最近、ブログで書いたように「狸」に縁があるようです。最近、園の周りでも狸の交通事故が多く、ずいぶんとかわいそうに思います。それよりも、どうも狸というと伝説が多いですね。それは、幻術を操り、幻覚を見せる事によって人を騙すと言われて、日本古来、狸霊として伝わり、悪戯好きが多く、人を化かしてからかうというイメージです。また、伝説として多い理由のもうひとつは、勢力争いをして、同種同士で合戦を行う事もあるために、「○○狸合戦」として人間にダブらせて語ったのでしょう。同じように人を化かす霊として狐がいますが、狸は、人などを操ったりするのではなく、幻術を用いて様々な状況を人に見せたりする些細な悪戯がほとんどなので、実際に退治されるような事は少ないようです。突然、こんな話をするのは、今日も狸に縁のあるところに来ているからです。今年、よく愛媛の松山の話題が多いのですが、それは、隔月松山で勉強会を開いているからです。この松山は、意外にも「日本三大狸伝説」のひとつになっています。以前訪れた「證誠寺・狸ばやし」それから、「群馬県館林市茂林寺・分福茶釜」そして、「愛媛県松山市・八百八狸物語」なのです。「八百八狸物語」というのは、享保年間の大飢饉の際に起こったお家騒動「松山騒動」をモチーフにした物語に、狸や妖怪を登場させて怪談仕立てにした講談です。享保17年(1732)、かつてない大飢饉に襲われ、窮した松山藩は、幕府から多額の救済金を借り受けます。この金に目がくらんだ家老・奥田久兵衛が松山藩横領の大望をも企てたのが、「松山藩お家験動」の始まりです。その悪巧みを阻止しようとしたのが、天智天皇の時代以来、この地に住み着き、松山城主から刑部の位を授かり、家中から深く信仰され、八百八家の眷属を従える狸の総大将として君臨していた古狸の「隠神刑部(いぬがみぎょうぶ)狸」です。そんな刑部狸は、得意の幻術で久兵衛を陥れようとしたが失敗します。そこに至って江戸の忠臣組が国元の異変に気付き、奥平一派を成敗しました。そして、この時にお家騒動を起こしたという理由で、刑部狸は神通力を封じ込められ、久万山の洞窟に閉じこめられます。それ以来、八百八狸の力は衰えましたが、土地の人と仲良く、幸せに暮らしたといわれています。いま、松山市久谷町の山口霊神社前に「松山騒動伊予八百八狸の碑」が建っています。
 この松山の八百八狸の一人である本陣狸の男狸と、千葉・木更津の萩乃狸一族からでた上総御前の女狸の二人は証誠寺の大和尚の仲立ちと、札幌市長の媒酌で夫婦となりました。昭和48年夏のことです。昭和51年、この夫婦狸に「鶴の宮藻里豊姫」という娘狸が生まれました。娘は登別 市の新和デパートに嫁ぎ、登別本陣大明神社が誕生します。平成13年、札幌市狸小路商店街と銀天街商店街振興組合連合会は、狸が取り持つ縁で姉妹縁組を結びました。松山市ではそれを記念したモニュメントを制作し、同時に伊予の狸の復権活動を推進して、「八百八狸トッポ話(滑稽話)」を核に大人にも子どもにも親しまれる文学のまちづくりを実現しようとしています。どこからが今の話で、どこからが本当の話かわからないような話は、あまりに現実だけを突きつけられている今日の話題からすると、息が抜くことができますね。また、なんども同じ場所を訪れると、ブログのおかげでいろいろなものが見えてきます。「習う」という漢字は、「自ら羽を何度も動かす」という字からできているといわれています。

” への3件のコメント

  1. 八百八狸トッポ話を核にしたまちづくりは面白いですね。遊び心がたっぷり感じられます。こんなまちづくりのアピールもあることにちょっと驚きました。
    習うという漢字の意味は勉強になりました。羽を何度も動かすことはできるかもしれませんが、「自ら何度も」となると簡単ではなさそうです。でも「自ら何度も」という姿勢がなければ、気づきも身につくものも少ない気がします。

  2. 狸が取り持つ縁で商店街同士が縁結びとは、なんとも粋ですね。しかも、日本の北南といってもいいくらい遠い地が姉妹縁組です。狸の神通力でしょう。狐の騙しは何となく怖いイメージがありますが、狸はそれほどでもなく、むしろ愛嬌を感じてしまいます。置物の狸も愛らしいですね。新宿のおとめ山にも狸がいることはこのプログでも紹介されました。今は狐に縁がありますが、どうやらこれからは狸ともご縁ができそうです。

  3. 書類仕事がとろい私は、平日終わらせられずいつも週末は自宅で仕事。世間はクリスマスなのに書類かぁ…。仕事はやらなきゃいけないけれど、友人に会いたくなって昨日、代官山にいきました。面白いお店があるんだよと誘われ入ったお店。それは、「てぬぐいや」でした。小洒落た店構えになんだかうきうきしながら入ると、中はとても混雑していました。外国人客も2、3人いましたが、思った以上に日本人が夢中になって、てぬぐいを見ていました。さらしの素材に、日本の昔ながらの柄。色も懐かしいような温かさと味がありました。古さというより、新鮮さが感じられました。私も、友人がいることなどすっかり忘れ見入っていると、狸の柄がありました。ちょうど、ブログを読んだあとの私は一人興奮。狸は、「他を抜く」人様を抜きんでると言われ縁起ものとされていた。と壁に書いてありました。知らないことを知るって楽しいことなんだなぁと、実感。
    では、気持ち新たに、仕事を頑張ります!

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