各地を訪れたときの、その地の楽しみ方はよくこのブログでも書きますが、いろいろとあります。その中のひとつに食事の楽しみがあるのですが、なかなかその地方独特の食べ物、特に、特別なご馳走ではなく、最近はやっているB級グルメはなかなか食べる機会がありません。たとえば、今回の八戸は、以前のブログで書いた「第1回B級グランプリ」が開催されたところです。グランプリを受賞したのは富士宮の焼きそばでしたが、八戸からのエントリーは、「八戸せんべい汁」というもので、南部せんべいを、肉や野菜などで取ったおいしいだし汁に割り入れて煮込んだ、心も身体も温まる素朴な郷土料理です。
これを、今回は食べる機会がありました。初めは、なんだかお鍋の中にせんべいが入っているとは、奇妙な気がしました。しかし、中に入るせんべいは、おつゆ用に作られた南部せんべいで、沸騰したお鍋にせんべいを割って入れると、鶏肉や野菜などのおいしい出汁を吸って、モチモチとした食感になり、秋田の人といっしょに食べたのですが、秋田の「きりたんぽ鍋」に似ているといいます。それはそうです。どちらもお米から作られているからです。
だし汁といえば、昨日の食事のときの最後に出たのが、「いちご煮」という汁でした。これも、苺を汁に入れたものかと思うと違います。新鮮なウニとアワビでお吸物風に仕立てたものなのです。材料がいいので、当然その味は、添えられた青ジソの香りと相まって格別な味となります。いちご煮の名は、お椀に盛り付けた時、乳白色の汁に沈む黄金色のウニの姿が、まるで『朝靄の中に霞む野いちご』のように見えることから名づけられたといわれています。面白い名前をつけたものですね。それにしても贅沢な材料ですが、ここ八戸地方は、太平洋の豊かな海を背景にして、ウニとアワビがよく採れるのです。八戸地方の方言で、ウニのことを「カゼ」、アワビを「アンビ」と呼ぶそうです。このあたりの漁村では、すもぐりで漁をする「かづき」と呼ばれる男たちがいました。彼らは、夏になると、カゼやアンビをふんだんに採り、海水で煮込み、食べていたのが「いちご煮」で、漁師の浜料理だったのです。それが、明治時代に料亭料理として供され、お椀にきれいに盛り付けてお吸い物として飲むようになり、日本料理の代表的な汁になり、青森県を代表する郷土料理の一つとなっているのです。
日本料理といえば、昨夜食べた刺身に、大盛りの「菊の花」がありました。また、菊の花のてんぷらも出てきました。そういえば、酢の物にも、菊の花が入っています。秋ということもあるのでしょうが、実は、ここ八戸は、食用菊の特産地なのです。この地方特産の食用菊は「阿房宮」と呼ばれていて、通常は、干し菊として売られ、酢の物や味噌汁の具として食べます。当地方以外の土地に移植すると、独自の甘味がなくなってしまう特性を持つ不思議な食用菊だそうです。食用菊は苦味がなく歯ざわりがよく、とてもおいしい上に、健康によい成分をたくさん含み、眺めても美しいので、日本料理には合いますね。
このほかに、昨日、昼食として食べたのもここの名物でした。私が食べたのは、八戸らーめん。
煮干しをふんだんに使った、あっさりとした醤油ベースのスープと細めのちぢれ麺が特徴で、70年あまりの歴史を持っているそうで、昔懐かしい味がします。他の人が食べたのは、「イカ飯」です。八戸は、イカの町といわれるように、イカの水揚げでは日本の約3割を占め全国第1位です。今日見学した保育園では、「せんべい汁」と、菊の和え物が出ていました。「いちご煮」もよく出るそうです。園は、伝承文化を子どもに伝えている大切な場かもしれませんね。
八戸のおいしいものをたくさん紹介してもらいました。「せんべい汁」「いちご煮」は特においしそうです。食べたくなりました。八戸らーめんもそそられます。八戸の味を満喫されたようですね。
藤森先生が言われるように、その土地の味はその土地の文化だと思います。それを子どもたちに伝えるという意味でも保育園の役割は大きいです。もういちど地元の料理を調べなおしてみようと思います。
仙台から八戸の研修旅行、とてもたのしく学ぶことができ、先生方、八戸の皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです。
八戸のせんべい汁食べてみたかったです、帰り道、駅のおみやげ店でレトルトのいちご煮を買いました。「せんべい汁の歌」がBGMにかかっていて、笑ってしまいました。まだインパクトのあるフレーズが耳にのこっています。
八戸では海の幸を味わおうと、「ソイ」のさしみや「カスペ」のからあげを食べました。コリコリしてとても美味でした。未体験の食材に興味があったのです。あとで調べてびっくり「カスペ」とは、「エイ」のことだったんですね。でもほんとに美味しかったです。
太平洋側に面した八戸と同じく太平洋に面した私が住む町には共通点が結構あります。まず、言葉のイントネーションがほぼ同じです。それから使用する単語も共通のものが多いです。今日のブログにも紹介されていたウニ=カゼなどはその典型です。私が小さい頃は「カゼ」とばっかり言っていましたので、カゼが「ウニ」と呼ばれるのを聞いて違和感を感じたことがあります。カゼは平安時代の文献「催馬楽」に登場するようです。古語のひとつなんですね。さらに、煮干だしのラーメンもそうです。バスや新幹線を使って4時間以上かかって八戸着です。新幹線から降りて頂いた昼食が煮干だしの「八戸ラーメン」でした。なんだか元に戻ったような感覚に襲われました。しかし、流石に「せんべい汁」はありません。初めて頂きました。ちょっとしょっぱかったけどとてもおいしい「せんべい汁」でした。これにラーメンが加わっていればもっとおいしいだろうに、といつもの如くないものねだりをしている自分を発見しました。
八戸のB級グルメは他にもありますよ。
そばかっけ、にひっつみ、どちらも粉(そば粉、小麦粉)が主役の料理です。特にそばかっけはそばを打った時に残る端っこの部分を切って煮干だしにいれて豆腐や大根と一緒に煮たもので、すりおろしニンニク入りの味噌をつけて食べます。食べ物を無駄にしない知恵ですよね。
ひっつみは、すいとんのことですが保育園の給食でもベスト
3に入る人気メニューです。身も心も暖まってどちらも寒い季節にはたまりません。今度はぜひおためし下さい。