算額

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 今日の読売新聞に、「数学の海へ」という連載記事で、「和算を現代に生かす」というものがありました。ここには、中高校生を対象とした「算額をつくろうコンクール」(和算研究所主催)のことが載っていました。(算額とは,神社や仏閣に奉納した数学の絵馬のことです。江戸時代中期,寛文年間の頃から始まった風習といわれ,現在全国に約820面の算額が現存しているようです。算額は,数学の問題が解けたことを神仏に感謝し,益々勉学に励むことを祈願して奉納されたと思われます.人の集まる神社仏閣を発表の場とし,難問や問題だけを書いて解答を付けないで奉納するものも現われ,その問題を見て解答を算額にしてまた奉納するといったことが行われました.算額奉納の習慣は世界に例を見ず,日本独自の文化であり,明治になり洋算の導入を容易にしたのも算額を奉納する風習が貢献しました.)このコンクールは、現代版の算額を作ってもらい、問題の独自性や、美しさなどを競わせるものです。最近は、大学の入試問題に算額が登場し始めているようです。最近は、400人が応募するほど人気が高まっています。この作品を見ると、必ずしも数学の成績と一致しないそうです。この研究会の顧問である小川氏はこういっています。「コンクールは、遊びと数学を結びつける絶好の機会。数学の面白さは理系、文系を問わない。平面幾何が必要になったこともあり、こんご、算額は授業でも活用できるようになるだろう。」といっています。しかし、もうすでに活用されているようです。やはり以前の新聞記事で、このような記事がありました。
「学習内容の理解度に応じて指導する「習熟度別授業」に取り組む学校が増えている。文部科学省のまとめでは、2004年度、小学校81・6%、中学校72・3%の実施率で、00年(小学校38・8%、中学校31・0%)から4年間で倍増の勢いだ。習熟度別授業は「個に応じた指導」の一例として、03年に小学校の指導要領に明記され、同省が今春まで全国約1600校で展開した「学力向上フロンティア事業」で実践研究も進んだ。」とあり、実践例のひとつにこんな授業が紹介されていました。
「名古屋市熱田区の市立白鳥小は2年前から、同市の「学力向上パイロット事業」の指定を受け、算数での習熟度別授業を実施している。3年生以上で、3学級を4コースに分け、5人の先生で指導。子どもたちが、習った内容を応用する「問題づくり学習」にも取り組んでいる。同校は熱田神宮のすぐ前に校門がある。今年の正月には、学年ごとに1問ずつ、算数の問題を作り、校門に張り出し、参拝者に見てもらったり、解いてもらったりした。江戸時代、独学で学んだ算数の問題を、神社に奉納し、参拝客らに解いてもらう「算額」という文化があったことを知り、現代版「算額」に挑戦した。立ち止まる参拝者も多く、「正解を教えて」と、学校に電話してくる人もあった。 同小では、さらに地域の人たちに問題を解いてもらったり、反対に地域の人たちの作った問題を子どもたちが解いたりと、「問題づくり学習」を深めることを考えている。」
 私の息子が中学生のころ、数学の教師は、「数学とは、自分独自の考え方で解くものでなく、一字一句教科書と同じ解き方、言葉を使うものである。」という授業をし、きれいに書いたノートを、展覧会に展示していました。(自分独自の解き方は、本当は、塾で習ったものだという思い込みがあったようです。)
 今日から訪れている岩手県でも、一ノ関を中心に、和算が盛んだったようで、神社には、算額が多く、一ノ関博物館には多く所蔵があるようですし、また、「算法新書」を著した千葉胤秀が、陸中磐井郡生れのために、今の花泉市には銅像や記念碑があるようです。