各地に

 今日から、長崎に来ています。各地の仲間に会うのは、とても楽しみです。最近は、いろいろなところに行くようになりました。私は、会社員ではないので、地方出張をうらやましく思っていました。実際は大変でしょうが、いろいろな地を訪れ、そこの文化に触れることは、とても刺激的です。ところが、なかなか地方に行く機会がありませんでした。しかし、今は、いろいろなことを学ぶ上で、地域の物理的距離は関係なくなりました。まず、インターネットであれば、地球の裏側であっても、隣の部屋に伝言するかのようにできます。また、好奇心や、知識欲、学ぶ意欲も、物理的距離は妨げにはなりません。今は、いつでも、どこでも行くことにしています。ただ、次第に、行った先で予定がびっしりと組まれることが多くなり、自由な時間がなくなってきたので、好き勝手にその地を歩くことはできなくなりましたが、その分、どの地にも知り合いができ、話を楽しむことはできるようになりました。
 各地に行くときに、その地をはじめて訪れたときのことを思い出します。この長崎には、大学時代に一人旅できました。周遊券という、国鉄に限り、その周辺の乗り物に急行、バスを含めて何度でも乗り降りできる券で、年末、九州を一周したのです。乗り物は乗り放題でしたが、宿泊はそうは行きません。夏であれば、寝袋とか、駅で寝ることが多かったのですが、冬ではそういうわけには行きません。そこで、まず、夜行を探して、朝になるまで列車に乗っていました。そのほかの宿泊先として、年末など休みの日は、寮生が帰省して空いた部屋に生徒会が管理し、300円くらいで寮に泊めてくれたのです。長崎は、長崎大学、鹿児島は、鹿児島大学に泊まりました。長崎では、「皿うどん」をうどんだと思って 頼んだ思い出があります。あの頃は、一人旅がはやっていました。今は、あまり見かけませんね。治安の問題もあるでしょうが、卒業旅行といって、海外に行く学生を見ると、贅沢だなあと思います。
 最近は、北海道にもよく行きますが、初めて行った時の思い出があります。かつて、中学生を何人か勉強を見ていましたが、その中で、4人のグループで教えていた中学1年生が、どうしても勉強に身が入らないので、私はひとつの提案をしました。1学期の成績が、これくらいだったら、香港、マカオ旅行、このくらいだったら北海道旅行、このくらいだったら長野旅行、このくらいだったらわたしのうちに泊まりに来てもいいというようなことを、半分ふざけて提案してみたのです。でもそんな成績は絶対に不可能のようだったので、おまけで、自分でどのくらいの成績かを言い当てたら、ひとつランクを上げてあげると言ったのです。そうしたら、ある子が、がんばって北海道旅行をあてたのです。それは冗談だったのですが、夜、その子の母親から電話がきて、「せっかくですから、費用は自分で持ちますから、ぜひ連れて行ってください。」と言われました。あせって、かつての教え子で、北海道に親の転勤で行っている家庭に電話をして、泊まらせてもらうことを頼みました。そして、結局、わたしとしても初めての北海道旅行を、中学1年生の男の子と二人で行くことになったのです。若かったなあと思います。初めてなどというのは、どんなきっかけからおこるかわかりませんね。