運動会

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今日は、保育園で、運動会の第1回予行練習でした。私の園では、「子どもの運動能力の発達を保護者に伝える」という目的と、「親子のふれあいを提案する」という目的と、「普段の保育をより深める」という目的に位置づけられています。したがって、毎日練習するとか、その年齢ではできないようなことを披露するということはしませんので、予行練習日が、初めてやる日のようなところもあります。日本での運動会の歴史は1874年、海軍兵学校で、イギリス人ストレンジという東京大学予備門の英語教師が、教官指導のもと行った「競闘遊戯会(きょうとうゆうぎかい)」が、初めて人に見せる運動会の最初といわれています。そんな運動会も、時を経て、様々な形にその姿を変えていきました。今、小学校の学習指導要領では、 学校行事については,「全校又は学年を単位として,学校生活に秩序と変化を与え,集団への所属感を深め,学校生活の充実と発展に資する体験的な活動を行うこと。」と定められており、その中で、運動会は、「(3) 健康安全・体育的行事:心身の健全な発達や健康の保持増進などについての関心を高め,安全な行動や規律ある集団行動の体得運動に親しむ態度の育成,責任感や連帯感の涵養体力の向上などに資するような活動を行うこと。」と位置づけられています。ということで、現在では全ての学校で運動会が行われています。日本の多くの学校で行われている運動会は、当日までに何度も練習があり、全体で予行練習を行い、万全の状態で本番をむかえ、当日は白線が何本も引かれ、明確に区画された会場で大勢の観客に見守られる中、生徒全員による入場行進、整列の後は開会式が行われます。引き続き全校生徒による準備体操がある。その後には、徒競走、ダンスやマスゲーム、団体競技、組体操、リレーなどの種目が続きます。これは、この学習指導要領によっています。また、競技内容も運動会の起源のひとつとして海軍兵学寮によるもの、その発展によって戦前は戦意高揚に利用されてきたことが影響しています。騎馬戦、棒倒しなどは、その名残と思います。では、幼児期では運動会は、どのように位置づけられているのでしょうか。保育指針には、「保育の計画作成に当たっての留意事項」として、「各種の行事については、子どもが楽しく参加でき、生活経験が豊かなものになるように、日常の保育との調和のとれた計画を作成して実施すること。」と書かれていますし、幼稚園教育要領には、もっと具体的に、「特に留意する事項」として、「行事の指導に当たっては,幼稚園生活の自然の流れの中で生活に変化や潤いを与え,幼児が主体的に楽しく活動できるようにすること。なお,それぞれの行事についてはその教育的価値を十分検討し,適切なものを精選し,幼児の負担にならないようにすること。」となっています。もう一度、この視点に帰って、ただ、やめるとかやるではなく、行事の目的、練習方法、プログラムなど見直してみたほうが良いかもしれません。

運動会” への6件のコメント

  1. 何度も何度も考えている行事のことなので、自分の園の行事のあり方と重ねて読んでしまいます。こうして目指すべきところを示してもらえていることで課題は常にはっきりしているので、ずいぶん変わってきてはいます。あと一歩壁を越えれば…というところまできている感じがあるので、もうひとがんばりです。もちろんそれで終わりというわけではないのですが。

  2. 子ども達に負担がかからないように、楽しく、主体的に活動ができ、また日々の保育と調和のとれたものというのは様々な行事を考える上で意識していきたいと思います。誰のための運動会なのか、なんのための運動会なのか、ただ行事をこなせばいいということではなく、そんなことを楽しみながら、みんなで考えで、実践していけるようなることはとても楽しいことですね。

  3. 平成20年、厚生労働大臣によって告示化され、法令となり、規範性の伴うようになった「保育所保育指針」。“努めなければならない”という努力義務から、“しなければならない”という、守らなくてはいけない義務になっている事を、行事にしろ、日常の保育にしろ、もう一度考え直していくべきですね。子どもが楽しくなく、日常保育と調和の取れていない行事は、行ってはいけないのだと、改めて確認していかなくてはいけませんね。

  4. いつかのブログのコメントにも書きましたが、私は子どもの頃運動会があまり好きではありませんでした。みんなは運動会を楽しみにしていたようですが、私はどうも身体的強制が性に合わないようです。保育園勤めをするようになってから、あまり好きではなかった運動会がいよいよ嫌いなものに変わりました。そもそも運動会に限らず、各行事は一体何のためにあるのだろうか、と思っていました。子どもたちは先生に怒られながら、きちっと整列、笑顔もなにもありません。先生たちも必死になって運動会の準備、日に日に疲労の色を濃くしました。現在勤めている保育園は行事の意味が明確です。これは本当に助かりました。「そもそも何のためにそれをするのか?」が明確で、しかも「当日までに何度も練習が」なく、「万全の状態で本番をむかえ」ず、・・・子どもも職員も準備を楽しくワクワクしながら行い、当日も本当に楽しんで「運動能力の発達」を会場全体で分かち合います。「行事の目的、練習方法、プログラムなどの見直してみたほうが良いかもしれません」、とありますが、本当にその通りだと思いました。

  5. 以前いた保育園は、鼓笛隊に力を入れているということで、運動会が近付くと担当の保育士を中心に、保育士が決めた楽器を5歳児クラスの子ども達に弾かせ、運動会で行進を含めた鼓笛隊の演奏を発表していました。4歳児クラスの子ども達はその横でフラッグと呼ばれる旗、ポンポンを持ち、踊ります。炎天下の中、練習する過酷さに加えて、中々覚えることのできない子ども達を叱りつけ、本番まで行う姿は、見ていてとてもかわいそうでした。実際に僕も携わったことがありましたが、今思えばよくあんなことができたなと、子ども達に申し訳ない気持ちになります。
    何より一番の驚きは、その成果を運動会で見た保護者が感動することです。僕は今更ながら、とても怖い気持ちになります。保育の中身が見えていないこと、その保育園の実情を見ようとしないこと、子どもがやらされて苦しんでいる姿に気づけないこと、その他諸々の要素を感じざるを得ないからです。
    独裁的な指導者がいる国は、公の場で、自国の国民を従わせて、しばしばマスゲームを披露するイメージがあります。自分の指導力、統制力を誇示する為のものだと思います。大切な乳幼児期を過ごす子ども達にとって、その保育園の指導力を示す為だけの催し、演目がどうして必要なのか、とても疑問になります。

    どうか、真剣に子ども達のことを考えて、行事の目的、練習方法、プログラムなど見直していただきたいです。

  6. 行事の中で、普段から保育にどのように仕掛けていくのかが子ども達の意欲や主体性をみるポイントでは、保育の楽しい部分だと思います。そのためには、職員がどれだけ行事を理解しているか、また共に深めていけるかが重要となると思います。そのためには、子ども達の姿を見据えた計画性も大切になっていきます。子どもたちを中心に考えて、行事までにやらなければならないことと考えずに、子ども達からやりたいことが湧き出てきたら、保育は楽しいなと感じます。自分は、まだまだ子ども達の主体性を大切にできていません。やりたいという気持ちに耳を傾け、これからも保育を深めていきたいです。

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