「冬の星座」2番

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 「冬の星座」の歌の歌詞を味わっていると、日本語の美しさに心打たれます。音からの意味、音の美しさ、また、漢字の形の意味深さ、漢字の書き方による複数の意味、様々な情景を表わす言葉、どれもとても美しく、その言葉が、あたかもその場の言葉で言い表せないと思える情景までも、言い表すことができます。逆に、怖いこともあります。その言葉を発した意図とはちがった内容が、聞き手に伝わってしまうことがあるからです。また、聞き手が、自分の都合のよい解釈をしてしまうことがあるからです。日本語とは、とても難しいものですね。
「冬の星座」の2番の歌詞です。
『ほのぼの明かりて 流るる銀河 オリオン舞い立ち スバルはさざめく 無窮(むきゅう)をゆびさす 北斗の針と きらめき揺れつつ 星座はめぐる』「ほのぼの」とは、「ほのかに明るいさま」をいいますが、明るさの強さというよりも、その明るさの暖かさを示している気がします。「ほのぼの」とは、たとえば、「ほのぼのとした家庭」というように使うことがあり、そのときの意味は、「心がほのかにあたたまるようなさま。ほんのり」となります。ということで、その光は、ほんのりとあたたかみの感じられるさまをいいます。ここに歌われる「銀河」は、天の川のことですが、その川の流れるさまは、なんとなく安らぎを与えてくれ、まさに「ほのぼの」ですね。どうも、この天の川は、どの国でも多くは、川に見えるようです。エジプトでは、「天のナイル川」バビロニアでは「天のユーフラテス川」インドでは「天のガンジス川」と呼んでいたそうです。そして、中国で、銀色の川ということで「銀河」といいます。英語では、「ミルキー・ウェイ」といいますが、ヨーロッパでは、あの光のやわらかさから、川というよりも母乳の跡とみえたようです。この由来は、ギリシャ神話の中にあります。怪力のヘラクレスが赤ん坊の頃、女神ヘラの母乳を飲もうとした時に、かなり強く吸ったため、その乳がほとばしって空にかかったとされ、ミルクの道、ミルキー・ウェイと呼んでいるのです。その天の川が、「流れる」ではなく、「る」を二つ重ねて、星の瞬きを表わしているような響きがあります。そのほのぼのさに反して、「オリオン座」の姿は、まさに空を覆い、舞い降りてくるという感じで、圧倒されます。そして、スバルの瞬きは、「さざめいて」いるのです。「さざめく」とは、「大勢の人が、にぎやかに音や声を立てて騒ぐ。」という意味のように、スバルはプレアデス星団とも言いますが、ギリシャ神話でオリオンに追われて星となったプレアデスの7人の姉妹とされています。姉妹が7人も集まると、さぞかしさざめくことでしょうね。次のフレーズが、最も好きな部分です。「無窮を指差す北斗の針と」は、壮大な、無限に広がる宇宙の姿がみえます。「無窮」とは、「果てしない、永遠無限という意味」であり、四字熟語「天壌無窮」は天地とともに極まりなく続くことをいいます。「北斗の針」とは、言わずと知れた「北斗七星」のことです。天の北の方に位置し、W字型のカシオペアとともに北極星を探す指標になっているので、「針」といっていますが、ここでは、北を示すというよりも、無限に広がる宇宙を指差しているなんて、すばらしい表現ですね。

「冬の星座」2番” への1件のコメント

  1. 「冬の星座」のメロディーをどうしても思い出せなかったので、ネットで調べて歌えるようになりました。
    叙情的ないい曲ですね。
    うちの田舎も星空がきれいです。
    星を見ながら思うのですが、藤森先生は太陽のような存在で、
    私たちはさしずめそのまわりの惑星のようなものでしょうか。
    藤森先生の不思議な引力に引き寄せられていつのまにか
    楕円軌道を描くようになりました。
    かくいう私は小惑星「イトカワ」ぐらいの存在ですが。

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