星空

 少し前まで放映されていたテレビCMで、こんな場面を覚えているでしょうか。2005年は、ネスカフェゴールドブレンド「違いを楽しむ人・満天のプラネタリウム」篇で、2006年は、ネスカフェゴールドブレンド「星振る大地」篇というもので、美しい星空のもとで、二人でコーヒーを飲んでいる場面です。この二人のうち一人は唐沢寿明ですが、もう一人彼と共演しているのは、大平貴之という人です。彼は、1970年神奈川県川崎市に生まれます。小学校の頃からプラネタリウム作りを始め、学生時代の1991年にアマチュアとしては前代未聞であるレンズ投影式プラネタリウム「アストロライナー」を完成させ話題となります。大手電機メーカーSONYに就職してもその情熱は冷めることがなく、仕事が終わってはプラネタリウム作りを続け、そして1998年に、当時世界最高の170万個の恒星を投影することができ、重量わずか30キログラムの移動式プラネタリウム「メガスター」を個人で完成させたのです。その後SONYを退社しフリーとなり、2003年、星の数を410万個に増やすなど機能を強化した新型プラネタリウム『メガスターII』を完成させ、渋谷東急文化会館の閉館イベントで初公開されるなど話題となりました。2004年4月、メガスターII-1号機『Phoenix(フェニックス)』が川崎市青少年科学館で通年公開開始されることになりました。この映写がテレビでのCMに使われることになったのです。これを見に、日曜日に行ってきました。
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プラネタリウムには、一時はよく行きましたが、今回、久しぶりでした。この科学館は、多摩丘陵のゆるやかな起伏に富んだ生田緑地の中にあります。ほかに、枡形山展望台、噴水広場、かおりの園、岡本太郎美術館、全国の古民家を集めた日本民家園、藍染め体験のできる伝統工芸館等があります。メガスターを作り上げた大平さんが初めて見たプラネタリウムも、この青少年科学館のGM II-16-Tだそうです。メガスターIIは、本当の星空と同じように、目に見えない明るさの星まで映し出します。そこには、本当の空では望遠鏡でなくては見られないような星雲・星団まで映し出す星の数は、410万個に上ります。ここの青少年科学館では本格的な双眼鏡を入り口で貸してくれます。これで覗くと、肉眼ではうすい雲のように見える天の川も、実際は微細な星の集まりであることがわかります。まるで本当に無限の宇宙を見上げているような、星空の奥行きが感じられます。アンドロメダ銀河も、円盤型をしているのがわかります。2004年12月には『メガスターII-Cosmos』が「世界で最も先進的なプラネタリウム」であるとギネスの認定を受けています。
プラネタリウムは、さまざまな時間や場所の、星空や宇宙の光景を再現するシミュレーターです。1923年にドイツ博物館とカール・ツアイス社が、 部屋の中にドーム型のスクリーンをもうけ、そこに投影機で好きな季節や時刻の星空を計算機で投影して再現するタイプのプラネタリウムを発明しました。そこには、動きが複雑な惑星や太陽、月もふくまれていました。いま、プラネタリウムというとこのタイプを指します。最近はコンピュータグラフィックスで全ての星を映し出し、オリオン座の星から見た星空や数百万年後の星空もうつすことができるデジタルプラネタリウムも普及しはじめました。現在プラネタリウムを最も多く保有している国はアメリカで、その次に日本の約300基です。ドーム直径の大きさは世界5位までが全て日本のものです。国の大きさから考えて、日本は、星空に関しては先進国ですね。