呼び方

 毎日新聞で、とても面白い連載をやっています。あるものの呼び方で、出身地を推測できるというものです。たとえば、ばんそうこうは、各地で「バンドエイド」「カットバン」「サビオ」など商標名で呼ばれていることが多く、どう呼ぶかで出身地が推測できるというのです。東京女子大の篠崎晃一教授(社会言語学)は、呼び方の地域的なバリエーションを「方言」ととらえ、約10年前に全国調査した結果、どの地域でも一般名称である「ばんそうこう」のほかに、複数の呼び方が存在していることがわかりました。広く浸透しているのは、現在43%の市場シェアを誇るジョンソン・エンド・ジョンソンの「バンドエイド」だそうです。「リバテープ」は、熊本県の老舗メーカーで、熊本での認知度はほぼ100%、九州の人なら一度は聞いたことがあるはずといいます。私は、聞いたことがないので、本当か、熊本の人に聞いてみたいものです。また、九州では、ほかに「カットバン」の知名度も高く、命名の由来は「ばんそうこうをカットしたもの」だからで、佐賀県に本社のある会社の商品だそうですが、何で、九州の会社が多いのでしょうか。また、北海道での呼び名の「サビオ」は、もともとスウェーデンの有名メーカーの商品で、20年ほど前は、北海道でシェア1位でした。そのほか、篠崎教授は「現代になって新しくできたものの場合、ホチキス、サランラップ、宅急便などのように、特定のブランド名が一般名称のように定着する例はある。ばんそうこうは、複数の商標名が定着しているうえ、地域的な特徴も大きい」と言っています。大きく分けて、関東と関西、東日本と西日本で呼び方が違います。例えば「赤ちゃんの夜泣き薬」を、東では「宇津救命丸」、西では「樋屋奇応丸(ひやきおうがん)」というような商標名であれば、そのシェアが認知度に影響するのはわかりますが、同じ商品なのに呼び方が違うのは、どうしてでしょうか。画びょうと押しピン、お漬物とお新香、お汁粉とぜんざい、今川焼と回転焼(ほかに大判焼、二重焼などの呼び名もあり)などがあります。私も、初めて関西に行った時に、いろいろなところに「マムシ」を食べさせる店が多くてびっくりしました。あの毒のある蛇を関西では食べるのかと思ったら、「うなぎ」のことでした。あと、町のいたるところに「プール」があるので、よほど泳ぎの好きな人が多いのかと思ったら、関東の「パーキング」が、関西では、「モータープール」と呼んでいます。どうして、違うのでしょうね。また、どこから違うのでしょうか。また、省略の仕方が東西で違う例も多いようです。たとえば、有名なところでは、ファストフードの「マクドナルド」を、関東は「マック」、関西は「マクド」と呼びます。本場のアメリカでは、「マクド」らしいですね。また、私の高校生の時の英語の恩師の著書で、約1500万部のロングセラーである「試験に出る英単語」を、東日本では「でる単」、西日本では「しけ単」と呼ぶのが主流だそうです。また、「局地的」に特殊な呼び方をする物もあるそうです。例えば、中部・近畿ではコーヒーに入れるミルクを「フレッシュ」と呼び、関西では一部年配男性がアイスコーヒーを「レーコー」と言います。鶏肉を「かしわ」と言うのは近畿、九州などで、鹿児島では黒板消しを「ラーフル」と言うそうです。方言だけでなく、最近のものにも違う呼び方をするのは、初めて呼んだ誰かの影響なのでしょうね。こんな狭い国土の中で、情報を共有している日本なのに、不思議ですね。

呼び方” への4件のコメント

  1. 私は「ばんそうこう」と「カットバン」の2つを使っていました。「サビオ」というのは知りませんでした。
    先日「おはぎとぼたもち」の違いについてラジオで聞きました。牡丹の季節、春のお彼岸に食べるのが「ぼたもち」で、萩の季節、秋のお彼岸に食べるものが「おはぎ」だと言っていました。いろんな呼び方があり、その理由や背景を調べてみるとおもしろいです。まだまだ違う呼び名のあるものがありそうですね。

  2. 私も「サビオ」というのは初めて知りました。
    またまたひとつ知識が増えました。ありがとうございます。
    ちなみに、こちらでは、「リバテープ」と言います。
    「リバ」がどこからきているのは不明です。
    もひとつおまけに、マクドナルドは「マック」です。
    そういえば、お味噌なども東西で分かれることがありますね~。
    歴史上の遷都などによって、文化が分かれてきたのでしょうか・・・?

  3. カットバンのことを「サピオ」とか「リバテープ」と呼ぶとは、カルチャーショックです。駐車場のことを関西では「モータープール」という言うのですね。なんか、かっこいいですね。黒板けしを鹿児島では「ラーフル」・・・語源は何か調べたくなりました。この事実からも、日本が「単一」というのは違うことがよくわかります。「単一」 →「一斉」が如何にあやまりであるか。「生年月日別」→「一斉」が如何にこじ付けで、不自然であるか。今回のブログの「サピオ」と「リバ」などの違いから強力に教えられました。「みんなちがって、みんないい」・・・金子みすずさんの詩の一節が脳裡に浮かんだので書き留めました。

  4. 熊本での認知度はほぼ100%だと思います。ウチの職員のご主人が、東京の薬局で「リバテープ下さい。」と言うと「何メートルですか?」と言われ困った話をしてくれました。私も「リバテープ」は、全国共通だと思っていました。

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