八王子保育研究会

 今日、読売新聞から取材を受けました。そのときに、私がかつて活動していた「八王子保育研修会」の記事を見せました。その活動は、何度かこのブログで紹介したのですが、改めてこの記事を読むと、考えることがあります。
「保育にかける男たち ― ユニークな試み着々」と題された記事は、1988年の10月20日読売新聞全国版のページです。
「とかく保母さんやママたち中心の世界で、男性ばかりで構成される保育研究グループが気を吐いている。地域の保育園経営者でいずれも30代。現場の経験を生かした手作りおもちゃや保育用語辞典の作成などを引っ提げて、近く「全国保育研究会」へも黒一点、研究発表参加の予定だ。保育にかける「青年」メンバー、ただ今、11人。このグループは「八王子保育研究会」。東京の西部、ベッドタウンとして人口増加の続く八王子市には54もの私立保育園があるが、メンバーはいずれも園長や副園長という立場。多くが2代目で、なかには3代目もいる。発足は3年前。「女性、あるいは50代以上の男性の中で、横のつながりがない。いっそ同年代の男だけでも、と旗揚げしました。当初は9人でした。」リーダー格の藤森さんはいう。集まってみると、女性中心の職場で気を使うこと、母親たちが過剰な育児情報のなかで混乱していること、など共通の話題や悩みが多く、たちまち意気投合。加えて何よりも「みんな教員免許を持っていたり実際に教壇に立った経験があったりで、子育てについて、そりゃあ熱心。話はすぐ、自分たちでできることは何かっていう方向に向かいましたね。」(藤森さん)テーマは、一貫して「保育を地域全体のものに」。現在保育園が行っている保育ノウハウを公開し、一般の子育てのヒントにしてもらうと同時に、さらに突っ込んで社会にとって保育とは何かを考えてもらおう、というねらいだ。「今、栄養士がついてきちんと現場で用意している給食とか、時間延長の際も保母さんのケアを確立している状態とか、保育園はなかなか頑張ってる、と思いますよ」という自信あっての提案でもある。具体的には一昨年から3回にわたり、市民ホールの催事場を借りて「乳幼児の世界」展を開催。「子どもの目の高さから生活を見たら」と、低位置から撮影した日常生活のビデオを放映したり、保育園で子どもたちに簡単な絵を見せた際の言葉の反応を採取して紹介、言葉の発達段階を解説したり。父母を対象に子どもを含む家族の食事のとり方のアンケートなども実施してきた。―中略― 今回の目玉は、今までずっと続けてきた0歳児から2歳児のための手作りおもちゃの紹介の集大成。現場の保母さんがタオルやラーメンの空き容器、軍手などを使って作っているものを各園から集め、検討、改良して製作しなおした。そして、もう一つは日常、園の内外で使われる保育に関する言葉の解説ミニ辞典の作成だ。「お母さんすわり」「犬食い」「ゴールデン・ゲージ」「周期性嘔吐症」など、昔と違い、育児に関する情報ワードを、両親や周囲の人にも理解してもらおうというもので、これも保母さんらの協力を得て鋭意収集中。平常は月1回、行事前になると週2回集まり、前日は半徹夜というエネルギッシュな活動だが、ママばかりでなくパパも育児に参加を、と呼びかけているだけあって、「自分たちの家族や子どももおろそかにはしない」という原則も忘れない。「子どもが好き。でもまあ、僕たち自身が仲良し少年倶楽部みたいなものでしょうね。」と、若き園長さんたちはさわやかだ。」
このころに打破しようとした50歳代の園長たちの立場に私たちは今なりました。女性ばかりの社会のなかで、男性の立場をと発足したつもりが、そのころのメンバーは、今は保育団体の役員をやっていますが、ほとんど男性ばかりで占めています。あのころの熱い思いは、今どのような形で生かされているでしょうか。年を重ねるということは、どういうことなのでしょうか。あのころのメンバーの顔を思い浮かべながら、そんなことを考えてしまいます。

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