昨日のブログで取り上げた映画は、すでに有名な「メリーポピンズ」と非常に似ています。これもミュージカル映画で有名ですが、原作は、「風にのってきたメアリー・ポピンズ」(P.L.トラヴァース著)から始まるシリーズ物です。やはり、原作と映画は少し違うようです。「桜町通り十七番地に住むバンクス家は、ご主人で銀行家のバンクスさんと、旧式だと人から思われる事が嫌いな優しいバンクス夫人、一番上の子どもジェインと、その次のマイケル、ふたごの赤ちゃんジョンとバーバラの6人家族です。そして、料理番のブリルばあやと、食卓の用意をするエレン、その他の色んな事をしてくれる(バンクスさんにいわせるとなまけものの)ロバートソン・アイが一緒にいます。さて、そんなバンクス家にやってきたのがメアリー・ポピンズ。東の風にのってやって来た不思議な女の人です。有無を言わせない威厳のある子どもあしらいと、素敵な不思議の数々。」設定などは映画と同じですが、昨日の映画と同様、原作が大きく違うのは、乳母とかナースというイギリス独特の保育者の保育をする態度です。原作は、どちらもわがままな子を厳しくしつけます。親は、ただ甘やかす存在として描かれています。しかし、厳しくという中に愛情があり、その本質を子どもは見抜きます。かわいがるということは、甘やかすことと違うということなのでしょう。しかし、最近の映画では、少し違います。子どもたちは、いろいろと心に影を持っています。そのほとんどは、愛に飢えているさびしい気持ちです。それを、乳母が受け止め、親にそれを気づかせるために現れ、子どもを救います。
チム・チム・チェリーの歌でおなじみのこのミュージカルで、そのことを現している部分があります。メリーポピンズが乳母として子どもの家庭に来ることになったきっかけのところです。この場面は、親からみた子どもに対する接し方の理想像と、子どもからみた理想像とのギャップが表れていてとても興味深いものがあります。せりふの訳から見直してみましょう。
「乳母を選ぶのは大仕事だ。洞察力と人を見る目が必要だ。」ということで両親は、乳母の募集の新聞広告を出すことになります。その文面は、
「募集!乳母。しっかり者でまじめな女性。イギリスの乳母は将軍。国の未来は彼女ら次第。頼もしい若者を育てるのは、乳母のきびしい手。イギリスの銀行は精密機械。家庭もそうあるべきだ。伝統、規律、そして規則が大切だ。でないと、混乱、破滅、すべてがめちゃくちゃだ。」
これに対して子どもたちは、それを書き直します。自分たちが真に求める乳母像を描きます。その新聞広告の文面は、
「かわいい二人の子の乳母を求む。申し込む資格は、気立てが明るく、ゲームができて、親切で、気がきいて、やさしく、きれい。散歩の時はいつも、歌とお菓子。いじわるしないで。ひまし油なんか飲ませない。ママほどかわいがって。あんまりしからなければ、私たちもおとなしくします。」
あなたはどちらのタイプが必要だと思いますか?もちろん、ただ子どもが望むことをすればよいわけではありません。しかし、あまり使命感に燃えてしまうと、子どもから離れてしまいますね。