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2006年05月12日 近頃思うこと

暗くなる前に

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 アイヌ民族出身のアイヌ文化研究者である萱野 茂(かやの しげる)氏が、先日の5月6日に亡くなりました。アイヌ文化、およびアイヌ語の保存・継承のために活動を続け、アイヌ初の日本の国会議員になり、在任中には、「日本にも大和民族以外の民族がいることを知って欲しい」という理由で、委員会の質問で史上初のアイヌ語による質問を行ったことでも知られています。
 私は、アイヌ文化がなんとすばらしく、誇り高いものであるかということを感じたのは、石森延男の「コタンの口笛」を読んでです。この作品は、教科書に取り上げられたり、小中学校の課題図書になったりしていましたが、1970年以降はアイヌ民族に対する善意のあり方や、差別問題の取り扱いについて問題提起がなされています。もちろん、そういう問題があるので、この作品が一概にいいといってよいかということはあるでしょうが、私としては、この本を通して、アイヌ独特の文化、狩猟民族としてのほこりと自然を大切にする心、そして、特に「アイヌ刺繍」に感動しました。アイヌ民族の伝統紋様を、女性は衣服に刺繍を施し、男性は道具類に彫ります。これらの美しさと、そのもつ意味に感動して、そのあと、どうしても見たくて、北海道に見に行った経験があります。
 萱野 茂氏が、アイヌ文化振興法の成立に貢献しますが、この法律は、「アイヌの人々の誇りの源泉であるアイヌの伝統及びアイヌ文化が置かれている状況にかんがみ、アイヌ文化の振興並びにアイヌの伝統等に関する国民に対する知識の普及及び啓発を図るための施策を推進することにより、アイヌの人々の民族としての誇りが尊重される社会の実現を図り、あわせて我が国の多様な文化の発展に寄与することを目的とする(1条)」とあります。この法律を成立させ、国会議員としての目的を果たした萱野氏は1期限りで引退します。その際「人(狩猟民族)は足元が暗くなる前に故郷へ帰るものだ」 という言葉を残したことで有名です。私は、狩猟民族だけでなく、農耕民族も日が沈む前には、家に帰っていたと思います。特に、農耕民族であった日本人の多数は、日が昇るとともに若い男女とも田畑に行って働きました。そして、日が沈む前には家に帰り、子どもの前で家での仕事をしたでしょう。私は、男女とも働くのは当然だと思いますが、今は、家に帰るのが男女とも遅すぎる気がします。やはり、暗くなる前には家に帰れるような社会であって欲しいと思います。何も、夜中まで買い物をする必要はありませんし、夜中まで、テレビを放映する必要はないと思うのですが。もちろん、どうしても、病院とか、夜中まで必要のある職業はあるでしょうが、今、遅くまでやっている職業が、「どうしても、しかたなく」とは思えません。しかも、せめて、子育て中の親は、暗くなる前には、子どもの前に姿を見せて欲しいと思います。ヨーロッパなどに行くと、基本的には、夜遅くまで店が開いていることはありません。また、ヨーロッパの大都市に行ったとき、日曜日に買い物をしようと日本でいう銀座のような町に出たところ、店を開いていたのは、日系人が経営している店だけでした。仕方なく、「ウインドウショッピング」をしたわけです。もちろん、これは、キリスト教の習慣から来ているのですが。日本も、もう少し、会社にしても、お店にしても、ゆとりを持った、人間としての行き方を保障するような、成熟していく社会を目指して欲しいですね。

投稿者 fujimori : 2006年05月12日 17:43

コメント

藤森先生の仰る様に、今の日本は夜遅くまでお店が開いていたり、テレビが放送されていたり・・・。
本当に必要なのかと疑問に思います。
現代の日本人は流行についていかないと不安になるようで、みんなが同じものを持っていたり、同じ場所に行ったりと個性がなさ過ぎるようにも感じます。
仕事にしてもお金ばかりを重視している気がします。
お金がなさすぎることも問題が出てきますが、お金や見栄を追い求めすぎ、地盤である家庭や家族を蔑ろにすることは本末転倒ではないのかな・・・と思います。
「自分」というものを持てない社会人が作る日本の将来に一抹の不安を覚える今日この頃ですが、「自分」を待たせないような教育を受けてきた日本人ゆえの結果かもしれませんね・・・。
今後の日本の課題は、「自分」をしっかり持った日本人をつくる教育システムの構築&「武士道精神」の復刻!・・・と勝手に自分なりの意見を作り上げた所で、お布団に入りたいと思います。

投稿者 楢崎 : 2006年05月13日 00:16

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