今日1月7日は七草の日で、我が家でも七草粥を食べました。これは、よく知られていることですが、お正月の間のご馳走で胃袋を始めとする臓器も疲れてくるので、さまざまな効用がある若菜を入れた粥を食べるのがよいとされています。この若菜とは、春の七草のことを指し、それを摘む姿が、百人一首に読まれ、とても有名ですね。「君がため春の野に出て若菜(七草)摘む わが衣手にゆきはふりつつ」(光孝天皇)という歌ですが、雪がちらちら舞うというのはわかるのですが、今日のような日は、まだ野には若菜など顔を出していません。この歌の情景として浮かぶのは、暖かくなってきた七草の日に、やっと寒い冬を越えて顔を出した若菜を摘もうと出かけてきて、お互いにおしゃべりをしながら摘んでいると、雪がちらついてきたというイメージですね。ですから、この歌が読まれた季節は、もちろん、旧暦の1月7日です。ということで、七草粥を食べるのは、本当は、旧暦の1月7日で、今の暦で言うと、2月中旬のころになります。しかし、正月も旧暦ですので、食べる意図は変わりません。日本の四季や年中行事の季節感は、当然旧暦で感じたり、行われていたものがほとんどですので、今の暦に当てはめると1カ月ほど早まってしまいますから、おかしくなるものが多いですね。梅雨のころで雨が多い6月のことを「水無月」と呼ぶのも変ですね。年賀状にも、「賀春」とか「迎春」と書くのも本当は、旧暦の話です。旧暦では1~3月が春、4~6月が夏、7~9月が秋、10~12月が冬と決められているので、1月1日は「春」なのですが、今は、その日付をそのまま新暦に持ってきただけなので、実際の季節感とは、ほど遠くなってしまっています。
それにしても、眺めを楽しむ「秋の七草」にくらべて、「春の七草」には、ずいぶんと、薬効がありますね。例えば「せり」には便秘や風邪の予防、利尿作用、消化を助け黄疸をなくす効用があり、「なずな」には、肝臓病や高血圧の予防、視力、五臓に効果があるといわれ、「はこべ」は腫れや痛み止めに効き、母乳分泌促進作用があると云われ、歯ぐき、排尿に良いともいわれています。「ごぎょう」は、吐き気、痰、解熱に効果があるといわれ、「ほとけのざ」は、歯痛に効くといわれています。カブラの異名である「すずな」には、消化促進、しもやけ、そばかすに効用があり、大根の異名である「すずしろ」には、胃健、咳き止め、神経痛に聞くといわれています。そして、全体的に緑黄色野菜には、生体内でビタミンAとして働くカロチン、ビタミンB1・B2・C,ニコチン酸、カルシウム、鉄などが含まれ、これらビタミン、ミネラルが糖質、タンパク質、脂肪の代謝をスムーズにするため。食べ過ぎで疲れた臓器を癒し、不足したミネラルを補ってくれるのです。こうした自然の野草のはたらきを昔の人は科学的に分析しなくても、ちゃんと体で知っていたのでしょう。自然と共生をしていた生活の知恵が感じられますね。今、旧暦カレンダーが、ちょっとしたブームとなっていて、カレンダー売り場には数種類の旧暦カレンダーが並んでいます。以前から潮汐と関係深い漁業関係者は旧暦を活用しているといいますし、このカレンダーがあると、各種の行事、たとえば旧正月、旧七夕、中秋の名月(旧8月15日)の日付の決定など「旧暦」で見たほうが実際と合うことが多いからです。昔からの知恵が旧暦と結びついているとしたら、そこを埋める何かよい工夫がないものですかね。
私が今住んでいるところの季節の移り変わりはまさに旧暦によると実感できます。旧暦4月に桜の花が満開になり、旧暦8月15日にはまさに中秋の名月に相応しい気候になります。今は旧暦11月19日。今年は暖冬のせいか、まだまだ「冬」を実感することができません。今年はいまだにまともな降雪を経験しておりません。おそらく旧暦の1月になれば、雪も降って冬を体感することができるのかもしれません。新暦の2月の中旬まで待たなければならないようです。今日は「七草粥」の日です。我が家は「粥」の代わりに「雑炊」です。「かに」と「中華」とどちらがいいかを多数決で決めたら「中華」となりました。今日のブログで紹介された「七草」の薬効たっぷりの「お粥」は旧暦で頂けるよう家内にも伝えたいと思います。
春の七草が持つ薬効の種類はすごいですね。自然の力、それを生かして生活をしていた昔の人はすごいです。これらと結びついている旧暦をもっと理解しておかなければいけないと思いました。いろんな行事を形だけでなく意味も伝えていこうとしたら旧暦との差を何とかしたいですね。自然や季節が生活に入り込んだ方が楽しいと思います。新暦のカレンダーで毎日に追われているだけでは大事なものが抜けてしまいそうです。
旧暦4月に桜の花が満開になるというtoshi123 さんはワンダーランドに住んでいるんですね。
今年(2009年)の旧暦4月は、新暦の4月25日から5月23日までです。これなら五月の連休明けに桜が咲くという北海道ならありえない話ではありません。
しかし2012年の旧暦4月は、新暦5月21日から6月19日まで。
これでは、どのような極寒の地でも桜はとうに散ってしまっていますよ。
旧暦のほうが季節感が豊かだなどというのは嘘っぱちです。