昔話の親子パート2

 日本の昔話が、「むかしむかし あるところに おじいさんとおばあさんが すんでいました」と始まることで有名ですが、外国の昔話の親子関係というと、まず、どんなイメージを持つでしょうか。わたしは、知っている有名な話で思い浮かぶのは、「シンデレラ」「白雪姫」「ヘンゼルとグレーテル」などですが、これら外国の話の多くは、母親がなくなり、父親に後妻が来て、その後妻が意地悪だったり、魔女だったりして子どもを追い出してしまう話が多いようです。母親の強さに引き換え、父親は人がよく、やさしいが、母親の意見に逆らえない存在として描かれています。そして、外国の話は、子どもよりも夫婦としての結びつきを優先することが多いようです。日本で、最近、再婚した相手の気を引くために実のわが子を虐待してしまう親がいるというニュースを思い浮かべます。なんだか、外国の残酷な昔話に似ています。日本では、各国の中でも子どもを優先に考え、大切にする国といわれてきました。最近は、子どもを別の存在と考え、夫婦間を優先に考える海外の考え方に近くなっているのかもしれません。
しかし、日本でも、継母にいじめられるという話は、よくありますが、それは、ちょっと違うようです。有名なものに、落窪物語(平安時代に作られた中編の物語で、作者・成立年ともに不明)がありますが、テーマは”継子いじめ”、すなわち、養女として引き取られた家で継母にいじめられる姫君のお話です。そのほか、この”継子いじめ”というテーマは、物語のひとつのパターンとして、室町時代の物語や御伽草子などでよく扱われました。平安時代当時から人気のある物語だったようです。しかし、最後は、幸せになったり、継母に仕返しをすることで終わるので、なんとなく救われますが。
といえば、思い当たる草花があります。ちょうど今の頃、夏から秋にかけて、少し湿気の多い野原や土手に、しばしば群生している花です。園でもたまに咲くことがあり、私はその花を見つけると、すぐに取り除くように指示します。花は、小さくてかわいらしいのですが、茎にびっしりと下向きの刺(トゲ)を持ち、子どもが触ったり、大人が他の草を抜こうとして、思わず触ったりすると、とても痛い思いをするからです。また、花のかわいらしさに反して、この花の名前は何とも凄まじい名前です。「継子の尻拭い」(ままこのしりぬぐい)といいます。継母(ままはは)が継子(ままこ)の尻をこれで拭いて継子いじめをする例え(たとえ)に付けられた名前です。なんだか、切ないですね。

昔話の親子パート2” への6件のコメント

  1. 外国の昔話には残酷なものが多いですね。直接的には残酷なものでなくても、その背景が非常に悲しいものだったりすることも多いと聞いていて、日本の昔話とはいろいろと違いがあることを感じています。語り継がれてきた昔話ですが、その国によって語り継いできた意味も違っていたりするんでしょうね。ということでまずは日本の昔話から理解していこうとしている最中です。

  2. その残酷さが時折、ネットの世界などで話題になったりしますが、それに違和感を感じるということは日本人にとっての昔話のイメージとかけ離れているからなのかもしれませんね。とはいってもその話にもきっとその地域ならではの背景があるのでしょうが、それでも、「実は◯◯だったのです」というような展開の話もあったりで、ゾッとしてしまいます。「継子の尻拭い」という花は知りませんでした。名前の由来もなんだか切ないですね。機会があれば一度見てみたいと思います。

  3. 「落窪物語」が、平安時代当時から人気があったということは、少なくてもその話に共感できる流れが多くあったということになってしまいます。少々、悲しい気持ちにもなります。そして、子どもよりも夫婦としての結びつきを優先させる傾向も、怖いですね。自分が親であるという、認識力の低下が原因にあるのか、子どもの存在・人権が低く見られている社会であるということなのか等、いろいろ考えてしまいます。以前ブログでも取り上げられた「〇〇くんのお母さん」という呼び名でもあるように、社会が子どもを中心として考えられてきた日本のよき伝統というものを、大切にしたいと思いました。

  4. 継母による虐待が多いのか、と思いきや、実際には実母による虐待のほうが多いし目立ちますね。今どきは逆に継母のほうが子どもに気を使うのかもしれません。日本の昔話には継母にいじめられる子どものことが描かれています。読んでいて切なくなりますね。この継母のなんと憎らしいことよ、と読みながら憤りを感じます。「最後は、幸せになったり、継母に仕返しをすることで終わるので、なんとなく救われます」ということで目出度しメデタシです。私も「継子の尻拭い」(ままこのしりぬぐい)という花にはお目にかかったことはないのですが、写真から見ると可憐で美しいと思います。「茎にびっしりと下向きの刺(トゲ)を持ち」、そうした継子の尻拭いが、「継母(ままはは)が継子(ままこ)の尻をこれで拭いて継子いじめをする例え(たとえ)」とあれば、おそらく実際そうしたことがあったかもしれません。

  5. 昔話は、どうして少し暗く怖い印象の内容が多いのでしょうか。何の意味もなくつくり出されたとは思えませんし、書いた人、それを残していった人、後世に語り継ごうとしていった人達の、何らかの意図があるようにも感じます。
    もしも、昔の人が昔話に、現代に向けてのメッセージを込めたのだとすれば、少しでもその話と自分の境遇とが似てると思った人は、自分なりにシナリオを書き換えていく必要があります。暗く怖い印象の昔話の話そのままに生きるのではなく、幸せなラストへと自分を導いていく必要があります。昔で言うお話の類は、今で言えば小説やTVドラマにあたるのでしょうか。物語は作り話です。実話だとしてもそれはその人の人生。暗いラストに共感する必要などありません。自分は自分のやり方で幸せになっていくのだと、物語に飲まれずに生きていく必要があります。

  6. 昔話は、その時、その時代の社会背景が見える気がします。ですが、そこには、未来に向けた思いや願いも含まているのでしょうね。昔のお話が生まれたのは、いつ頃なのでしょうか? 今、語り継がれているものの最古のお話も聞いてみたいと思いました。今となっては、昔話ですが、当時は噂話のように人々に伝わっていたのかも知れませんね。まさか、こんなお話が語り継がれているとは、と当時の人は恥ずかしい気持ちになるのかと思います。とということは、今、噂話やニュースになっているものは、30年後、50年後、100後には、むかし、むかし・・・と語り継がれる昔話になっているかもしれません。今の時代に生き、時代を作っていくという役割を感じながら、後世に良いものを残していきたいです。

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