星座のなかでも、冬の星座は、とても派手です。そのわりには、あまりギリシア神話には取り上げられていません。真ん中に目立つオリオン座でさえ、ペルセウスに比べて、かなり色あせてみえます。しかし、星座としては、なんといっても、冬が一番美しいと言われています。シベリア気団から吹く冷たいこがらしが吹きやんだ夜、空はよく晴れて澄みわたります。冬の空が澄みきっているのも日本の天気の特徴です。冬の東空から南空には、大きく「オリオン座」が見えます。この形を見つけることが、まずは星への興味を引きます。他の星は、なかなか星座の形が見えることが少なくなったからです。お牛に立ち向かっていくオリオンという名の猟師の姿を描いたものです。四つの明るい星とオリオンのベルトにあたる三つ星、オリオン座の大星雲が有名です。四つの星のひとつ「ベテルギウス」は大きさが太陽の1000倍近くもある赤い巨大な星で、もし太陽の位置に持って来ると、地球だけでなく火星の軌道までを飲みこんでしまうほどの大きさです。また、この星が、冬の大六角形の中心になります。それと対象にあるのが、逆に若い星「リゲル」は青白く光っています。オリオン座大星雲は、双眼鏡で見るとガスが広がって雲のように見えるので、散光星雲と呼ばれています。ガスの中心にある星の強い紫外線のために水素(すいそ)ガスの集まりが輝いているのです。このペテルギウスと冬の第三角形を構成するひとつが、夜空の恒星(こうせい)の中でもっとも明るく見える星(マイナス1.5等星)「シリウス」です。この星は、おおいぬ座の鼻のあたりにあります。三角形のもうひとつは、こいぬ座のα星プロキオンという星で、全天で8番目の明るさを持つ星です。意味は「犬の前」「犬の先がけ」で、おおいぬ座のシリウスより先に東の空から昇ってくるからだそうです。この星座のいわれも、とても悲しい話です。
他に目立つ星として、おうし座のなかの「アルデバラン」という赤い光を放つ星があります。この星を含んで、牛の角のV字が目立っていますが、この星座の有名なのは、牛の心臓部にある「プレアデス星団」です。これは、いくつもの星が、ホタルの群れのように浮かんでいます。この星団は、「すばる」とも呼ばれ、若い星たちの集まりですが、肉眼でも数個(すうこ)の星の集まりが確認(かくにん)できます。昔は、このなかの星のいくつ見えるかで視力検査をしたとも言われます。今、大体6個見えるといい目ですね。さらに北の方に目をやると,ぎょしゃ座の「カペラ」が明るく輝き,その下にはふたご座の「カストル」と「ポルックス」がなかよく並んでまたたいています。これらの星の中で、カペラ,アルデバラン,リゲル,シリウス,プロキオン,カストル6つの1等星を結んでできるダイヤモンドの形が、「冬の大六角形」であり、冬の星座を知るための良き目印となってくれます。こんなことを話していると、「冬の星座」の歌までたどり着きませんね。
僕が住む田舎は冬の時期星が落ちてくるかと思われるほど満点の星空・・・というのはもう昔の話です。夜でも地上の明かりと海のイカ釣り船やサケ漁の船明かりで見える星の数も大分減りました。かれこれ30年前、父母におねだりして天体望遠鏡を買ってもらいました。小学校5,6年の頃ですね。『天文ガイド』という雑誌を読みふけり、星座や惑星、そして月をよく観察していました。藤森先生の星座の描写は当時を髣髴とさせるものがあります。望遠鏡で見た土星の輪や木星の衛星、オリオン座の大星雲、プレアデス星団、そしてアンドロメダ星雲。今でも忘れることはできません。友達を呼んで星観察会を開催していました。「冬の星座」、僕も大好きな曲のひとつです。
歌のお話が楽しみです。