テレビ

 今月13日に、中国紙「北京青年報」で、「中国政府は、日本など海外のアニメ番組をゴールデンタイムに放映することを9月1日から禁止する方針を決定し、全国のテレビ局に通知した。」と報じていました。これは、どういうことかと読んでみると、中国では日本のアニメ番組が圧倒的に人気を集めており「日本文化に若者が感化されてしまう」と警戒感を示す声が高まっており、今回の措置はこうした懸念に応えるとともに、自国の「貧弱」(同紙)なアニメ産業を保護育成する狙いがあるとみられています。禁止方針を決めたのは中国国内の映画や放送を管理する国家ラジオ・映画・テレビ総局で、同局の「アニメ番組の放送基準に関する通知」では、午後5時から同8時までの間は、海外アニメ番組の紹介なども禁じています。しかし、国産アニメは最も視聴率の高い番組でも「『ドラえもん』の4分の1」(同紙)にすぎず、テレビ局関係者から不満の声が上がっているそうです。
 理由は、まったく違いますが、アメリカの小児科学会では、1999年にすでに、2歳以下の子どものテレビの長時間視聴については、禁止に近い、とても厳しい提言を出しています。テレビや映画、ビデオ、テレビ、コンピュータゲーム、インターネットなどの映像メディアが、子どもたちの健康障害を引き起こす危険性を持っていることを指摘し、メディア教育の重要性について勧告を出しているのです。特に子どもの脳が発達する重要な時期に人と関わりをもつ必要があることを重視し、「子どもの健全な発育のためには『2歳未満の子どもはテレビ画面への接触は避ける、6歳までは1時間、6歳以降は2時間までに制限することが必要』」というもので、この提言をもとに養育者のための「メディア教育」として、「小児科医は、親たちが2歳以下の子どもにテレビを見せないよう働きかけるべきである。」としています。
 日本は、世界の中でも、子どもに早くからテレビ視聴をさせ、また、テレビ視聴時間も非常に長いといわれています。2004年5月に行った、インターネットリサーチでの子どものテレビ・ビデオ視聴に関するアンケート調査によると、テレビ・ビデオ視聴を開始した時期については、「生後6ヶ月?1歳まで」と回答した人が最も多く34%です。視聴を開始している小学生以下の子どものうちの95%が2歳までにテレビ・ビデオ視聴を開始しているという結果です。テレビ・ビデオの1日の平均視聴時間は、小学生以下の子ども全体では「2時間」が最も多く36%、次いで「3時間」(24%)です。平均では、小学生以下の子どもが2.6時間、母親では3.5時間と、母親は子どもより約1時間長いという結果でした。 「6時間以上」と答えた人も、小学生以下では3%、母親では15%もありました。
 アメリカだけでなく、日本小児科学会でも、「乳幼児のテレビ・ビデオ長時間視聴は危険です」と2004年に提言しています。それは、「こどもの生活環境改善委員会」が1歳半の子どもの調査を行った結果、「テレビ視聴時間が長いほど、言葉の発達が遅い子どもが多い」ことが分かったからです。また、子どもの言葉の発達を遅らせるだけではなく、視聴時間が長いほど子どもは肥満になりやすく、感情のコントロールもまずく、すぐにキレる傾向がみられるという専門家の指摘もあります。しかし、テレビ視聴を止めると改善が見られる例があることが報告されていますので、特に2歳以下の子どもには,今日からでもテレビ・ビデオを長時間見せないようにしたほうがよさそうです。

テレビ” への4件のコメント

  1. 「こどもの生活環境改善委員会」の提言を見ました。
    子どもだけの問題ではなく、大人もテレビとの関わり方を考えなければいけないような気がします。

  2. テレビをぼーっと一人で見る時間が増えることで、他者と関わる時間などが減ってしまうことも問題であるのかもしれませんね。長い時間ただテレビばかり見ているのは能動的な状態ではなさそうです。私はよくテレビを見る方だったのですが、ここ数年は少し見方が変わってきました。平日の夜は自分でも驚くほどテレビをつけている時間が減りました。そのかわり、見たい番組は録画しておいて、時間のある時にゆっくり見るという形に変化していきました。なので、だらだらとテレビをつけっぱなしにしていることがなくなりました。子どもとテレビの関わりは大人が意識して取り組まなければいけませんね。

  3. 「バイエルン」の領域に、「メディア教育」がありました。ドイツでは、その部分との付き合い方や関わり方の提案を、保育の中でも行っていこうとする動きが読み取れます。「テレビ視聴時間が長いほど、言葉の発達が遅い子どもが多い」という点から、言葉は一方的に聞いているだけではなく、自分から発することに重点を置く必要があるということでしょうか。テレビはきっかけにすぎず、そこから家族などでの会話に意味があったのですね。ひとつの情報を得る手段において、テレビよりも会話という手段を選択していきたいと思いました。そして、テレビが習慣であっても、それを次第に減らしていけば改善が見られるというのは朗報ですね。周囲の大人が、うまく子どもの環境を整えていく大切さを感じます。

  4. スマホやケイタイ、PCや3DSなどのケイタイゲームが登場して賑わっている昨今、テレビの影響力はどれほどになっているのでしょうか。メディア媒体がラジオやテレビからスマホやPCに代わってきているのでしょうから、子どもへの影響について考える時、新しいメディアのそれを考える必要があるのでしょう。自分の家ではテレビを長時間観るという習慣がないので、おそらくおよそもそうだろうと勝手に考え、また最近では子どもに長時間テレビばかり見せているご家庭ではかつてに比べて減ってきているのではないかと楽観視している傾向が自分の中にはあります。しかし、それでよくなったかといえば、残念ながら、テレビに代わる媒体が親子を巻き込んでいるのかもしれないということはすでに触れました。まぁ、何事もそうですが、過ぎたるはなお及ばざるがごとし、ですから、何でもほどほどにする、ことを考えなければならないのでしょう。ところで、今回のブログは臥竜塾ブログ第2年目最初のブログでしたね。昨日までの1年間分のブログを1日ずつ読みコメントを入れさせてもらってきました。これからの第2年目も1日1日チェックしコメントを入れていきたいと思います。第2年目の開始、おめでとうございます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です