地域の歌

 今朝のテレビで、私にはよく分からなかったのですが、大阪の歌らしき歌を歌っていました。そこで、妻と全国で「都道府県民歌」というのがあるだろうかという話題になりました。どうも日本では、ほぼすべての都道府県が歌を制定しているようです。その中には、第二次世界大戦後に連合国軍最高司令官総司令部 (GHQ/SCAP) の奨励を受けて作られた歌もありますが、起源を明治時代に持つ歌や近年になって作られた歌などのように連合国軍最高司令官総司令部の奨励と無関係に作られた歌もあるようです。その中で一番有名なのが、以前のブログで取り上げた長野県歌「信濃の国」です。有名というのは、全国の人がよく知っているというのではなく、全県の人がどのくらい知っているかということです。ということは、いろいろな場面で、どのくらい県歌を歌う機会があるかということです。この「信濃の国」は、かつては長野県内のほとんどの小・中学校、高校で種々の行事の際に歌われてきたため、よく「長野県内で育った者なら全員『信濃の国』を歌える」「会議や宴会の締めでは必ず『信濃の国』が合唱される」と言われるほど、県民に深く浸透しています。しかし、昭和末期から長野県内でも「信濃の国」を歌わない学校が増え、「信濃の国」を歌えない県民も徐々に増えつつあるそうですが、カラオケのレパートリーや携帯電話の着信メロディに用いられるなど、長野県民の支持は依然根強いものがあります。どのくらい歌うのかは、歌の歌詞によるのでしょうが、県歌で多いのは、その地の歴史や地形を表しているものです。郷土を知ったり、郷土を愛するという意味で歌うことには特に問題はないのですが、地元意識が強くなり、他県を排他的にみたり、変な団結心を植えつけようとする意図で歌わせるようであれば、少し問題かもしれません。しかし、改めて、自分の地域の歌の歌詞をじっくり考えてみるのもいいかもしれません。たとえば、私が住んでいる東京都にも「東京都歌」といわれるものがあり、昭和22年に制定されています。「原田重久作詞、深尾須磨子補作 、加須屋博作曲」です。歌詞は、「1.朝緑 澄みたる空に 飛ぶ鳩の 白き翼も 自ずから 平和のしるし 生産の 力に満ちて 大東京 今日も明けゆく 2.新しき 政治の都 東西の 文化の粋を 育てゆく 自由の光 永遠の 理想に燃えて 大東京 今日も明けゆく 3.美しき われらの都 豊かなる 緑の園に 黒潮の 響きもかよう 天地の 果て無きところ 大東京 今日も明けゆく」ですが、なかなかきれいな歌詞です。作詞を全国紙で募集したところ、応募作詞は6532作もあったそうです。そのあとで、この当選作詞による作曲募集をし、決定したものです。しかし、私は歌った記憶がありません。私が覚えているのは、出身中高校の所在地の「千代田区歌」です。あるテレビ番組で、ゲストの山本コウタロウ(私の高校のひとつ先輩)と司会の古館伊知郎(中学の後輩)が、盛り上がって一緒に歌っていましたが、この歌を、かなりいろいろなところで歌った記憶があり、私も今でも歌えます。昭和32年制定で、作詞が佐藤春夫、作曲山田耕作です。「1.並ぶ官庁 広場 堀 帝の宮居とりめぐり わが千代田区に誉あり 大東京の中心地 江戸の名残も風情にて こ々を都の都ぞと 澄めり千代田の城の月 2.オフィスセンター テレビ搭 世界の文化ひしめきて わが千代田区に栄えあり 新日本の心臓部 国の要と他も見む こ々を都の都ぞと 住めり千代田の区民われ」今考えると、やたらと千代田区を誇らしげに詠っていますね。皆さんの地域の県歌、市町村歌を調べてみたら面白いかもしれません。