モーツァルトと映画

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトは、1756年1月27日に生まれたので、今年は生誕250周年に当たります。また、1791年12月5日に亡くなったので、今日が命日です。モーツァルトというと話題はあまりに溢れているので、少し私なりに絞ってみました。私は、モーツァルト作曲の曲は好きなのですが、その中で、映画音楽に使われ、その映画の内容とそこに使われている曲で印象に深いものを思い出してみました。
まず、印象に残っている作品は、「みじかくも美しく燃え」スェーデン映画で、1967年作品です。これは、1889年に起きた実話の映画化で、妻子ある伯爵の陸軍中尉が、しがない芸人の娘を愛してしまい脱走します。逃走を続けるうちに、愛はますます燃え上がりますが、金が尽き、食べ物が尽き、遂に二人は、森の中で心中します。多感な時期に見たこともあり、次第に追い詰められていく様子が、モーツァルト作曲のピアノ協奏曲第21番第2楽章の曲と同時に思い出します。この曲を、ふたりの愛の喜びのテーマして主として前半で使われており、後半の苦しい逃避行では殆ど流れませんでした。しかし、心中の少し前に、かすかに流れてくるのが印象的で、死の直前は、愛の喜びをわずかながら感じた瞬間だったのでしょう。このピアノコンチェルト第21番は、1785年、彼が29歳の時の作品です。特に第2楽章は、世界中の人々に広く知れ渡り、愛されている作品です。ほかにも「スーパーマン・リターンズ」で使用されていました。
この映画に前後して観た映画「天使の詩」(1966年作品)では、ピアノ協奏曲第23番イ長調K.488第2楽章 アダージョが効果的に使われていました。この第2楽章は、シチリアーノのリズムに基づいた旋律が歌われていますが、物思いに沈んだように静かで短い曲です。この曲の楽譜を買って、さびの部分を一生懸命に練習し、弾いた思い出があります。この映画は、「鉄道員」や「自転車泥棒」など、子どもを描いたら天下一品だったイタリア映画です。母親を失った幼い兄弟に対して、父親は、兄の方は大丈夫と、厳しく教育し、弟の方には必要以上に気遣います。長男も父親の期待に応えようと一生懸命に明るく気丈に振舞いますが、実は、繊細で、母親を亡くしたことに傷ついているのは兄のほうです。その気持ちを父親にわかってもらえない切ない思いを表現するのは、映画全編に流れるのがモーツアルトの23番でした。私は長男だったせいか、その気持ちにひどく共感をし、この映画を何度も見ています。いまでも、この曲を聴くと、胸が痛くなります。
 そのほかにも、昨日放映されていた映画「アマデウス」では、交響曲第25番ト短調K.183第1楽章が冒頭で使われ、エンディングには、ピアノ協奏曲第20番ニ短調K.466第2楽章が使われていました。この20番もいろいろなところに使われる曲ですね。ピアノ協奏曲のほかにもクラリネット協奏曲がよく使われます。イ長調は、1986年春の最大のヒットの作品となった「愛と哀しみの果て」の最初にシーンに使われ、ゴダール監督の最高傑作といわれる「勝手にしやがれ」にも使われています。フランソワーズ・サガンの小説「熱い恋」の映画化であるフランス映画の「別離」では、フルートとハープのための協奏曲ハ長調が使われています。あと印象に残っているのは、ウィーン少年合唱団の活動を描いた「青きドナウ」のなかで団員が練習していた「オーボエ協奏曲」も好きな曲です。映画音楽の思い出は、その映画を見たときの精神状態が影響しますね。

モーツァルトと映画” への2件のコメント

  1. 今日のブログは、よしきたぁ!コメントがたくさんできる!ネタです。モーツァルトのピアノコンツェルト23番イ長調を聴きながらコメントしています。ちなみに、ピアノは現在NHK交響楽団の主席指揮者ウラディミール・アシュケナージさんです。オーケストラはフィルハーモニア管弦楽団です。今は2楽章が流れています。この2楽章の旋律を始めて耳にしたのは高校の図書館のオルゴールでした。閉館の合図がこの2楽章をアレンジしたオルゴールだったのです。そして、この23番は我が子が家内のお腹の中にいた時に最初に聞いた曲です。生まれてからも毎晩のように流していました。そして、この2楽章が流れると寝息をたてています。映画「アマデウス」はよく観ました。昨夜も観ました。おかげで宮廷音楽家サリエリの曲も知ることになりました。ピアノ協奏曲第20番にCDを変えてコメント・・・。今日はモーツァルトの命日。今日のブログがなければ知るよしもありませんでした。今日、この後はジュリーニとフィルハーモニア管弦楽団で「レクイエムニ短調」を聴きながらモーツァルトを偲びたいと思います。

  2. 今日のブログは???です。聞けば「あっ、この曲知ってる」と思うのでしょうが、曲名だけでは全くわかりません。情けない限りです。モーツァルトのCDを1枚だけ持っていたのを思い出して探したのですが、セレナーデ第13番と第9番のCDでした。仕方がないのでこのCDを聞いています。
    200年以上も前の曲なのに古臭い感じがしません。むしろ新鮮な感じさえします。このブログのおかげで、少しだけですが、モーツァルトのことを考える時間がもてました。ありがとうございます。

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