどのように持っているかなどはとても興味深いものがありました。13日の午前の見学先であるキンダーガルテンでは、小学校の先生が週1回いっしょに保育に当たり、幼少連携をどのように進めているかが参考になりました。また、キンダーガルテンでは、地区ごとに保育の品質を保証するために、コンサルをする人が配置されていて、見学にも立ち会っていました。ここで、「日本での保育者の重要な資質は、笑顔とか優しさですが、ドイツでは、何が重要と考えますか?」という質問に「子どもを子どもとして受け入れられること」と答えたのが印象的でした。午後のコープの見学では、グループは、乳児と幼児に分け、学びの部屋では、5領域(書きかた、読みかた、数、音楽、立体)での実践が重点項目でした。ここで聞いた話では、初めて預けられる子どもが園になれるための「慣らし保育」が1~2ヶ月あるという話を聞いて、日本の保育園では、ほぼ1週間程度しか取らないことに対して、これから長い間預けられる子どもにとってはどうなのだろうと考えてしまいました。また、「園の保育で欠かせないものは何ですか?」という質問に対して「保護者の理解、尊重、バックアップ」ということだと答えました。14日の午前中の見学先のキンダーガルテンでは、今ドイツ全体、ヨーロッパ全体の課題である多国籍の子への対応が課題でした。多国籍の子が全体の園児の8割以上いるために異文化理解のための保育者が配置されており、ある時間、別室で、ドイツ語についての保育が展開されていました。午後もキンダーガルテンを見学しました。ここでは、人形などを使った食育指導、世界をテーマにしたプロジェクト保育の取り組みを聞きました。そして、今日の午前中は、ミュンヘンの隣の市のハール市で、キンダークリッペ(0~3歳児までの保育施設)を見学しました。しかし、正確に言うと、コープでした。数年前まで乳児だけのキンダークリッペだったのが、幼児も入れて子ども園への移行の様にコープへの移行した園での改修やマネジメントの工夫の話を聞きました。午後は、学童クラブという放課後児童施設であるホルトの見学です。この施設は、市から委託されて、NPOとして株式会社が設立した施設です。ざっとこんな研修の日々でしたが、どこに行っても感心するのは、見学者を歓迎する心です。飲み物だけでなく、食べ物も用意されており、きれいにテーブルに並べられているのを見るだけで、心が豊かになる気がします。忙しい中でも、ちょっとした心遣いが必要ですね。
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廊下

 昨日の見学先、今日の見学先それぞれ特徴はありますが、どこでも共通点は、とても多国籍の子が多いことです。昨日の午前中の見学園では、3~6歳児まで75名の園児たちの国籍は、22カ国に及びます。今日の午前中の見学先では、75人に園児に対して、ドイツ人は10名だけで、残りの65名は多国籍の子だそうです。しかも、ドイツ人というのはパスポート上であって、もし、両親のうちがどちらかが外国人でも、ドイツ人ということもありますので、両親ともドイツ人は、珍しいくらいです。この園では、異文化理解のための職員が派遣されていました。全園児の8割多国籍の子がいる園には加配があるそうです。昨日の見学先では、いくら22カ国の園児がいても加配はありませんでした。この加配されている職員は、常勤職員が週38.5時間勤務に対して、週30時間分の補助が出るそうです。ミュンヘン市内200園あまりある中で、40人いるそうです。この職員が、多国籍の子に対して別室でドイツ語についての保育を行っていました。日本は、このようにたくさんの多国籍の移民を受け入れないだろうといわれています。ですから、逆に移民をあまり多く受け入れないで、少子高齢社会をどう乗り切るかが世界の中では注目されているそうです。
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   多国籍の子達で午前のおやつ
見学先は、すべて公立の園ですが、それぞれにきちんとした「コンセプト」があります。そのコンセプトのもと、職員が保育を行っています。ですから、基本的には園長の移動は、本人希望以外はないそうです。日本では、公立園の園長、職員の移動が頻繁に行われますが、どうしてでしょうね。「マンネリ?」「癒着?」のためかわかりませんが、マンネリではなく「保育の習熟」として捕らえ、癒着ではなく「地域との連携」とは捕らえることはできないのでしょうか。これは、小学校の校長先生にもいえます。どうして、コロコロと変えるのでしょうね。幼小連携をする上でとてもやりにくいと思うのですが。幼少連携といえば、昨日の見学先で異文化理解のための加配職員はいませんでしたが、小学校が隣接しているため、小学校の先生が週1日は園に来て保育に当たっているそうです。教科担任のために空く授業があるので、その時間に来るそうですが、園にとっても、小学校にとってもいいですね。幼少連携が課題になっていますが、こんな方法はどうでしょうか。
あと、見学先で目立ったのは、「廊下」の活用です。日本では、監視するためや移動のための廊下ですが、ドイツでは、ひとつのコーナーです。
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 日本でもたまに図書コーナーがあったりしますが、ままごとコーナー、木工コーナーであったり、中でもとてもびっくりしたのが、廊下に「砂場」があることです。
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 教育再生会議の提案で、「廊下に出すこと」というのが体罰に当たらないということが出されていますが、それは、活動の外に出すというイメージですが、もともと園内、校舎内に子どもの居場所でない場所があること自体おかしいことです。園内どの場所でも、子どもにとって意味のあるものにしないといけないと思います。避難路としての確保は必要ですが、廊下をただの通路としてだけではなく、活動のひとつの場として見直すこともよいことだと思います。
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ドイツ報告その2

 昨日は、午前中の見学先しか報告ができませんでしたので、まず、昨日の午後の見学先の話をします。午後は、コープという0歳児から6歳児までいる園を見学しました。
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もし、皆さんが園の経営者であったときに、以下のような園児を預かるとしたら、どのようなクラス分けをするでしょうか。0~3歳児までが24名、3歳児から6歳児までが50名在園しています。日本では、普通、年齢児ごとにクラスを構成するでしょうね。しかも、その区切りは年齢ごとではなく生年月日の3月生まれと4月生まれで区切ると思います。ドイツに来たときに最初よくわからなかったのは、0~3歳児までがキンダークリッペという保育園にいて、3~6歳児までがキンダーガルテンという幼稚園にいると聞いたときに、3歳児がどちらにもいるので、どうしてだろう、また、6歳児までいるのだろうかと思ったのですが、日本でいうクラスの言い方はせずにまさに年齢でいうのです。ですから、日本流に言うと、0歳児から2歳児クラスまでがクリッペ、3歳児から5歳児クラスまでがキンダーガルテンということになります。今後、ブログを書く上でややこしいですね。ということで、日本流の言い方をします。0歳児~2歳児までの幼児が24人、3~5歳児までの幼児が50名の場合のクラス構成を、見学先では、4クラス(グループ)に分けていました。1、2グループは0歳から5歳児まで、3グループは1歳児から5歳児まで、4グループは2歳児から5歳児までです。面白いわけ方ですね。しかも、どのクラスも異年齢児クラスです。
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日本ではまだほとんど年齢別クラスです。しかも、異年齢児クラスにしようとするときに、保護者にどう説明するか悩みます。そこで、いつごろから異年齢保育にしたのかを聞いてみました。そのときにどう説明したのかを聞いてみたかったからです。すると、年齢別にしたことはなく、昔からだと言います。一度もないのか聞いたところ、幼稚園創設者の「フレーベルがキンダーガルテンを作ったときからずっと異年齢保育でした。」という答えでした。後で、通訳の方の聞いたのですが、保護者の要望は、何度か年齢別をしてほしいとか、せめて4,5歳児だけで保育してほしいということがあって、試みようとしたことはあったそうですが、うまくいかず、すぐに元に戻ったそうです。ですから、異年齢保育をしているという感覚とか、積極的に異年齢児を触れ合わすとかいうことが見られず、まったく当たり前に異年齢児が同じところにいるという感覚でした。説明によると、子どもは0歳から10歳までは「お互いに学びあう年齢」と位置づけているということでした。たぶん、最近話題の「脳の臨界期」までという話なのでしょう。もうひとつ、日本では考えられないことを聞きました。保育時間が、月曜日から木曜日は17時半までですが、金曜には16時半までです。金曜日だけ1時間も早く終わって保護者のお迎えは大丈夫だろうかと思って聞いてみたら、保護者の職場も、金曜日だけは早く終わるそうです。日本では、金曜日は逆に普段の日より遅く終わりそうな気がします。
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そういえば、昨日、局長さんと食事をしたレストランの席が、町の中心部でとてもにぎやかなメインストリートと、車の乗り入れができず、人ごみであふれる広場が見下ろせるところだったのですが、夜の9時を過ぎるとあっという間に人通りがなくなり、年配の人がちらほら犬の散歩をさせている姿を見かけるくらいでした。夜遅くまで若者がたむろするとか、酔ったサラリーマンがふらついて歩いているとかいう姿はまったく見られませんでした。とても不思議な光景でした。

2月13日のドイツ

 今日から、ミュンヘン市内の幼児施設見学研修が始まりました。今日の午前中は、キンダーガルテンといって3歳児から6歳児(日本では、3歳児~5歳児クラス)の園児が25名4グループ(3~6歳児の異年齢)100名の園の見学でした。ドイツでは、0~3歳児までの施設をキンダークリッペ、3~6歳児までをキンダーガルテン、0~6歳までの園をコーポレーション(コープ)、学童保育をホルトといいます。日本での訳のキンダーガルテンを幼稚園、キンダークリッペを保育園と言うこともありますが、ドイツと日本では制度が違うためにちょっと意味が違います。日本における違いは、保護者の状況(保育にかけているかいないか)によって分かれることが主ですが、ドイツでは、年齢によるわけ方をします。ですから、今日の見学先であるキンダーガルテンの開園時間は、月曜日から木曜日までは7時から17時半まで、金曜日は7時から17時までです。そして、14時には、半分の子が帰ります。その後まで残る子で、小さい年齢の子はお昼寝をするそうです。これは、日本でも最近増えてき始めている「認定 こども園」に似ています。そして、必ず園にいてもらうのが、(コアタイムでしょうが)9時から13時までです。デイリープログラムとしては、8時から8時15分までは職員朝会、8時30分から10時まではおやつ(食べたい子だけですが、子ども同士の会話を促すために、たべない子でも席には座ります)を食べます。10時からは自由時間です。そして、11時15分になるとグループごとに園庭に出て遊びます。そして、11時30分~12時15分までは交代でランチタイムを取ります。そして、寝たい子だけ12時15分~13時までお昼寝です。これが、大体キンダーガルテンです。
 今日見学したところの特徴のひとつは、各クラスでテーマがあることです。「役割の部屋」「製作の部屋」「感覚の部屋」「積み木の部屋」です。それぞれの部屋は、そのテーマに沿った装飾や、教具や遊具がそろえられていました。子どもたちは、月曜日には、それぞれのグループで活動します。そして、火曜日から金曜日には、どの部屋の活動に参加してもよいことになっています。この園は、19世紀に小学校として使われていた校舎をそのまま使っていますので、各クラスに部屋が区切られ、分かれています。それを、テーマごとに特徴を出しているのです。もうひとつの特徴は、水曜日と木曜日に交代で訪れる「学びの部屋」があることです。これは、原則的に年長さんがプレスクールとして過ごす場所です。
そこのコーナーは私にとっては、とても興味のあるもので、今度の園で取り組もうと思っていたものでした。
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文字コーナー
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  数のコーナー
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  科学コーナー
 今日の午後の見学の報告は明日にします。

ドイツについて

 今日はドイツに着きました。
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 来る飛行機の中は、浦和レッズの選手であふれていました。私は知らない人ばかりでしたが、ずいぶんと有名な選手も多いそうです。テレビ局の人が何人かいました。
 外国に来て戸惑うことのひとつに習慣の違いがあります。最初に戸惑うのは、チップです。日本にはありませんから、つい忘れてしまったり、即座にいくら払うか計算ができません。ドイツでもチップがあります。ホテルのポーター、ベルボーイ、ルーム・キーパーなどに対しては大体2ユーロ(1ユーロはほぼ160円)程度払います。レストランは料金の5~10%程度、タクシーは料金の10%程度が目安です。よく、外国の人は、誰でもとっさに計算ができますね。同じように、外国の人が日本にきたらいろいろと戸惑うことが多いようです。先日新宿区役所に行った時に、「しんじゅくニュース」という外国人向けの広報が置いてありました。そこに、「日本生活 ワンポイントアドバイス」という特集が組まれており、世界各国の方々が来日して驚いたり、困ったりしたことが描かれていました。中国の方からは、「日本語は、中国語に比べ微妙な表現を使い分けることが難しい。また日本は礼儀を大事にする国ですから、敬語を上手に使えば相手に良い印象を与えられます。まさしく“マナーは世界のパスポート”です。」「100円ショップはまるで博物館みたい。」「日本の賃貸住宅は、敷金、礼金システムや保証人探しなど大変です。先輩、友人などの人脈を活かして、外国人に理解のある不動産屋を紹介してもらうのが早いですよ。」タイの方より「はじめは浴槽の湯を家族で共有するのに驚いたけれど、今はすっかり慣れました。お湯も節約できてよいですね。」「どうせ日本に住むなら好きにならなきゃもったいない。まず日本食から好きになるよう努力しました。食文化が理解できたら、その他のことも自然に受け入れられるようになりました。」インドネシアの方より「イスラム教徒なので豚肉が食べられません。ラーメンのスープなど内容表示を必ず確認します。国際化が進んだアメリカのスーパーでは、宗教に配慮して食品を陳列してありました。日本もいつかそうなるといいな。」韓国の方より「信号のシステムが違うのにびっくり。日本では横断歩道の信号が青なのに、車が左折してくるのには驚きました。」「日本人を食事に誘ったとき“今度ね”と言われた。断っているのか、ただ単に忙しいのか、よくわからなかった。韓国人はストレートに感情を表現しますから、日本人のあいまいな態度は、今でも判断が難しいですね。」フィリピンの方より「日本に来て花粉症になりました。また冬になると乾燥して肌が荒れて大変。気候が違うから体調には注意を。」こんなアドバイスもあります。「本人もあせらず周囲も強制しないこと。日本の習慣は変えられないから、自分がゆっくりでも変わるしかないですね。」
 そういえば、日本ではそろそろ花粉症の季節です。花粉症を持っている人は大変ですね。花粉症を持っているメンバーがいれば、ここドイツに来たらどうなったかを聞いてみたいと思います。地域によって、気象、環境は違いますが、暖冬は世界中の問題なようです。今年のドイツはずいぶんと暖かい冬のようです。何百年かぶりだそうで、なんだかこわいですね。

お知らせ

 今、成田空港にいます。これからドイツのミュンヘンに行きます。この毎年ドイツに視察研修に出かけています。海外研修というと、観光がほとんどであったり、自分で見て帰るしかない企画が多いので、私が企画したツアーを組んでいます。子どもの施設を見学するのですが、私の園への見学者を見てわかるのですが、当然目に映るのは環境です。しかも、まず目に飛び込んでくるのは、空間的な環境であったり、物質的環境であったりします。しかし、しばらく見ていると、人的環境(子ども同士であったり、子どもと保育者)のもとで、様々な「こと」が行われています。それは、空間や教具・遊具などの環境がその「こと」を増幅していきます。それが、教育であり、保育であると考えると、その営みを見ないと見学したことになりません。ですから、その場所にある時間滞在しないとわからないことが多いのです。「ザーッと見て、さあ次へ!」では、観光と変わりません。そこで、午前中に一箇所、午後一箇所じっくり見ます。次に見たものの自分の中へのインストールです。目に映るものを目に焼き付けるだけでなく、見たものに対してみんなで検証する必要があります。いわゆる「協同的学び」により定着するのです。そのためによるホテルで学習会が開かれます。それぞれが撮った写真を、プロジェクターに映しながらみんなで見て、話し合います。今回もそんなスタイルで、見学先を8箇所予定をしています。そして、1日は美術館見学です。私は、夜にバイエルン州の教育委員会の幼児教育局長さんに夕食の招待を受けますので、いろいろと政策やドイツでの幼児教育に対する取り組みをお聞きします。(この夜だけは、メンバーはフリーになります)私にとっては、毎年同じところに行くことになるのですが、逆に見えてくるものがあります。それは、ドイツをまねようとするのではなく、ドイツの取り組みを見て、日本での取り組みを考えようとするためです。また、ドイツを通して、今世界がどのように幼児教育を考えようとしているのか、学校教育との連続した連携のあり方、少子社会の中での地域、親子の関係、多国籍の子の受け入れ、ずいぶんと参考になることが多くあります。日本でも問題になっているピサの学力調査での学力低下がドイツでも問題になっています。
 そんなわけで、来週1週間は、ドイツからのレポートをお届けします。ただ、問題は、毎度のことながらネット環境です。毎年少しずつよくなっていますが、まだまだ日本のようにはいきません。うまくつながるといいのですが。このブログもずいぶんと多くの人に読んでもらっています。しかも、そのほとんどの人が、毎日読んでいる人が多いようですし、読むことによって様々なことを共有していこうとする人が多いような気がします。ですから、アップされるのが遅かったり、一度このブログのプロバイダーが外国からの連続攻撃にあって、その対応によってアップが次の日になってしまったことがありましたが、何人かの人から、体の具合が悪くなったのではないかというメールを戴きました。ありがたいことです。もし、明日から1週間アップされなくても、それは体の具合が悪くなったわけではありませんし、緊急の事態が起きたわけではありませんので、ご安心ください。帰ってからまとめてアップします。(書くのは、毎日書いておきます)そのときには、まとめて読むのが大変でしょうから、写真を多くします。では、次はドイツから。
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土休

 今日は、また週末ですので、千葉の勝浦で講演です。勝浦では、来週から行われる「かつうらビッグひな祭り」の特別プレ公開ということで、2箇所の会場を見せてもらいました。
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今日は、朝早く出かけてきたので、電車がラッシュだと憂鬱になるのですが、土曜日はだいぶすいています。それは、サラリーパーソン(オフィスワーカーの和製造語)と学生がほとんどいないからです。電車が普段と比べてがらがらの状態を見ると、日本でもずいぶんと土曜日休みが広がっている実感があります。園でも、ずいぶんと土曜日に休む子が多くなりました。特に私の園の周りにはほとんど自営業の保護者がいないために、また、育児休業空けから預ける保護者がほとんどなので、育児休業が取れる職場は、土曜日休みのところが多いようです。しかし、土曜日に子どもを預ける保護者は、土曜日休みでなく、他の曜日に職場が休みの場合ですので、預ける場合は、夕方までいます。昼ころに帰る子はほとんどいません。いわゆる「半ドン」という職場はほとんどありません。いま、労働基準法では、労働時間が原則週40時間ということになっていますので、1日当たり8時間とすると5日間ということになるので、1日4時間勤務ということはないのです。園の就業規則でも、私が勤めたころは週48時間でした。それが、週44時間(土曜日だけ半日)になったときに、保育園など特殊な業務に限って、特例で48時間が認められていました。ですから、「特殊業務手当」というものを出していました。そのうちに、職員に1週44時間にして特殊業務手当をなくすのと、48時間で手当てをつけるのとどちらがよいか図ったところ、ほとんど44時間がいいということになり、土曜日だけ4時間勤務にするか、8時間勤務の隔週休みにしたのです。それが今、週40時間になりましたが、開園時間は、週66時間(月曜日から土曜日まで1日当たり11時間開所)ですので、そのやりくりが大変です。しかも、学校と違って日祝祭日年末年始(最近、年末年始に開園している園が増えました)しか休みがないために、ローテーションを組むのが大変です。その計算でいくと、自宅研修など含まずに出勤する総時間が大体年間2085時間程度になります。それを今、日本などは1800時間を目指していますし、世界では、1600時間、デンマークなどワークシェアリングをしている国では1300時間を目指しています。うらやましい限りです。ただ、勤務時間が半分になるということは、収入も半分になることを覚悟しなければならないようです。しかし、その分夫婦で働いて1にするという考えで、今の日本では夫婦で2取っている場合は、果たしてそうなるでしょうか。そんなわけで、先駆的に学校では土、日休みにしています。それが、どうも怪しくなってきています。「ゆとり」の見直しです。確かに、今日電車に乗ろうと駅に着くと、学生でホームはあふれていました。
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私立の学校では、土曜日も授業をするところが多いようです。確かに、土曜日くらいは、親子で博物館に行ったり、美術館に行ったりと様々な経験をしたり、親子のふれあいをしたりしてほしいと思います。しかし、現実そのようにする家庭がどのくらいあるのでしょうか。地域でサタデイスクールというような活動をしているところもありますが、そこに参加させようとする親はそうでなくとも親子のふれあいを大切にするようです。学校が休みにするということは、公的な責任を家庭にゆだねるということであり、それは、格差を生んでいくという気がします。土曜日に授業を復活するということではなく、土曜日に教員を主導にして、子どもたちに普段できない経験をさせるような計画をしてほしいと思います。

子どもを真ん中

 絵本・児童書専門店「桃太郎」店主である田中さんが、今日の読売新聞の中でこう言っています。「数日前のことでした。2,3歳くらいの元気な男の子を連れた若いお母さんが来店。少し困り顔で「この子は“マンガっぽい”絵本ばかり見たがります。どうしたらいいのでしょうか」と、訴えかけるように話してこられました。「身近に置かないようにしてみてはいかが?」と応じたのですが、よく話を聞いてみると、「お父さんがマンガっぽい絵本ばかり買ってくるので、意見が合わずストレスになってしまう」と悩んでいらっしゃるのでした。子育て経験者なら、大いにうなずける話です。」こんなことが多い中、田中さんは持論があるそうです。「生まれてくる赤ちゃんのためにベッドは用意しても、“心の器”となる本箱(ダンボール箱でも)を用意する人はなかなかいません。子育てに迷った時など、子どもの心の中を覗いてみたくなったりしますよね。本箱があれば、いつでも覗くことができます。」
 同じようなことが、ゲーム好きなお父さんには困りますね。よく講演などで「子どもにはテレビゲームなどは時間を決めて、あまり長い間やらせないようにしましょう」と言うと、「父親自身、自分がやりたがるので困ります。」という悩みを聞くことがあります。自分がやっているのに子どもをしかるわけにはいかないのでしょう。子どもは、「学ぶ」という音の「まなぶ」は、人のやることを「まねる」ことから「まねぶ」になり、「まなぶ」担ったといわれるように、まねることから学習をすることが多くあります。もちろん、大人がテレビゲームをやることによっての脳への影響は、子どもの脳への影響に比べてずいぶんと少ないのですが、そんなことは子どもにはわかりません。「自分は、やっているくせに」とか、「大人はずるい」とか思ってしまいます。子どもが起きている間は、できるだけ子どもと会話をしたり、遊んだりしてもらいたいものです。そして、子どもが寝てからゲームをやればいいと思うのですが。私が今年4月から開園する園の保護者説明会のあと、ある保護者が不安を覚えたと他の保護者に漏らしたそうです。それは何かというと、「もっと、子どもと付き合いなさい!」と注意されそうだと言うのです。私は、何も女性は仕事をしないで子育てに専念しなさいというつもりはありませんし、子どもが熱を出てもすぐに迎えに来るべきだとも言いません。それは、女性も社会に出て自己実現を図ることも、家庭を守ることで自己実現を図ることも、それぞれ選択肢として認めるべきですし、男女ともに社会を作っていくべきだと思っています。しかし、仕事が終わったら家に帰ったら充分と子どもと付き合ってほしいのです。やはり保護者説明会の席でこう尋ねられました。「保護者会を作ったら、親同士のコミュニケーションが取れるようになり、とてもいいので、ぜひ続けたいのですが、どう思いますか?」私は、こう答えました。「保護者会はとてもいいと思います。親同士が仲良くなることは子どもにはとてもよい影響を与えます。しかし、それは保護者会であって、親会ではありません。決して、親だけで飲みに行ったり、カラオケには行かないでください」今の園の父親の会は、それをきちんと守っています。保護者会は、子どもを中心にする会でなければなりません。子育て中に、きちんと子どもを真ん中に置いた生き方をすると、かえって子どもの自立を促すことになるのです。