聴導犬

 このブログを書き始めて気が付いたのは、機内誌が情報の宝庫だということです。昨日の帰りの機内誌に面白いことが書かれていました。それは、「聴導犬」の記事です。盲導犬や介助犬は「ユーザーの命令に従って働く犬」といわれています。しかし、聴導犬のユーザーとなる人は耳が不自由なので、「今、音が鳴っているから私に教えなさい」とは命令できません。ですから、聴導犬は、犬自身が自分で音を聞き分け、ユーザーに必要な音と判断したときに、教えるように訓練されています。「自分で考える」能力を生かすように訓練されているのです。これは、今年の1月に、日本で初めて、国際アシスタンスドッグ協会が実施する補助犬育成団体の国際認定試験に、世界で22番目に合格した「厚生労働大臣指定法人 社会福祉法人日本聴導犬協会」のホームページに書かれている説明です。機内誌を読んで、興味を持ったのは、聴導犬の役割です。「日常生活に必要な音を知らせる:ドアチャイムやブザーの音、FAX受信音、料理タイマーや目覚まし時計の音など」「家族間のコミュニケーションのための音:家族同士で呼び合う、赤ちゃんや幼児の鳴き声など」「保安のための音を知らせる:笛吹きケトル、煙感知器や火災報知機の音、ホテルのドアノックの音など」「自宅外の音を知らせる:銀行などの順番待ちの呼び出し、公衆トイレでのドアノック、踏み切りの警報機など」こう整理してみると、ずいぶんと知らないうちに、音によっていろいろなことをしているのですね。しかも、それらの音の種類によって、とるべき行動が違います。たとえば、ホテルのドアノックの音が保安のためというのは、「有事の際の避難確認のドアノック」を知らせるからです。また、家族同士で呼び合うということは、家の中で、事故が起きたときに、助けを求めに家族を呼びに行くときに特に必要になります。また、赤ちゃんの泣き声をすぐにしらせることから、ひきつけや泣くことによる嘔吐などを防ぎます。他の音の場合も、音を知らせるだけでは意味がなく、音のなっている場所まで連れて行く必要があるのです。目覚まし時計の音を知らせようと思ったら、寝床まで起こしに行かなければなりません。タイマーの音がなったら、タイマーの場所まで導く必要があります。それは、タイマーは、電子レンジや調理時間のほか、洗濯機や風呂の水がいっぱいになった時などにも使うからです。そして、機内誌には、さらにこう書かれています。「音がなったからといって、その場所に連れて行くだけでなく、逆に、危険を知らせる音の場合は、そこに連れて行くと危険です。そのときは、その音を聞き分け、身体にタッチしたあとで足元に伏せをするように訓練されています。そして、ユーザーがそれを見て安全な場所に避難するべきか判断するのを待ちます。」すごいですね。そんなことができるのですね。また、意味のない雑音には動じない訓練もします。たとえば、ドラムを叩いたり、缶のふたを投げて大きい音を立てて、それにはまったく動じないように訓練します。そのような聴導犬が、今、日本で働いているのは11頭で、イギリスでは、1000頭いるそうです。犬の種類は問わないそうですが、健康で、攻撃性がなく、人が大好きで、どんな場所でもリラックスできるような自信のある犬の子が向いているそうです。自信のあるというのは、デパートとかで万が一火事になったとしても、落ち着いてユーザーに警報機の音を危険と教え、一緒に避難するために、どんな状況でも平常心でいられないといけません。そのためには、訓練士やユーザーからほめてもらって「ボクはやればできる」というように、犬自身が自信を持つようにすることが大切だそうです。