大きくなって

 いま、サッカーのワールドカップ参加メンバーが公表されて、巷では大騒ぎです。楽しみな人も多いことでしょうね。しかし、どのくらいの順位くらいになるでしょうか。ベストエイト位で上出来だと思っている人が多いようですが。
 先日の日経新聞に面白いことが書いてありました。ジェフ千葉CMの祖母井さんの記事です。
「U-12 (12歳以下)のW杯はないが、昔、日本でこの年代の世界選手権を行ったことがある。いつも優勝するのは東アジアの日本、韓国、中国で、サッカー大国のブラジルやドイツは大差で負けていた。しかし、大人のW杯になれば立場は逆転する。どうして日本のU-12は強いのか。理由は簡単で、練習量の差。一般的に日本では、全国大会に出場するには週6回の練習が最低条件だそうだ。その量は年々エスカレートしているという。ドイツでは、日本のように毎日練習する少年チームはない。ほとんどのチームは週2回の練習+週1回のゲーム。大人の人たちが勝利至上主義に走らないように、日本のような全国大会は開催されてもいない。ジェフ千葉に入部してくる小・中学生の中には、既にスポーツ障害を抱えている子がいる。その障害が原因で大好きなサッカーができなくなるケースもある。過度のスポーツ活動による、目に見えない心の障害が生じているケースもある。全国のお父さんコーチや、お母さんマネージャーの皆さん、(自分の)子どものために、というのは分かるけど、大人の熱狂がエスカレートして奪ってしまう子どもの世界についても、しっかり目を向けてほしい…」
 私も、同様なことを心配します。今、学校から帰ってきてからの時間のすごし方、学校が休みの日のすごし方として、どうも子どもをスポーツチームに入れてしまうこともあるように思います。確かに、体とこころを鍛えることは大切でしょう。しかし、ただ、それをスポーツクラブに任せればよいというのとは違います。記事の中で、とても気になるのは、子どもの世界選手権でいつも優勝していたのが、東アジアの国々だということです。教育学者の佐藤学さんが「世界の中で一斉授業をしている国は、いまや、世界の中で東アジアの一角の7カ国のみである。」と10年位前に言っていたのを思い出します。また、あの学力世界調査のOECDのPASAの結果と、IEA(国際教育到達度評価学会)のTIMSSの結果に対して、OECD東京センター主催の講演会の中で、中島氏がこういっています。「IEAが行ってきた理科と数学のテストで日本と韓国の場合は突出していたということは事実です。そのことが問題になりました、何らかの犠牲において、というのは人格的ということですよ。人格形成において欠けるんじゃないか、両国とも塾教育ですよ。詰め込み教育、無理をして叩き込む。むしろ、批判的な能力とか忍耐とか思いやりということが本当の意味において学力というものを形成するんじゃないだろうか。」
 両方に共通する部分が多い気がします。親たちは、いつの時点で活躍する子を作りたいのでしょうか。小さいうちに、「すごいね」といわれることを欲するあまりに、自分自身の力で生きていかなければならない時期になってから壊れてしまうような子どもにしてしまっては、決して、「子どものため」にならないのです。きちんと、将来の見通しが必要ですね。