雨水

 今日の来客は、長い間話が盛り上がり、とても楽しいひと時でした。3人で見えたのですが、一人は、日本建築学会水環境運営委員会委員である黒岩哲彦氏で、もう一人は、自然食と自然エネルギーに取り組んでいる神宮司真人氏と、ガーデンフラワーデザイナーの横田みさき氏です。それぞれが、それぞれの分野で面白いのですが、黒岩さんの取り組みは特に興味を持ちます。まず、「水環境」とはどういうことかというと、「『雨』は、私達が自由に取り扱うことのできる身近な資源であると同時に、地球環境を改善していくためのカギとなるものだ。」ということで、雨の循環を捉え直し、地球環境の改善に役立つ技術とその技術の普及をしていこうというものです。私の園でも、黒岩さんといろいろな取り組みをしました。
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  園の雨水タンク
 今朝のラジオで、今、新たに月に人類が行く計画を立てているという話の中で、月には水があるので、人類が住めるということでした。水は、人を救います。しかし、最近の水は、局地的な少雨や多雨、酸性雨、ヒートアイランド化など、被害を及ぼすことが多い気がします。しかし、これらの現象は、私たちに「地球の水循環の現状を、隣に座る優れた家庭教師のように直接的に教えてくれている。」といいます。そして、「私達はこれまで見過ごし、雨を軽視し排除してきた。」ことのつけが回ってきているとも言います。そこで、「雨水利用」を使い捨て感覚で捉えている領域では、もはや解決できないということで、水資源・熱資源・養分伝達資源・エネルギー資源として注目しようというのです。たとえば、東京のような都会では、雨の約7割は河川や道路ではなく、誰かの持ち物である「敷地」に降り注ぎます。それらは速やかに下水に集められ、あるいは鋪装された道路を流れ、地球環境を破壊しながら河川や海へ流されるのです。雨は大地に浸透することも、大気を潤すこともなく、ただ捨てられています。もういちど、私達の暮らしに身近な雨水に着目し、それを通して地球の水循環を捉え、地球環境の改善に役立たせようとするものです。4月に開園する園は、水が豊富に湧いています。この水をどのように使うかで、話が盛り上がりました。水の話は、土の話になり、虫や草の話につながっていきます。それは、「ビオトープ」になっていきます。「ビオトープ」とは、簡単に言うと、ドイツ語で、「生物が生きていくための空間」「住み場所」という意味です。ドイツでは、確かに豊かにはなったけれど、時間のゆとりがなくなり、以前なら身近にあたりまえにあった自然もない暮らしが、果たして人間らしい生活といえるだろうか?という疑問が1970年代に起こってきました。この疑問が子どもたちや親たち、教師たちへ、そして連鎖反応のようにさまざまな市民層に広がり、今までの社会とは違う社会にしようというエネルギーになっていったのです。そして、ついに「これからの子どもたちのためにも、生き物と共存する社会を作ろう!」ということをポイントにしたビオトープ法を含んだ、「ドイツ連邦自然保護法」が、1976年に制定されました。このドイツ連邦自然保護法を踏まえて、各州ごとにそれぞれ自然保護法が独自に制定されています。さらにそれらをもとに、州で「景域構想」を、地域で「景域基本計画」を、そして市町村で「景域計画」を作成し、実行するシステムが完成されています。日本でも、「緑の基本計画」や「都市緑化推進計画」のように似たものはありますが、これらは行政の政策目標にとどまっていて、法的拘束力はありません。なにか、新宿から、保育だけでなく、これらのことも発信できないか、楽しみです。

雨水” への3件のコメント

  1. 井戸水は冬暖かくて、夏冷たいと言いますが、湧き水もこの傾向があるようです。新宿でも地下室で床下に水のたまっている部分の床は暖かいような気がします(実証するにはデーターを取らなければなりませんが)。ということは、外の植物にはあまり向かないのかも知れません。この冬、雪の積もった日などは坂道の融雪に活躍するかもしれません。

  2. 雨を軽視し排除してきたという言葉にドキッとしました。雨を上手に利用できないかと考えていたのですが、更に考えを進めて、環境にもっと目を向けなければいけませんね。そう思って自然環境を見直すことを考えていたら、結局自分自身の考えや行動を見直さなければいけないということに行き着きました。何事も自分が変わらなければ始まらないですね。

  3. 地球資源問題と言えば、まず始めに「石油」のことが思い出されるかもしれませんが、それ以上に深刻な問題となり始めているのが「水」だそうです。水をめぐる争いがこれから起こらないという保障はないのだそうです。現に「水問題」に関する国際会議もあちこちで開催されています。今日のブログの「雨水」はその活用方法を真剣に検討しなければならない、まさに「身近な資源」です。藤森先生が園長をおやりになっているせいがの森保育園さんは太陽光発電もさることながら雨水を貯めて野菜や植物への水遣りに利用しています。水不足に困っているところではそうした取り組みを行っていますが、とりあえず蛇口をひねればジャァ~と水が出るところにある保育園さんが雨水を利用している、というのは驚きでした。新宿の新園でも環境に配慮したあれこれができそうで、楽しみです。

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