人の出会い

 今日は、大学の文化祭に行ってきました。昼から、あのキティーちゃんをデザインした「山口裕子さん」と私の大学生の娘のトークショーがあったからです。そのなかで、山口さんが、仕事に取り組むときに大切にしていることは、「何でも知ろうとする探究心。常にアンテナを張り巡らせていること。」と言っていました。一見、デザインの仕事をしている人なので、「オタク」のようにみえますが、やはり、あれだけの有名なキャラクターをデザインするためには、いろいろな人にあったり、いろいろなことを見たり、聞いたり、また、お客の意見を聞いたりしているようです。
 そのあと、妻の友達からチケットをいただいたので、上野の東京文化会館に「イタリア*音楽紀行」―オペラが乱舞―を聞きに行きました。私は、あまりオペラは普段は聞きませんから、眠くなりそうだと思っていました。しかし、曲がとてもポピュラーだったこともあって、聞き入ってしまいました。「椿姫」では、「あの美しいプロヴァンスのふるさとへ帰ろう。」と歌うのを聞きながら、昨日まで行っていた、あのプロヴァンス風の園舎造りの「高岡ほうりん保育園」を思い出していました。しかし、そんなことより、このオペラを聴きにきて驚いたのは、出演者がメゾソプラノが「玉敷やよい」さんで、バリトンが「蓮井求道」さんでした。蓮井さんは、2週間前に滑り台から落ちて、足を骨折してしまったそうです。それを押して、手術をして、今日出演していました。会場のみんなは、なんで、滑り台から落ちたのだろうと思ったのではないでしょうか。それは、蓮井さんは、現在、現役の保育園の園長先生だからです。福岡県にある「みのり保育園」の園長であり、浄土真宗大谷派興隆寺の住職さんでもあります。確かその園には、お寺なのに、ピッツァを焼く釜があったと思います。また、彼は、皆さんのなかで覚えている人がいると思いますが、私が、はじめて経営強化委員会で分科会を室田さんと二人で担当したときに、その分科会に参加していて、その分科会からの提案で、経営セミナーMLを立ち上げたのです。そのときの参加者が、ギビングツリーのメンバーにもいると思います。不思議な出会いです。
 昨日、帰ってくる新幹線の中の雑誌にこんなことが書いてありました。
「人は、人と会うことで知恵と力を授かり、大きな仕事をなす。シャープ相談役の辻春雄氏は、社外内の人との交わりから新しい発想を見出し、同社を世界に名だたる企業に至らしめた。―略― 使命感と誠意を持って相手の懐に飛び込んでこそ、情報を引き出せる。そんな付き合いを通じて人は成長する。ということで、次のようなことを言っています。「人は刺激しあうことで成長できますから、そういうネットワークを広げることが自分を大きくする。本来、日本社会は個人主義じゃない。協創こそ、日本の得意技のはずです。」―略― 人と会うことが軽んじられる社会になりつつある。たとえあっても、うわべだけの付き合いに終始するきらいがある。人と会うとき、辻のように使命感を持っているか、誠意を持って懐に飛び込もうとしているか。それは確かに骨が折れよう。しかし、そうして付き合った人こそが、自分の器を大きくしてくれるのである。」(WEDGE11 トップランナー)

人の出会い” への6件のコメント

  1. 周りの人に影響されながら成長するということがよく分かるようになってきました。それは自分自身が周りの人から影響を受けて行動が変わってきているということを実感しているからだと思います(成長しているかと言われれば自信をもって、答えることはできませんが)。自分自身の気持ちを作っておけばどんな人からでも学びを受けることができるのかもしれません。飼っているペットからも学びを受けることもあるかもしれませんね。壁を作らずに、いつもそのような気持ちで、多くのことから学んでいけるような気持ちでいたいと思います。

  2. 自分だけ良ければと考えるのと誰かのためにと動いているときとでは、得られるものが全く違います。一見遠回りのようにも思えてしまうんですが、今他者のために動いていることがあって、それが自身のことにも大きな影響を与えてくれています。個人主義という考え方がずいぶん流行っているようですが、やはり他者があってのこと、他者のためにをどれだけ考えられるかは大きく違いが出てくると思います。

  3. 大学の文化祭で、著名人とトークショーをする娘様。すごいですね。ほとんどアドリブの状態で話を進めていくのには、普段から自分の意見を持ち、それを人に話している経験が必要であると思います。幼い頃、藤森先生と保育園の「年間テーマ」について、よく話し合っていたという話を聞いたことがあります。そういった経験が、その場に立たせる力になったということもあるかもしれませんね。「人は刺激し合うことで成長できる」という言葉のように、自分がいいなと思ったところには、積極的に刺激をもらいに飛び込んでいく勇気を持ちたいと思います。

  4. 藤森先生が「学園祭」?、と思いましたが、お嬢さんがお出になっているのであれば、それは行くでしょう、ですね。キティーちゃんをデザインした「山口裕子さん」が仰る「何でも知ろうとする探究心」、これが重要です。私たちが失ってはならない心の一つです。そして山口さんが「キティーちゃん」を生み出せたのは、山口さんを取り巻く環境が、その「探求心」を保障したからでしょう。適切な環境がなければ、必要な心は育たないのです。あるいはそうした心を維持発展させられないのです。バリトンの蓮井求道さん、とお知り合い、というか保育経営セミナーにご縁があったとは!これは誠に驚きです。藤森先生の出会いの広さに今さらながら感服致します。シャープ相談役の辻春雄氏のご指摘通り「人は刺激しあうことで成長できますから」、本当にそうです。「刺激しあう」、これは異年齢児保育のみならず、一生涯必要なことです。さらに「協創こそ、日本の得意技のはずです。」とはホモサピエンスの生存原則を明確に表していますね。今回のブログからも多くの学びを得ました。ありがとうございました。

  5. 使命感と誠意を持って相手の懐に飛び込むということは、人付き合いの技術ではないと思います。大きな仕事を成し遂げたいという情熱、そして何よりもこの人との出会いを絶対に逃せられないという危機感にも似た、張り詰めたような、出逢えた感動を止められないというような、心のこもった人間の行動であると思います。
    日本は多くの国の文化を取り入れ、自分達なりにアレンジをしたりして、独自の成長をしてきました。その中で、日本の特質、日本人の特質というようなものを一時期見失った部分があるのかもしれません。
    多く耳にすることではありますが、自分達の国の良さや本質について、考えることの必要性を感じます。

  6. 私は「袖振り合うも他生の縁」という、ことわざが好きです。「前世から繋がっている縁だから偶然ではなく、大切に」と、前世からなんて大げさかなと思っていましたが、保育の仕事をしていると、本当に沢山の出会いがあります。こうして、見守る保育を知り、藤森先生のブログを読んでいるのも、保育で出会った先生方から聞いたことです。なので、初めて出会って話をする人には、またどこかで会えるはずと思って話をします。出会う人全ての人は、自分を成長させてくれる大切な人なのですね。それは子どもたちに出会えたこともあるのであれば、大人子ども関係なく、人として、誠意を持って懐に飛び込んで情熱を持っていきたいと思いました。

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