気にするところ

 日本の学校を取材する上でも大変さのひとつに「清潔」があることを先日のブログ(3月11日)で書きましたが、もうひとつ大変なことがあります。それは、個人情報の保護で、子どもの写真を撮ることが難しいということです。したがって、授業風景だとか、体操をしている姿とか、パソコンを操作したり、図書を読んでいる姿は、なかなかOKが出ません。かなり早めに計画すれば、保護者に手紙を出して、趣旨を理解してもらい、承諾を得るという過程を経ればいいのですが、それには、時間がかかってしまったり、承諾を得た保護者には、その後で、その子が写っていないとなると、また厄介なことになりかねません。そこで、遠景の、子どもが特定できないような後姿を撮るしかありません。すると、子どものいきいきした姿は見ることができませんし、あまり手元は写りません。そこで、そのような写真のときは、プロのモデルを使います。なんだか、やらせっぽくなりますね。なんだか面倒ですね。写真がいけないとなると、顔を出して町も歩けなくなりそうです。清潔と同様、ドイツでは、意外と無頓着です。よほど、カメラを顔に近づけて取らない限り、子どもを撮影しても気にしません。いたるところに、子どもの写真が貼ってありますし、いわゆる誕生表のような個人情報があってもあまり気にしません。また、危険箇所にしても私たちからみると、危ないところだらけの気がします。角はとがっていますし、階段は高いし、手すりは低いし、隙間の幅が大きいし、暖房機には柵もなくそのままですし、ぶつかりそうなものがいたるところに置いてあります。家庭では、そうだからといいます。しかし、清潔と同じに、日本ほど怪我が多くないようです。自分で防ぐ力をつけているからです。清潔にしても、個人情報にしても、紫外線にしても、危険箇所への配慮にしても、かなりいい加減のようです。そんないい加減な保育のように見えて、とても神経質なところがあります。たとえば、子どもたちが、紙やブロックで「武器」を作ることは全体に許しません。また、戦いごっこなど決してやらせません。ナチスの思い出があるから余計に神経質なのでしょう。日本では、子どもたちが、戦いのテレビゲームや映画、テレビを見ることに無頓着ですし、他の園などでは、よく戦いごっこをやっている子どもをよく見かけます。また、私から見ると戦いとしか見えない「けんか」を、子どもの成長には欠かせないと容認したり、勧める人もいます。靖国に行く行かないだけではなく、そんなことに無頓着の方が心配です。また、ドイツを含めて、世界で神経質なことに「テレビ」があります。子どものテレビの視聴時間は、日本は世界でもトップのほうです。「乳幼児のテレビ・ビデオ長時間視聴は危険です」と2004年に、日本小児科学会こどもの生活環境改善委員会が注意を喚起しています。米国小児科学会では、すでに、1999年に「2歳以下の乳幼児のテレビ視聴を禁止すべきだ」という勧告を出しています。そのほかに、ドイツで気にしているのは、就寝時間です。以前にブログ(2月17日)で書いたドイツ在住の「太郎君」は、中学生の頃は夜8時には寝ていたそうです。今、高校生になっても、なにもなければ9時から10時までには寝るそうです。日本では、これも無頓着ですね。幼児でも、10時でもまだ起きている子が多くいます。日本でも、4月「早寝早起き朝ごはん」全国協議会が発足します。今まで、気にするところが、なんだかずれていたような気がします。