大楠

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 今年は、まだ行っていませんが、毎年、初詣に高尾山に行っていました。高尾山は、東京に住む子ども達なら一度は訪れる場所です。遠足でも必ず行くところです。ここは、高い山ではありませんが、立派な木が多くあります。その中で、薬王院周辺には沢山の杉の巨木がありますが、最も大きいものは、「飯森杉」と呼ばれている木です。樹形が円錐形であったことから「飯盛り」の名が付けられています。その次に大きいものは、「蛸杉」と呼ばれ、根の形が蛸のようであることから名が付いています。このように、巨木には、何か霊があり、その樹齢の長いものは、大切にされたようです。ということで、休みの日に、いろいろなところをウォーキングしていると、巨木に出会うことがあります。昨年、熱田神宮に行ったときに大楠に出会いました。熱田神宮には、沢山のクスノキがあるが、巨樹に該当するものでも7本を数えます。そして、一番有名なのは御神木の大楠です。これを見たときに、ボランティアガイドに面白いことを聞きました。この大楠の根元に、卵が数個空いてあります。これは、何かというと、この木のほこらに大きな蛇がすんでいて、その蛇が食べるためにおいているそうです。聞いてみないとわかりませんね。
 そして、成人の日には、来宮神社の大楠(静岡県熱海市 国指定の天然記念物)を見に行きました。大楠の横にある由緒書きには、このように書いてありました。
「今から百二十年前の嘉永年間に熱海村に大網事件という全村挙げての漁業権をめぐる事件が勃発し、その訴訟費等捻出のため、境内に聳え立っておりました七本の楠のうち五本は伐られてしまいました。古記によると、残されているこの大樟をも伐ろうとして樵夫が大鋸を幹に当てようとしたところ怱然として白髪の老人が現れ、両手を広げてこれを遮る様な姿になると大鋸は手元から真っ二つに折れ、同時に白髪の老人の姿は消えてしまったそうです。これは神のお告げであるとして村人等は大樟を伐ることを中止致しました。この木が即ち現在ある御神木であります。」
 また、この大楠は、非常にいまだに活力があり生命力に溢れることから、「不老長生」、「無病息災」の象徴とされ、この巨樹の周りを一周すると寿命が一年延び、また、願い事のある人は必ずそれが叶う、と言われているということなので、一周してきました。神社のデータによると、幹周囲は、20mで、樹齢は、約2000年だそうです。これだけの年月を経ても、落雷、暴風雨など、世の天変地異にも耐え、一年を通じ、恒に青々とした楠の葉を繁らせ、現在でも成長し続けていることから、超越した生命力を有する木と信じられているのもうなずけます。年を取って、よぼよぼになっているという感じではなく、世の中のあらゆる物を知り尽くしている太古老という感じです。しかも、内に益るる生気は益々旺にして、枝は毎日西に東に伸びゆき、未来永却に生き抜こうとする生命力に敬虔な気持ちになり、思わず、その幹をさすりたくなります。このように、年を取るということは、衰えていくというのではなく、より厳然として、物にも動せず、ひたすらに正しく生きる道に徹し、それを他に伝え、多くの人を見守れるようになることだというようになりたいものです。