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2005年11月21日 地域を知る

西条

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 私は、ウォーキングが好きです。休みの日は、できるだけ、あちらこちらを歩き回ります。これは、運動のためということもありますが、歩き回ることが好きなのです。どこを歩き回るかというと、人によって、大きく二通りあると思います。ひとつは、山など、自然の中を歩くことです。私は、それも好きですが、もっと興味を持つのは、町の中を歩き回ることです。日曜日などは、人があまり町の中を歩いていない住宅街や、店がみんな閉まって閑散とした町の中を歩くのが好きなのです。それは、町並みが好きだからです。そこに人はいなくても、そこに住んでいる人の顔がみえます。その通りを通る人の姿が浮かびます。そこの生活が見えます。そこに実態としての人がいない分だけ、想像の中の人はたくさん生活しているのです。そして、思いがけない発見をすることがあります。小さい路地を発見したときの喜びは言いようがありません。私が高校生のころ、地域の地図を買って、そこに書かれている道をすべて歩いてみようと思ったことがありました。その道を歩いたら、赤い線を引きます。すべての道を赤くしていったのです。私にとっての道は、どこか目的地に行くための通路ではなく、生活の場なのです。たぶん、これは私が下町で育ったからでしょう。以前、路地について書いたように、子どものころから、道が遊び場であったからです。今でも、どこかに行くときでさえ、道が二つに分かれているとつい知らないほうの道を歩いてみようとします。私の子どもが小さかったころ、よく子どもに怒られました。「知っているほうの道を、通ってよ!」子ども心に知らない道は不安が多かったのでしょう。
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 もうひとつ好きな町並みがあります。それは、地方に講演に行ったときに、その町の町並みを歩くことです。そこには、いつも歩く道と同じような興味のほかに、その道から歴史を感じるからです。普段の人の顔だけでなく、昔の人の顔が見えるからです。ですから、地方に行っても、自然のなかを歩くよりも、町の中を歩き回ってしまいます。どうということもない町でさえ興味があるのですから、今日歩いたような町並みは、とても感動します。朝のうちのほんのいっときしか時間がありませんでしたが、その町並みには、明確な顔がありました。主張があるのです。今日の町は、広島の山陽道「西条」という町です。この西条の町の屋根瓦は殆ど赤褐色です。町並みはゆるくカーブしていて、ほぼ中央に桝形が設けられ、道は鍵の手状に折れ曲がっています。旧山陽道の本町通りから少し北に御茶屋(本陣)跡があり、当時の御門が復元されていました。明治以降、酒造の町 西条という呼び名で呼ばれています。あんなに、醸造所が並んでいる町はあまり見たことがありません。煙突が何本も並び、白壁の家が連なり、道端には、地域のお年寄りが水を汲みに来ている井戸があります。いい町並みです。

投稿者 fujimori : 2005年11月21日 22:50

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