もじゃもじゃペーター

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「ひとめ ごらんよ ほら このこだよ  うへえっ! もじゃもじゃペーターだ!  りょうての つめは 1ねんだって  きらせも しないで のびほうだい  かみにも くしを いれさせない  うへえっ! だれもが そう さけぶ  ばっちい もじゃもじゃペーターだ!」こんな話を読んで、どう思いますか?よくわからないと思いますが、次の話を読むと、始めてこの話を知った人は、ちょっとショックになると思います。
「コンラート!」 ママが およびです  「ちょっと おるすばん おねがいね  ちゃんと おとなしく いいこでね  ママが おうちに かえるまで  いいわね コンラート よくおきき!  おやゆび しゃぶっては だめよ  いいつけ まもらない こには  したてやさんが すっとんできて  おやゆび はさみで ちょっきんと  かみみたいに きって しまうわよ」
さあて ママが でかけたとたん  あらら おやゆび おくちへ ぴょん!
ばたん! そのとき ドアがあき  めにもとまらぬ すばやさで  したてや ひらりと とんできた  ゆびしゃぶりこぞうを みつけたぞ  ちょっきん! ちょっきん! いたたたた!  おやゆび はさみで ちょっきんな  おおきな はさみで きっちゃった!  うわーん! コンラートは なきさけぶ
ママが おうちに もどってみたら  コンラート しょんぼり たっていた  りょうての おやゆび なくなって ひとり ぽつんと たっていた
 どうでしょうか。この話は、賛否両論あります。その影響の大きさゆえに、 20世紀になってから激しい論争が起きました。指しゃぶりをして親指を切られてしまうという罰の残酷さや、絵の与える印象の強烈さが、感じやすい子どもに、精神的外傷を残すとかです。
 この『もじゃもじゃペーター』(Der Struwwelpeter)は、1844年にドイツの医師であるハインリヒ・ホフマンがわが子のために作った絵本です。この絵本は、教育的でありながらナンセンスなおかしさを持っています。そこに描かれた「悪い子ども」像に子どもたちの共感が得られ、出版後まもなくヨーロッパ中で読まれ、現在までに100以上の言語に翻訳されています。その生命力溢れる子ども像には、そののちの児童文学に現れる「いたずらっ子」の主人公像の源流を見出すことができます。いま、この展示会が、国立国会図書館国際子ども図書館で、平成18年1月28日(土)から7月2日(日)まで行われています。昨日、それを見に行ってきました。この展示会では、国際子ども図書館が所蔵する資料を中心に、各国の『もじゃもじゃペーター』やそのパロディ、「いたずらっ子」の系譜をひく作品や、ホフマンの同時代の作品をはじめとするドイツ語圏の絵本・児童書等約220タイトルを展示されていました。
 児童文学の「もじゃもじゃ」とは何でしょうか?髪も伸ばし放題、爪も切らない「もじゃもじゃペーター」。 このような「愛すべき」存在は、広く世界の児童文学の中に顔を出し、いまだに不滅であるといえます。このペーターは、ハックルベリー・フィンを思い出しますね。著者あとがきには、「3歳から6歳ぐらいまでの子どもに接する機会が多かったのです。いったい子どもの教育ということはまことにむつかしいものです。」 とあります。本当に、そうですね。

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