今日は、韓国文化放送からの取材がありました。この放送局は、韓国内地上波公営テレビ局で、2月28日に特別番組「女性」というテーマで放映されます。この番組の趣旨は、「出産率が世界最低水準である韓国女性たちが、育児に対する心配なく社会活動ができる環境を作るためにどんな条件が必要なのかを、フランス、日本などの現地取材を通じて調べる。」というものです。3時間の特別番組のようです。
昨年の韓国の出生率は1.16人を記録し、過去最低となりました 1970年から2003年の間に日本の合計出産率は2.13人から1.29人に0.84人、ドイツは2.03人から1.34人に0.69人、英国は2.43人から1.73人に0.72人減少していますが、韓国では、4.53人から1.19人へと3.34人減少し、昨年は1.16人まで減っている状態です。米国の場合、1970年2.46人から1980年1.84人にまで減った後、1990年からは同じ水準を維持、2003年には2.04に持ち直しています。この期間中の合計出産率の下落幅は0.42人に過ぎず、韓国と比較した場合、約8倍近い格差があることが分かりました。日本より深刻のようです。それは、女性の社会進出が活発になり、結婚年齢が高くなると共に、出産可能な年齢にある女性の人口が減っていることも大きな原因であるとされています。しかし、最近、韓国では、「ディンク族」という人たちが増えています。「ディンク族」は英語のDINK (Double Income, No Kids)で、子供を作らずにのんびり生きていくことを選んだ共働き夫婦を意味します。収入に余裕がなかったり仕事のため仕方なく出産をあきらめた夫婦とは違い、「ディンク族」は趣味活動など夫婦同士のやりがいに重きを置き、子供は面倒くさいと思っているのです。特にずっと一人っ子で育てられたせいか、多少自己中心的で、「子供なんか人生の幸せには関係ない」とも言う人も少なくありません。問題は社会全体に「ディンク族」が拡散しつつあることのようです。少子化の根っこには、共働きをしながら子供を育てられるような職場環境、社会環境が整っていないことはもちろんあります。しかし、こうした「ディンク族」の風潮がさらに広まったら、少子化社会に悩んでいる政府がどんな対策を立てても歯止めがかからないでしょう。そこで、韓国でも少子化対策が緊急課題で、政府も新人口政策に取り組んでいます。
取材の内容として、0歳児保育の充実、保育園の充実を取り上げていますが、それは確かに少子化の主な原因の一つである「育児と仕事の両立」という点では有効な手段の一つですが、こんなことを答えました。(ただ、これは、放映されないと思いますが。)ディンク族に対しては、決して両立支援ではなく、子どものいる幸せを感じさせないといけないのではないでしょうか。今は、子どもがいろいろな事件を起こしたり、面倒をかけたり、のんびり生きる邪魔をする存在になっています。そこで、今の課題は、少なく生まれている子どもをどう育てるか、その子が、どのように成長していくのかが課題のような気がします。特に、韓国では今は学力が確かに高水準です。しかし、それは、競争原理からの高さであって、この熾烈さを見ると、子どもは欲しくなくなるでしょう。また、一人っ子政策での子どもが大きくなると、自分を優先します。子どもを生ませようとするほうにお金を投入すると同時に、今の子どもの保育、教育にお金を投入し、より質の高い保育、教育をしていくべきではないでしょうか。記者の人も、まったく同感だといっていました。
韓国で、こんなにも少子化が進んでいるとは知りませんでした。私には、2歳になる娘がいます。子育ては確かに大変です。特に、母親である妻にかかる負担はとても大きいようです。私が考えていたよりも、はるかに大きな負担だということが最近わかってきました。しかし、子育ての喜びも沢山感じることが出来ています。とても幸せなことです。私の保育園では、3人目の子どもを産む人が増えています。保育園に通わせていることで、子育ての喜びを分かち合い、もっと子どもを産みたい、と思ってくれる人がいれば、こんなに幸せなことはありません。
先日は台湾から見学者があったとのことですが、
こんどは韓国のテレビ局からの取材ですか。
すごいですね。島国根性の日本人より外国人の方が、
藤森先生のお考えをきちんと理解されるかもしれませんね。
今日のブログのなかの「仕事と子育て」の両立支援と同時に、「子育ての喜び」を感じさせてくれる保育園にという
お話には、台湾人ならずとも大拍手です。
これこそ最も有効な少子化対策です。
yamaya49さん、藤森先生のせいがの森保育園さんにはドイツからも見学に来られました。昨年ドイツのミュンヘンに行った時のことです。保育大会の懇親会でせいがの森に言ったことがあるドイツの保育関係者の方が藤森先生のところに集まって来られ、旧交を温めあっておられました。ドイツの皆さんも藤森先生から学ぶところが多かったのですね。わざわざ、藤森先生に会いに来られた方もおりました。Fujimoriと書くと、どこぞの元大統領さんを連想してしまいますが、藤森先生はやはりFujimoriが似合います。