20日の日記

 昨日のあわただしさに引き換え、今朝はとてものんびりでした。せせらぎの音で目覚め、朝食後、石畳を歩いてみました。ここ湯平は、寅さんシリーズ30作の舞台になったところで、その作品は、マドンナは田中裕子、その相手役が沢田研二で、結婚するきっかけになったことでも有名です。そのあと、「ゆふいんの森」号に乗るために湯布院に向かいました。湯布院は、最近NHKの朝の連ドラでも有名になりましたが、とても人気のある場所です。私は、以前泊まったことがありますが、熊本の黒川温泉とともに、町おこしが成功した例です。旅行雑誌で「日本で一番行きたい温泉」として紹介されている熊本県の黒川温泉を、名も知れない場所から全国の温泉ファンが殺到する人気の場所に変えた新明館の後藤哲也社長の取り組みが、先日NHK「経済羅針盤」で放送されていました。入湯手形を買えば、29の宿すべての露天風呂に入れる仕組みを取り入れたことや自然の風景を大切にした佇まい、それにきめ細やかなおもてなしを徹底することなどで、現在の黒川温泉の人気を作り出しました。また、後藤さんだけでなくそれぞれの旅館の経営者の人たちも、温泉街全体を活性化させようと共に協力して「人気のある温泉」を保つ努力を続けています。その成功を見て改めて思ったことは、競争するより、協力するほうが、質が向上するのだというを実感しました。そんなことを考えながら湯布院の町を歩いていて、どこかの町が、町全体の幼稚園、保育園が協力して、保育の質を高め、それによって町おこしをしないかなあと思いました。イタリア 北部 にあるレッジォ・エミリア市では、保育によって町おこしをして、世界中からの見学者を、住民みんなで支えることで有名になりました。など考えながら、天井桟敷でコーヒーを飲んでいるうちに列車の発車時刻が近づいてきました。ゆふいんの森号に乗って、まずは、博多まで移動です。由布院駅からまっすぐ伸びた道の突き当りには、由布岳がそびえています。
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別府から博多に行く「白いソニック号」も、その車体の外観と車内はすばらしいですが、このゆふいんの森の車体もなかなかしゃれています。座席の肘掛も木でできていたり、狭い、ガラス張り(なんだか、さらし者のような雰囲気)の喫煙室があったり、昼食として食べた車内販売の「あんかけ焼きそば」も、パリパリの細麺に、熱々の具沢山のあんがかかっています。乗客は、お年寄りが多いのですが、次々に売りに来るアイスクリームや、プリンなどを買って食べているのを見ていると、果たして私たちの年齢は、こんなに元気でいられるかなあと思ってしまいます。途中、速度をゆるめたかと思うと、すばらしい滝が車窓から眺められたり、連なる山々の説明をしたり、飴を持ってきてくれたりと、ずいぶんとサービスがよかったのですが、湯布院の町おこしが、こんなところにまで影響していると思うと、よい循環になるとこういうことですが、逆に悪循環になると、何でもよくならなくなるのですね。誰かが、頑張って、一度よい方向に引っ張る力が必要だと思います。博多に着くと休むまもなく空港まで行き、今度は、九州から四国へと移動です。高知空港に着くと、早速仲間の園に行き、職員研修を1時間半くらいやります。そのあと、その園の保護者向け講演会を1時間半しました。終わると、もう、9時近いです。そのあと、その園職員みんなで夕食を食べに行きました。保育に日々取り組んでいる職員たちは、食べているときでも相談したいことがたくさんあるようです。しかし、その悩みは、どう子どもを動かしたらよいか、なかなか言うとおりに子どもが動かないという悩みから、子どもがなにを考えているか、子どもがなにをしたいのかという悩みに変わってきていることを実感します。ホテルに入ると、もう11時近くなっていました。