星の話

 先日、園での「お泊り会」が行われましたが、最近、子どもたちが寝る前に私が星の話をすることが恒例になっています。今年も、話をするように頼まれました。寝床に入ってから、壁や天井に映された星空を眺めながら、話を聞きます。何人かは、もうすでに、眠りについています。ですから、私に話を頼むのは、星の話の内容ではなく、眠くなるような声だからかもしれません。ともかく、星の話をするのですが、夏の星はとても分かりやすいし、なじみのある星が多いので話しやすいです。そこで、よく話すのは、七夕にまつわる「織姫星」と「ひこ星」の話とか、夏の第三角形(アルタイル、ベガ、デネブ)の明るい三つの星の話とか、その星が含まれる星座の話とかいろいろあります。そのなかで、特に私は、「ベガ」が含まれている「琴座」の話が得意です。アニメの映画にもなっている「オルフェウス」の物語です。とても劇的で、ハラハラして、そして、最後がとても悲しい結末という固唾を呑んで聞き入ってしまう話です。しかし、今年の話は、少し趣を変えました。というのは、お泊り会のなかのさまざまな企画が盛りだくさんで、時間が押してしまい、夜が遅くなったからです。途中で寝てしまってもいいような話にしたのです。その話をもう一度してみます。聞いてみてください。
「今日は、ナイトハイクのときに空を見てみたら、星が出ていましたか?あいにく今日は空が曇っていて星は出ていませんでした。しかし、本当はそんなことはありません。星は出ているのです。あの雲の上のほうに、星は出ているのです。ただ、雲が邪魔しているだけなのです。では、昼間に星は出ていますか。本当は、昼間にも星は出ています。ただ、太陽の光が明るすぎて星の光が見えないだけなのです。星は、晴れていても、曇っていても、夜でも昼間でのいつでも出ているのです。それが、最近は、晴れている夜でも見えなくなってきました。それは、人間が、空を汚してしまったからです。星の光を邪魔するものを空に撒いているからです。夜になると、いつでもたくさんの星が見えるような空になるといいですね。では、星がきれいに見えるときに星を見てみると、いっぱいある星のなかで、きらきらしている星と、していない星があることに気が付くと思います。どこが違うのでしょう。たとえば、同じように夜出ている月はきらきらしていますか?していません。それは、月は、燃えていないからです。太陽は、どうですか?きらきらしていませんが、ぎらぎらしていますね。それは燃えているからです。ですから、空にある星のなかで、きらきら光っている星は、燃えている星で、きらきらしない星は、自分では燃えていないで、燃えているほかの星の光を鏡のように映して光っているのです。私たちが見える、燃えていない星は、太陽の光を映している火星とか、土星とか、金星とかいう星です。きらきらしている星にも、いろいろな色をした星があります。ここに、真っ赤に光っている星がありますね。この星は、さそり座の中の「アンターレス」という星です。また、白く光っている星も見えますね。白鳥座のなかの「デネブ」という星は、白いですね。どうして、色が違うのでしょう。それは、星の年によって違うのです。白く光っている星は、まだ若い星です。だんだん年をとってくると赤くなってきます。人間と逆ですね。人間は、小さいうちは赤いです。だから、「赤ちゃん」といいます。今度、そんなことを思って、空を眺めてみてください。では、おやすみなさい」

星の話” への1件のコメント

  1. 「お泊り会」での「星の話」いいですね。ナイトハイクで夜の地上を味わい、おやすみの時には、夜の天空に思いをはせる。子どもたちの無意識に藤森先生の星の話が息づきます。先生のお話を聴いた子どもたちの中から宇宙飛行士や天文台の博士や宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」のような童話を書く作家さんが将来誕生するかもしれません。楽しみです。

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