コープ

コープ.jpg
 今日は、ミュンヘン市内にある「コープ」という施設に午前、午後2箇所に行きました。ドイツでは、キンダーガルテンが有名ですね。ドイツの偉人「フレーベル」が創設したことで有名で、幼稚園の始まりといわれています。しかし、日本の幼稚園とは、制度の違いもあって少し機能が違うようです。管轄は、学校教育局幼児教育施設部ということで、日本の文科省に当たりますが、3歳児から6歳児まで、または、小学校入学まで(就学年齢の弾力化ということで、6歳児で必ずしも入学させなくてよいことになっています。かなりの家庭で、特に、インテリの家庭では、1年遅らせるようです。)の子どもを預かっています。保育時間は、家庭の事情で、昼までの子、2時くらい、最高5時半まで預かります。ですから、日本のように、保護者の事情(働いているか、いないかなど)では、施設は変わりません。また、働いている家庭でも、ほとんどの家庭では、育児休暇が3年間取れるので、3歳からの入園で大丈夫なのです。どうしてもという家庭では、管轄が違いますが、生後9週間から3歳児まで入園できる「キンダークリッペ」という施設があります。これを、幼稚園に対して、保育園と呼びます。ところが、日本同様に、0歳児からの入園希望が増えてきました。幼稚園への入園率は80?100%ですが、キンダークリッペへは、10?20%しか入ることが出来ません。そこで、数年前から、省庁はまたがりますが、0歳児から6歳児、または小学校入学までの子どもたちの保育施設「コープ」(Kooperationseinrichtung)が出来てきたのです。今、ミュンヘンには10箇所あるそうです。しかし、いくら0歳児から6歳児までの施設だからといって、0歳児から、6歳児までを同じ保育室で保育する(0歳児から6歳児までの異年齢児集団)のは、少し無理がある気がします。おやつの時など、0歳児も淡々と自分で食べている姿は、なんともいえません。ドイツの言い分は、「家庭でそうだから。」というのです。この試みの良し悪しは別として、日本との考え方の違いに考えさせられることがあります。それは、保育者が作る書類です。日本では、年案、月案、週案などの保育計画や、児童表と呼ばれるような子どもの発達の記録や、保護者とのやり取りの連絡帳や、日々の記録の保育日誌や、会議録、研修報告など様々な書類を作成します。それらすべて、ドイツでは、ほとんどないそうです。年度末に、簡単な子どものチェックをするだけだそうです。しかも、これは、記録として残すというよりも、複数の保育者の話し合いの材料にするだけといいます。保護者とも、何も書類ではやり取りはしません。言葉だけだそうです。保育計画も、簡単に「今日は散歩」と書いてあるだけです。ですから、子どもが帰ってから残ってやることは何もないといいます。(掃除も、帰ってから業者がやります。)「年に2,3回は残るかもしれません。子どもがいないのに、何をすることがあるのですか?」と、質問に対して、逆に聞かれます。以前は、東ドイツでは、今の日本のように様々な書類を書いていたそうです。それは、社会主義国家が、国としての統制をしていたからです。しかし、将来、どちらの方が有能な人材になるかを検証した結果、何も書かない西ドイツのほうの子どもの方が優秀だったので、東西の壁がなくなってから、何も書かなくなったそうです。日本では、本当に、様々なところで書類を多く作成します。しかし、これらの書類が、保育を厚くしているでしょうか。書類をきちんと作成する保育者が優秀でしょうか。なんだか、たくさんの書類のために、保育が薄くなっているところがあるかもしれません。