ターゲスハイム

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ターゲスハイムと学校の教室
 今日の午後は、ミュンヘン市内にある「ターゲスハイム」という施設に行きました。ドイツでは、基本的に小学校は、午前中で終わりです。それは、1日の食事の中で昼食を大切にするために、昼には家に帰って家族みんなで食事をするからです。ということで、小学校は、すべて半日制です。5年位前にドイツに来たときの新聞に、市民からの要望が高いのは、「小学校の全日制」と「0歳児保育」(基本的には、キンダーガーデンは3歳児から)でした。この小学校全日制の要望を受けて、様々な試みを行っています。ひとつが、この「ターゲスハイム」であり、もうひとつが「ホルト」という施設です。日本でも、小学校が終わってからの「放課後児童対策」として、学童保育(学童クラブ)があります。このイメージに近いものが、今回まだ行っていない「ホルト」です。それに比べて、「ターゲスハイム」という施設は、なかなか理解ができません。直訳としては、「昼間の家」ということなのですが、説明によると、一言で言えば、「午後に宿題とテーマ学習をやるところ」といいます。私は、この「宿題」という言葉になんだか納得がいかないところがあります。宿題というと、英語では、「ホームワーク」といいます。ドイツ語でも同じ意味のドイツ語だそうです。ということは、「家での仕事」というのを、家の外でやることに違和感があるのです。また、宿題そのものにも様々な議論があります。昔は、夏休みを含めて、かなり宿題を出していました。それが、あまり宿題を出さなくなりました。すると、学力が低下してきたので、文科省は、新しい学習指導要領が全面実施された時に一緒に「確かな学力の向上のための2002アピール―学びのすすめ」というものを出しました。その中に「学びの機会を充実し、学ぶ習慣を身に付ける」という項目があります。そこには、「放課後の時間などを活用した補充的な学習や朝の読書などを推奨・支援するとともに、適切な宿題や課題など家庭における学習の充実を図ることにより、子どもたちが学ぶ習慣を身に付ける。」とあります。国として、宿題を出すことを推奨したのです。しかし、ここには、「家庭における学習の充実」とありますが、どうも、学校教育の補足とか、代替の要素が強い気がします。というのは、「ゆとり教育」と同時期に出されたので、学校教育が削られたということで、教え切れない、定着しきれないことを家庭で補うということでしょう。でも、そうなると何のための「ゆとり」なのでしょう。子どもは、学校でやらなくなった分を家庭でやるとしたら、学校の教員にとってだけの「ゆとり」になってしまいます。私が教員の頃は、宿題は、家庭でしかできないことを出していました。親にインタビューをするとか、地域の魚やさんに「なぜ、白い服を着ているのか」取材をするとかです。そういう意味では、ドイツでもターゲスハイムでやることは、「ホームワーク」ではなく、補習授業のようなものでしょう。ただ、ドイツで面白いのは、「学校というのは、建物のことではなく、機能というソフトです。」というように、建物の中に、学校とターゲスハイムが同居しています。それも、日本のように建物の一角が学童クラブという様な同居ではなく、学年ごとに、午前中、学習をする学校の教室の隣に、午後にテーマ学習をするターゲスハイムがあり、3時頃からターゲスハイムで宿題という学習をやるときには、また隣の教室でやるように機能によって教室を行き来します。どうも、ここで宿題をやるのは、授業時間が少ないからではなく、午後は子どもを見ることができない家庭が増えたということのようです。

ターゲスハイム” への1件のコメント

  1. ドイツの小学校は、日本と違って開放的な空間で、
    子どもたちが自発的に学習できるように環境構成ができて
    いるのがよくわかります。学校を建物ではなく、機能としての
    ソフトと捉えてフレキシブルに利用する点は、藤森先生の
    お考えにとても近いような気がします。
    数学の問題を解く場合、アメリカ人は発想で解こうとする。
    日本人は、教科書の公式に頼って解く。
    ドイツ人は論理を組み立てて解くそうですね。
    国民性の違いかもしれませんが、学習環境の違いにも原因が
    あるのかなと考えさせられます。

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